「最低賃金上昇に関してのとても簡単な考察」

ここ2年ほど全く投稿できていないので、過去に書いたものを転載します。

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{C:人件費 w:1人当たりの賃金率 h:労働者数 }

C=wh

{予算制約条件(企業が人件費にかけられる金額とも言う):M>C 新しい賃金率:w'(>w)}

C=w'h

上記モデルを用いて、実際の労働者数が予算制約線と人件費関数の交点での労働者数より多いか少ないかで、最低賃金上昇における影響が決まることを説明する。

新しい賃金率の下でM>Cとするには
M>w'h
M/w'>h を満たさなければならない。
この条件を満たす労働者数をnとすると、M/w'>n

ここで、w'>wより
1/w>1/w'
M/w>M/w'>n

(1)h>M/w'のとき
h>nであり、h-n人失業となる。

(2)M/w'≧hのとき
n≧hであり、このとき失業は発生しない。
また、n>hの際はn-h人分雇う余地がある。

まあ「最低賃金を上昇すると大量失業が発生する」という意見への最低限のカウンターはできたかなと。上記モデルでは「人件費の制約」を導入することで一応の現実性の担保を目指している。

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