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音楽劇 浅草キッド

音楽劇 浅草キッド

舞台感想纏めるようにとアカウント作ったくせにインスタでも2000字?とかはいけるからそれで満足して放置したままだったnote。
今回は文字数余裕で足りないし、とても心に残る作品だったので久しぶりに復活✌️

かねてから好きな俳優さんだったし、舞台が素晴らしいとはよく耳にしていたのでいつかは観たいと思っていた山本耕史。浅草キッドの制作発表のニュース見た時に「音楽劇だし、浅草キッドだし、しかも林遣都くんならこれ行くしかない!!」と思って絶対に行く!と思っていたにも関わらず、その時点で公演日ちゃんと確認してなくて勝手に24年1月2月くらいだと思ってて。そしたらTwitterおすすめ欄に浅草キッド開幕情報が流れてきてパニック笑
確認したらもう始まってて当然の如くチケット取れないので慌ててお譲り等探した結果、チケット獲得!しかも1階7列目!!

この時点では原作未読でネトフリ版だけ視聴済み。その流れで師弟愛ベースに夢追う楽しさ苦しさ、現実の残酷さ、みたいな感じかなと思いつつ観劇。舞台は音楽の力もあって入り込みやすいながら確実に心を深く抉ってくる。とにかく曲が素晴らしいので色んな色が楽しめて本当におもちゃ箱みたいな、これぞエンターテインメント!!って思えるような傑作。

1回目観劇後、こんなに素晴らしいのにこれっきりなのは耐え難いと思い、どうにか予定確認した結果友達の結婚式後にワンチャン行けそうな事が判明。当日結婚式無事お開きになったので明治座に当日券詳細確認したところB席3階2列をゲット!!
1階席後方もあって悩んだんだけど、1回目の時下手で見切れる部分があったのと、タップダンス中の足元をしっかり見たかったので3階席に。今回は上手ということもあり、前回とはまた違った表情が見えたし、コントシーンも画角的にバッチリで最高。音の飛びも良くてこれで6500円は格安すぎる...と感動。

そしてやっぱりまだまだ観たくて堪らなかったし、映像化予定無いってあそこまで断言されていたのでこれは観に行くしかないなと名古屋のチケットを探す日々...。ここまで来たら特典付きS席のセンターから上手が良かったというのもあり、なかなか見つからなかったけど毎日何度も公式確認してたら奇跡的に一瞬キャンセルが出てバルコニー席だけど獲得。
バンギャ時代はバスやLCCを駆使して各地飛び回っていたけど、舞台は単価が高いのもあって余程チケットが取れない舞台じゃないと遠征まではしないと決めていて。それでも今回は"名古屋くらいなら近いよね!!行かなかった後悔はしたくない!!"とオタク精神でほぼ即決してチケットない状態の時もバスだけは確保してた笑
そして解像度をより上げるべくフランス座と浅草キッドを読み込んだりもして。

私がこれまで観た中で1番好きな舞台が天保十二年のシェイクスピアだったんだけど、これも公演中止になっていなければ多分同じような事していたと思うのでそれくらい本当に大好きな舞台に。今後は1番選べないので天シェと浅草キッドのツートップ....いや、浅草キッドが1番かもしれない。

幕上げ最初の途中下車のテーマの雰囲気で一気に昭和にタイムスリップした感じにしてくれるのがとても好き。話にしか聞いたことないけど、学生運動とか哲学とかサブカル的空気と一纏めにしていいのか分からないけどそんな物に溢れていた時代にやりたい事が見つからなくてあれじゃないこれじゃないと燻っているタケ。
とりあえず適当に日々過ごしてそのうちやりたい事でも見つかればラッキーみたいな感じから師匠に出会ったあとのタケの表情の変化がもうね。
初期のあぁん?師匠?みたいな感じから初めてコント見て既に結構心掴まれてるのに「まぁ面白いんじゃないですか?」みたいに透かしつつ隠しきれてないし、そしてひっそりタップを練習する意地らしさ。そして初舞台で空回りしまくってるのにやっぱ芸人やりたい!師匠みたいになりたい!って振り切れるあの瞬間の表情とか目の煌めきが素晴らしくて。原作に"初舞台空回りして師匠が全然その事について触れてくれなくてダメ出しもしてくれなくて気が気じゃなかった"ってあったのがよりこのシーンでのタケの歌が染みて。

