マリノス戦~たった4分での敗戦

2017/04/16 サンフレッチェ広島vs横浜Fマリノス エディオンスタジアム広島

 開始4分。右サイドから早くもFKを与えてしまったのは守備に重点を置こうとした結果だろうか。それでも早い、あまりにも早いFKだ。

 そして放たれたFKはファーサイドへ巻いて入ると中澤に意図も簡単に決められてしまった。早い、早すぎる失点。点の取れないチームにとってこれはもはや試合終了を意味してるのではなかろうか。

 そんな疑念が浮かぶも公式戦ではここ2試合勝ってる。点を入れる素地はできてきた。まだ諦めるのも早すぎる時間だろう。

 気を取り直し最初のコンセプトの通りまずは守備を固めて失点を防ぐ。確かにマリノスに自由にはやらせてない。際どいパスが入ったりするが最後の最後は防いでいて守備は機能してるのかもしれない。

 が、これって負けてるチームがやることだろうか。そんな疑問が浮かんだ。マリノスも勝ってる余裕から後ろにちゃんと人数を残した状態で攻めてくる。お陰でボール奪ってもカウンターにつながらない。工藤、アンデルソン・ロペス、フェリペ、前線の3人組は前に押し上げる推進力を持ち合わせてない。それもそのはず、ボール持っても必ず単騎でサポートが全然ないからだった。

 ああ、ちっとも攻められないじゃないか。それでも柴崎のボールの配給が攻撃の起点となっていく。右サイド高橋からクロスが上がる。おお、高橋もああいうクロス蹴れる用になったんだ。そこに喝采を送るものの簡単に跳ね返されたことで喜びはしぼんでしまうのだった。

 しかしそれからもチャンスは訪れる。最終ラインを通して工藤が抜け出す、打てない。カウンターからロペスがゴール前からシュート、外した。清水や柴崎が遠目からシュート、入らない。うう、入らない。入らない、入らない、入らない。どこをどうやっても入らない。この試合に限らずサンフレッチェのシュートは本当に入らない。そういう意味で今のサンフレッチェにはストライカーがいないのだった。

 本来の役目でいえば工藤であろうがさすがに2点しか取ってない選手にストライカーの称号は与えられない。フェリペに至ってはゴールを決めたことすらない。そしてロペスに至ってはシュート体制に入っても絶対に入らないという確信を抱くほどになってしまった。

 どうにか攻撃のギアを上げたい。その為に青山が入った。柏が入った。すると確かに前への推進力が増した。青山から長短織り交ぜたパスが出る。柏が左サイドでドリブル、クロスが上がる。そしてファーサイドに上がったボールに高橋がヘディングで合わせた。

「入った!」

 そう叫んだシュートはカツンとポストに当たって跳ね返ってしまった。ああ、入らない。あと数センチの差がどうしても突き破れないのだった。

 急ぎたいサンフレッチェ。だがどれほどチャンスをつくりだそうとシュートが入らない。22本ものシュートを放ちながらも1本も入らないのだった。

 もう一回、もう一回とやり直すも最後はマリノスにボールを持たれ時間を稼がれてしまう。奪いたいサンフレッチェ。が、奪おうとすればする程ピンチになってしまう。シュートを打たれCKを与え。こういう時他のチームは簡単にボールを奪ってしまうというのに。

 そしてそのまま試合終了。開始早々失点して攻め続けるも点が取れず負けてしまった展開は柏戦と一緒だった。たった2節前の失態を繰り返してしまった。同じことの繰り返し。負けたことよりもそのことがより惨めに響き渡るのだった。

 勝てない、勝てない、勝てない。しかもそれは開始4分で取られたゴールによって決まってしまった。開始4分での敗戦。せめて15分くらいはしのいでもらいたい。もはや勝利というよりそんな低レベルなとこに望みを託すようになってしまったのだった。

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