光る汗。

学生3大駅伝の開幕戦。

神の町出雲で繰り広げられた45キロのランナーたちの争いは最後まで波乱の展開だった。

1区は北海道学連選抜のローレンス・グレの飛び出しに対し、日本人は3位集団を形成してローペースでレースは進んだ。

9月15日のMGCで設楽選手が見せた積極的なレース運び。この記憶が新しいためか日本人の消極的な走りに少し物足りなさを感じたレースの序盤だった。

しかし、2区以降は区間新記録が連発し、2時間10分台でレースが終わるとてもハイレベルな大会だった。

2区は注目選手阪口の苦しい走りとは対照的にルーキーの粘りの走りが際立った。前半に難ありとレース前言われていた青山大学の岸本が区間賞を獲得し、駅伝男の誕生を匂わせた。

3区は学生長距離界のエース達が凌ぎを削り区間記録を更新した選手が6人というハイレベルな展開。東洋大学相澤の圧巻の走り。そして、駒澤大学のゴールデンルーキー田澤のラストスパートは駒澤大学に大きな勢いをつけた。

4区は世代No.1と言われていた神林の積極的な走りが光った。また、東海市村も区間新記録の走りでレースを最後まで分からなくさせた。

5区は駒澤大学が選手層の厚さを見せ、このままレースは駒澤優勢で進むと思われた。また、國學院大学の茂原が粘り東海大学鬼塚に前を譲らなかったのが印象に残った。

そして、最終6区では、國學院のエース土方が逆転し、ゴールテープを切った。東海の西田が積極的な走りで前を追ったが、土方には冷静さと余裕が見えた。駒澤の中村は、冷静に淡々と走っているように見えたが、調子が上がらない印象を受けた。

ラスト1キロを過ぎたところで一気に追い抜いた土方はそのままの勢いでゴールした。

戦国駅伝と言われる今年の学生駅伝らしい激戦が繰り広げられた。

全日本駅伝、箱根駅伝でも熱戦を期待させてくれる出雲駅伝となった。

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