林遣都くんも以前から好きでして、直近ではVIVANTでは「役所広司の若い頃?いや無理があるでしょ」の声を演技力で黙らせ、初恋の悪魔での指から流れる鹿浜の涙、愛しい嘘での光と闇の素晴らしい1人2役、恋する寄生虫での潔癖症からの愛しい恋人と過ごす姿等々好きな演技は沢山あって。火花での芸人像も素敵だった。夜は息ができると言ったあの姿も印象的。
遣都くんの社会に上手く馴染めない感じの若者とか、苦しむ感じの姿が凄く好き…というと語弊があるけど笑 悩んで苦しんでって描写が非常に上手いので、今回のタケも最高でした。
2回目観劇後くらいかな?おっさんずラブのビジュアル撮影みたいなの流れてきて、最近はすっかりタケとしての認識だったからきゅるるん可愛い牧くんとして動く遣都くんに改めて度肝を抜かれました。

セットも凝ってていい。フランス座の斜めな感じ?奥行感じるし、側面に字幕とか表示できるのも良い。そして1回目は下手観劇ゆえに気づかなかったけどフランス座のポスターデザインよ!!!笑

抱腹絶倒
股♡間♡屹♡立
深見千三郎と愉快な仲間たち
ピンクコメディショー
の文字と共に真ん中にでっかく描かれた
師匠のスケベ顔

あれめちゃくちゃ笑ったよ笑
各俳優さんの公式?とかで舞台写真とかちょくちょく上がるのにフランス座の側面バックにした写真全然なくて、これは山本耕史への配慮なのか?と思ってより笑った。

師匠の一生は背景の絵がくるくる変わる感じだったけど、音楽と役者さんの力量で物足りなさはなく。
アフタートークとかでも言われてたみたいだけど松倉荘から師匠が出ていく場面で煙草の火が見えながらはけて行くの本当にめちゃくちゃカッコ良いんだよね。出ていく前の亜矢ちゃんと2人で布団羽織ってるところで、左に数本前髪垂れて煙草吸ってるのが亜矢ちゃんへの愛しさからくるほほえみもあって色気全開でいつもときめく。


劇中でも深見千三郎の一生として語られているように壁にぶつかっても起き上がってを繰り返してた人生だけど、自分よりも全然若手が売れていく様子とか、色々悔しかっただろうなと思うってタケ目線で書かれてたりもして。

師匠とのやり取りで「こいつに全部教えようと思ってさ」の流れやったあとの終盤での
「コントなんて俺がやってきた芝居と比べたらあんな物は所詮偽物だ」
「全部教えてくれるって言ったじゃないですか?あれ嘘だったんですか?」のやり取り。
師匠は本当は役者やりたかったけど手のこともあって難しかったからコントやってて、コントは好きだけどやっぱり本当は役者で生きていきたかったのかなとか。でもタケにしてみれば師匠はめちゃくちゃ面白くてコントの天才なわけで。でも売れるわけじゃなく、演芸専門の劇場に出るわけでもなく、やっぱりストリップの合間コントでしかないのはタケも分かってて。

残酷さというとやっぱりマーキー。銭湯帰りにお手本見せる師匠にキラキラした目で楽しそうに乗っかっていくタケと、それを見て終始引き攣ってるような絶望してるような顔のマーキー。「こいつに全部教えちまおうと思ってさ」っていう師匠に「やっぱタケさんだよな。俺じゃない」っていう目。
才能がないなって自覚してるのに天才だなって思っているタケに「お前は芸人向いてるよ」って感じで話されたら全然素直に受け取れないし、同情?嫌味?って思うし、「いきなり上手くは行かない」ってタケが井上に言われた事でもあるからマーキーに言ったのに素直に受け取れない。でもタケは本当にマーキーとなら面白いこと出来ると思ってたし、合う奴だと思ってたんだけど。

「謝れよ。タケさんみたいに才能あるやつはいるだけで才能が無い周りの人間を惨めにしてるんだよ」
「お前舐めてんのか?師匠にはそんなこと言わないだろ」
「俺は師匠よりタケさんの方が面白いと思ってるよ」
「お前師匠のこと馬鹿にしてんのか?」

アパートでの会話でもあの師匠ですら俺らと同じどこに住んでんのかよって嘆くマーキーに言い返すけど、タケも思っていたはずで。師匠にはあらゆる方面で適わないし尊敬してるけど、かと言って師匠が売れる"いつか"は来ないことも分かっていて。

