希少なホームランバッター

僕が野球を始めた頃は左打ちがブームだった。

あの頃のヒーローはイチロー、松井秀喜、前田智徳、小笠原道大、立浪和義、松井稼頭央、福留孝介、高橋由伸、金本知憲、などなど記録にも記憶にも残る名打者だらけ。
プロ野球の世界がそうであるようにアマチュアでも左打ちが増えた時期。
もともと右打ちの選手も左打ちに変えることが多かったことから右投げ左打ちが爆発的に増えた。
今でも首位打者を獲得する打者は右投げ左打ちが多い。

では、本塁打王を獲得する打者は...。
過去に本塁打王を獲得した右投げ左打ちの打者は日本人に限ると掛布雅之、松井秀喜、小笠原道大、筒香嘉智の4人のみである(はず)。

なぜこれほど少ないのか。

キーワードは「利き手で押し込む感覚」。右投げ左打ちだと利き手で引っ張る形になるから飛距離は出にくい。掛布と小笠原は身体を回転させるスピードが非常に速いことで飛距離を生んでいたように思う。一方で松井と筒香は利き手ではない左手をとにかく鍛えていたことと体重移動の仕方が特徴的だ。

しかし多少の工夫を凝らしたところで本塁打が打てるわけではない。どうしても天性の打撃センス、もっとはっきりした言葉を使うならば「ホームランセンス」が必要になる。右投げ左打ちに限り、今の日本プロ野球でこのセンスを強く感じるのはソフトバンク・柳田悠岐、ヤクルト・村上宗隆、そして将来的な希望的観測を込めて阪神・佐藤輝明。数少ない右投げ左打ちの本塁打王を獲得することを期待している。今シーズンはこの3人から目が離せない。

熱く語る僕も高校野球まで右投げ左打ちだった。

#プロ野球 #球春到来 #注目選手 #右投左打  

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