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旧車に潜む罠 番外編 オートバイ#Z2#CB750

※画像のZ2は、山の主から除雪機と交換でもらってきた6000番台の車両です。山崩れに遭った形跡がありました。こんな感じで、名車は日本中のどこかで生きています。次号では名車の見つけ方をリポートします。


みなさんこんにちは。いままでは旧車での中古車の見極め方を書いてきましたが、番外編として実際にあった怖い話をしたいと思います。職権打刻って聞いたことがありますか?職権打刻とは陸運支局での権限者が、打刻の無いフレームにフレーム番号を打刻するということです。実際結構な割合で存在します。通常、新車であればメーカーが打刻したもので新車登録されます。職権打刻をしなければならない状態とは、事故でやむなくフレームを新品で入れ替えた場合、盗難などでフレームの車体番号を削り取られた、等々、メーカーから新品でフレームを供給が受けられた場合の車体番号が入っていない状態のことをいいます。そのフレームに陸運支局の権限者が打刻します。職権打刻ということが車検証にも出てきますので公認されたフレームということになり車検がどこでも取得できます。問題として、フレームは有るが車検証や返納証が無い、いわゆる書類なしの状態。これは車検を受けることも出来なく部品取りとして流通されます。その部品取りの車体を生かそうと不正が起こります。フレームは有るが書類が無い、じゃあ書類を用意しようとする手口です。書類はたまにオークションサイトに出品されており高額で売買されています。その書類の番号が例えば123456だったとします。フレームの古い番号をサンダーで削り、肉盛りさせて123456と刻印したらどうなるでしょう。その上から新しい塗装をすると全く分からなくなります。カワサキのZ2あたりは書体が特殊ですが本物そっくりに悪い奴らは偽装します。陸運支局には古い車体のメーカー別で書体の控えが備え付けてありますが書体が同じであれば最も簡単に突破でき一台の正規品として商品が出来上がるのです。それを見破るには車体番号付近の塗装を剥がせばいとも簡単に見破ることは出来ますが、必要もないのに塗装を剥がす人は居ません。せいぜい錆だらけのフレームをレストアしようと思わない限り見つからないものです。昨今、カワサキのZ2が爆上がりしていますがこれは大変重要なことです。レストア済みのフレームは綺麗で良いですが、何かがあるからフレームをレストアしたんだ、と思うことが大事です。

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