マリノス戦~スタジアムの蒸し暑さ

2018/08/01 横浜Fマリノスvsサンフレッチェ広島 ニッパツ三ツ沢球技場

 鳴り止むことのない蝉の声。全方位から鳴り響くその音は射るような暑さを助長するかのようだった。それでも平日のナイトゲームの開場を待つサポーターは日差しを受けながら談笑にふけっていた。その傍らでぼくもコンクリートの架台に腰を下ろすと火で炙ったような熱さを感じ再び立ち上がってしまいそうになった。
 台風が通過し、再度暑さがぶり返してしまった。もはや日本は熱帯地方と称してもいいような気温である為に一日過ごすこと自体疲労感を覚える。なので横浜は少し遠いような気がしたものの、たまたま近くで仕事してたことにより来てしまった。これは行くように見えざる力が働いたのだろう。
 開場が始まった頃には日の力も落ちてきてそれに付き合うように蝉の声も勢力を弱めてきた。幾分そよ風が吹くのは落ち着きを与えてくれる。とてもこれから決戦を前にしてるという雰囲気ではない。ただサッカーを観たい、チームを応援したいというだけ。それは両チームサポーター共通していた。
 そんな牧歌的な雰囲気を感じつつもスタンドに着くとピッチの近さに感嘆をあげた。アップで選手が入場してくるとその動きがはっきりと視認できるのがいい。キックの正確さ、トラップの技術の高さなどはつぶさに確認できる。やはり広島にもサッカー専用スタジアムが必要である。
 いつの間にか日に代わって照明の灯りが降り注いでいた。隣席と密着するように座ってるとやはり湿度が数割増したようにも感じてしまう。これは試合をする選手にも体力的な負担は大きいかもしれない。果たしてそれぞれのコンディションはどうだろうかとアップをする姿を眺めていると渡の声援が一際大きいのに気づく。久々のスタメン。本人も気負うところがあるだろうが、応援してるこちら側としても早くJ1でゴールを決めてほしいと願ってる選手なのだった。

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