星を救う者は星に夢を見る 第五半節
Zenoa=Rolandとは何者なのか
ただの一介の冒険者であるZenoa=Roland(以下ゼノア)が
なぜ、世界の危機を救った「英雄」となったのか?
当記事では彼女について語っていくものとする。
私は「ガレマール帝国」に来ている。いや、「ガレマール帝国」だった場所のが今は正しいのかもしれない。
かつて、私たちが住むエオルゼアに侵略戦争を仕掛けてきた国
その国の真ん中に近い場所に訪れている。
少し前なら、想像もつかないことだ。
寒い。この国は寒い。
イシュガルドにも訪れたことがあるが、何かが違う。
人の「活気」というものだろうか、それを感じない。
だから寒いのだ。
それもそうだろう、この国は内紛によって瓦解した。
そこに「終末の獣」である。ガレマールに住む人々の絶望は想像を超えるものだったろう。
そんな絶望が溢れたこの国に彼と彼女はいる。
かつて争った国の中で彼らは何を想い、行動するのだろうか・・・。
ゼノアのこと以外でも興味が尽きないのである。
しかし、まず第一にしたいことは暖かさに触れたい・・・。
目的地までは遠い。
私はララフェルであり歩幅も当然ながら小さいのだ。
冒険者が愛用している「幻想薬」を使ってみたくもなる。
「そうか、冒険者が幻想薬を使う理由の一つに含まれるのでは?」なんて思考する。
頭の中でくだらないことやそうでもないことの思考実験を繰り返し、
寒さをごまかす。
そうこうしているうちに、目的地に到着である。
「キャンプ・ブロークングラス」
ここはエオルゼア三国やドマといった連合がガレマール復興の助力をしている拠点である。
ここに今回私がインタビューする二人がいるはずだ。
『アルフィノ・ルヴェユール』『アリゼー・ルヴェユール』
かつての霊災からエオルゼアを救ったともいわれる『ルイゾワ・ルヴェユール』の孫であり、シャーレアン哲学者議会議員『フルシュノ・ルヴェユール』の子息たちである。
賢人の孫たちから見た世界を救った英雄「ゼノア」は彼らにはどう見えたのか。どう感じたのか。そして「ゼノア」とは何者なのか。
まだ邂逅もしていないのに私の口からは数々の質問が出ていきそうである。
第六節へつづく
著:フリーライター リリル=リル
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