ルヴァンカップ・ガンバ戦~個人技の差で大敗

2016/09/04 ルヴァンカップ準々決勝 ガンバ大阪vsサンフレッチェ広島 吹田スタジアム

 スターティングメンバーの中には寿人の姿があった。そして浩司が今期初出場。DFも塩谷の代わりに野上。だが野上はどうも繋ぎの面で不確かさがあった。その点が気掛かりであったが、ピッチは雨が降りより不安定になり不安要素は大きくなるのだった。

 ところが実際のところはそこまで畏れおののいてる訳ではない。ホーム第一戦でアウェイゴールを奪われたことによって点を入れないと負けてしまうという状況。その不利な条件が気持ちに割り切りを入れさせた。つまりはこの試合に勝てばいいんだと。

 それによりサンフレッチェは相手ボールに対しては球際に激しくプレスを掛ける。それによりマイボールになる機会が増え攻撃の時間が増える。選手は気迫に満ちている。そしてそんな空気からCKを得ると青山のバックヘッドから野上。先制点を入れた。おお、野上、決めちゃったよ。さっきまで抱えてた不安は頼もしさに変わったのだった。

 ところがその後ガンバの猛攻を受けると1対1で柴崎が抜かれクロスをれられるとニアで長沢に決められてしまった。そしてその後ももう1点決められ逆転されてしまった。

 ああ、いつもこの選手が入れる。悔しい、本当に悔しい。どうしてこの選手はサンフレッチェの試合に限って活躍するんだろう。そしてそれ以上にどうしてサンフレッチェはいつも決まった選手にやられてしまうのだろう。

 だがその後FKのチャンスを得た。同点のチャンスであるが距離がある。キッカーの浩司の左足が振り切られる。すると見事な弧を描いた軌道でゴールに突き刺さる。思わず立ち上がった。凄い、凄い、凄いゴールなのだった。

 同点。これでこのまま終わればアウェイゴール数で勝ち進める。ところがこのすぐ後にガンバにCKが与えられるととても簡単に、とてもあっさりと決められてしまった。ああ、いくらいいキッカーがいるといってもここまで綺麗にやられることってあるだろうか。やっぱりサンフレッチェの守備は確実に弱くなってるのだった。

 そしてそれを証明するように次々に1対1の状況をつくられてしまう。そしてその都度相対したディフェンダーはことごとく個人技で振り切られてしまい点を与え続けてしまう。おして気づいた時にには6ー2というスコアになってしまったのだった。

 盛り上がる吹田スタジアム。もうガンバの選手は余裕の表情を浮かべている。そしてサンフレッチェの攻撃がちっとも怖くないと見えてそれでも更に点を取ろうと攻勢に出る。何とかしろ、何とかしろよ。もはや勝てるスコアではないがこのまま終わるのかよ。そう思ってたらミキッチからのクロスで皆川が合わせかろうじて1点返すことができた。だがまだまだ3点差。少し焦らせるぐらいはさせてやりたい。

 それでもパスを回してゴール前での壁パスやスルーパスは全て読まれてるようで防がれてしまう。何をやっても通じない。それでもたまに訪れるシュートチャンスに柏はとんでもない方向へシュートを打ってしまった。チャンスで確実に決めるガンバ、チャンスで決めきれないサンフレッチェ。両者の勝負は決まったようなものだった。

 6ー3。屈辱的スコアでの大敗である。一体ここに何しに来たんだろう。こんなスコアで負けてしまうのだったら若手でも使って経験でも詰ませた方が良かった。結局最後に残ったのは空しさと虚無感だけなのだった。

 1対1の守備。結局それで全部負けてしまったようなものだった。果たしてこれにどう対処するのだろう。残念ながら両者の力の差はとてつもなくかけ離れてるような気がするのだった。

 

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