乞食になれる覚悟もなければ
死んでしまえるような度胸もない

この歌が前半高山が言っていた
「浅草にいる芸人なんて底辺なんだよ。乞食の方がマシだね。乞食はなんにもしなくても金が貰えるが芸人てのは芸を見せなきゃ金が貰えない。乞食以下だ」とリンクして。
大ママに言われる「向いてないことに夢中になっちゃうの...辛いよね」とか。
自分でも分かってたけどジワジワとそういう気持ちが溜まっていって飛び降りてしまって、でもお笑いから離れたらスラスラ話せるようになって。ざまぁみろって言ってるのに悲しさと辛さが伝わってくる。

マ「フランス座出たのに結局浅草にいるのかよ。どうしたら浅草から出られるんだろうな」
タ「いっそのこと浅草寺に火でもつけるか」
マ「ふふ。そしたら浅草飛び越えて府中までいっちゃうよ」
のやり取りもまたくるものがある。
稲葉くんも舞台では初見だったんだけど、今回のマーキー役を見てとても好きになった。

高山は芸人としてのプライドもあるけど、とにかく売れたい!成功したい!それなら何でもやってやる!みたいな貪欲さがあったんだろうな。そしてその根底には浅草とフランス座への愛があったと思う。ドサ回りして興行権買ったり、バンドやってみたりとかでフランス座の人達に「俺はお前らとは違う」って態度を取るけど、どこかで多分上手くいかないことも分かってた感じがして。
「浅草に酔うなよ。醒めた時に辛いぜ。まぁでもシラフじゃキツいか...」の哀愁漂う感じも素晴らしいし、弱者のテーマも凄く好き。
松下優也くんも今回初見でして、浅草のテーマで「あるよぅ~~~♪」で出てきてからと、エレベーターボーイの時にもやってるあの高速足踏みみたいな振り凄すぎて笑ってしまう。あのダイエット用の振動のやつ乗ってるみたいなレベルなので笑
浅草のテーマも賑やかで楽しい感じでエンタメ~~~って感じなのに最後「何でもあったよあの頃の浅草には...」で終わるの緩急が...。これもめちゃくちゃ好きなんだよね。

そして師匠山本耕史。もともと好きな俳優さんではあり、昨年いつもは大体途中で離脱してしまう大河に人生初めてどハマりし、三浦義村で更に好きになりそこへ来てのメフィラス。舞台での山本耕史は凄いぞと噂は耳にしていたので太平洋序曲の時に行こうとしたんだけど、わりと内容ギュッとしてある感じみたいな感想みかけて初見としては敷居高いかなと思ってしまい断念。そこへ来ての浅草キッドだったわけだけど、結果完璧に落ちました笑
ここ最近見る山本耕史が小日向さん、中山田さん、ロトZ空調CM等々だったので格好良いキメキメの状態に瞬殺だった。満を持しての登場シーンでどんな感じかと思ったら師匠ダミーが沢山シルエットで現れるなか決めポーズでせり上がっての登場。そして始まる歌と踊り。
出てきた瞬間に舞台が華やかになるし、股下何cmなの!?ってなるあのスーツも帽子も似合ってるし、本当に指先足先まで洗練されてて美しい。

銀の靴底チラリと見せる
で脚回転させる姿がめちゃくちゃ好き。

鏡の前は俺の物
良い女も俺の物
あぁ浅草は俺の町
も師匠~~~!!!ってなる。

東京大阪でのせり上がりも良かったけど
名古屋での客席からの登場も本当にただただ格好良い。名古屋だと歩いてステージ中央行かなきゃで銀の靴底~の脚回しが見られなかったのは若干残念に思うものの、格好良すぎて本当にクラクラする。
登場の時にスモーク軽くたかれてたと思うんだけど、そうやって登場させといてのラストの演出も秀逸だよね。


ラジオでおぎやはぎの小木さんが大島優子ちゃんに誘われて観に行って、基本舞台とかって誘われてもあんまり面白いと思えないし断るけど浅草キッドだしと思って観に行ったって流れで山本耕史を絶賛してて、あの小木さんにも言わせる凄さよ。そりゃ私なんて瞬殺ですわと思ったよ。

タップは鮮やかだし、深見千三郎の一生では刀さばきもギターも口上とか見栄てきなやつとか大衆演劇っぽい台詞回しとか本当山本耕史全部乗せ!みたいな内容で。
歌は美味いし音域広いし、コントやアドリブ、何かあった時の挽回の仕方も美味い。本当に何でも出来るんですね?って思ったよ。
それでいてあの師匠のいつでも格好良くて、客にも喧嘩売るくらいコントに拘ってて、でも本当はもっと活躍出来たはずとか芝居への未練とか感じるところとかタケへの愛情と切なさとか。

いい芝居をしていた師匠が今は面白いコントをやってて、面白いコントをやっていた今野さんが今はいい芝居をしているのを重ねて感慨深く思ったり。にわかながらどっちの時も知ってるし、役者としての今野さん凄く好きで直近でいえばらんまん大久保さん、BLACK SUNの井垣も好演だった。だけどパンフ冒頭の僕は一応、お笑い芸人をやったことがありましてのコメントにはわりとダメージを喰らうという笑 そりゃそうなんだけどね!上手く言えないけどなんとも複雑な気持ちに。
でも今野さんの兼子も無くてはならない存在だよね。売れたいとかはあるんだろうけど飄々としてる感じというか、繊細すぎないところが良いというか。シリアスなシーンでも兼子のぼそっと言う台詞と訛りがいい息抜きで思わずくすりと笑ってしまうので。
原作の最初のうち適当に兼子にネタ任せてたから全然売れないことに気付いて自分でちゃんと考えるようになった。みたいな描写も凄く想像出来る笑
あとは戦車部隊だった元恋人さんのエピソードもぶっ飛んでて流石タケとコンビ組んで売れただけあって只者じゃない。
そしてこれきっかけでツービートの漫才いくつか見て見たんだけどめちゃくちゃ面白くて。確かに現代ではコンプラ的に厳しいところもあるんだろうけど、めっちゃ好みでした。

人間を演じろ。そうすりゃ笑いはついてくる。
って台詞格好良すぎる。そこからの「人間のやることは全て喜劇~♪」の歌の導入もとにかく格好良い。嫌なことも辛いことも笑い飛ばそうそのための喜劇って凄く好きな歌詞だし、師匠が歌うからこそまたね。メロディーも好きで、特に"競馬ですった♪"の音の上がり方が好き。
本当この曲聴くだけで楽しくもあり、悲しくもあり、色んな気持ちになれる。
権利関係とか難しいんだろうなと思うものの、これだけの素晴らしい楽曲たちがこの公演限りというのはあまりにも大きな損失。
音源化とか映像化難しいのであれば何年か先再演とかならいけるのかなと願ってみたり。

最初はタケの事多分本当に大学まで出た坊ちゃんがよくらいにしか思ってはいなかったんだろうけど、タップ練習してたりとかで少しずつ見え方が変わってきて。

高山がいなくなり、タケとしては"内側からの改革だの偉そうに言ってた人がサラリーマンで上司にペコペコして完全に普通のつまらない人だな。それに比べて俺は金はないかもしれないけど普通じゃない生活してる"くらいに思ってたのに逆にめちゃくちゃ見下されて、イライラしてる時に若干八つ当たり的なところもあって「お茶熱かったら持てないでしょ。ただでさえ指が無いんだから」って言ったあの瞬間の師匠の表情がね!!!タケ的には自覚がないからコントやれって言われた時になんで???って顔なのも良い。
原作で師匠にお金預けられて馬券買ってこいってパシらされる時にどんな人気馬や狙いどころあったとしても昔に当たったことのある連番(確か7-8)しか買わなくて、6馬しか出なくてもそれ買ってこいとか言うから絶対当たらないと思ってその金で飲み歩いてバレて怒られたみたいな話があって、その話でも「ばかやろう!師匠の金で飲むとはいい度胸してやがる!」みたいな感じで怒りつつタケの事可愛くて仕方ないんだろうなって感じたし、謎の自信で同じ番号しか買わない師匠のお茶目さも良くて。

"深見千三郎はいつでも浅草にいるぜ"

と同じ台詞なのにこれでもかと格好良く登場した冒頭と、楽屋で1人で呟く終盤。
対比がキツすぎてここも凄く泣いてしまうシーン。帽子をギターに投げつけて寂しく音が鳴るのも切なくて。

ツービートとして、ビートたけしとして売れていく様の演出の仕方も凄く好きで、タケちゃんマンも背中だけ見せて暗闇から光の方へ行くのいいよね。舞台袖から舞台へなのかもしれないし、浅草から外の世界へなのかもしれない。
マーキーとのコンビ時代はやっぱり靴はチグハグだったけど、ツービートになってからは靴もお揃いで。
原作で漫才やることになって全然会ってくれなくなったけど、売れ始めてコントとかタップダンスとかやるようになったらまた少しずつ話してくれるようにみたいに書いてあって、師匠も色んな葛藤があったんだろうな。
ラストの飲み歩くシーンで悪態つきながらも嬉しくてしょうがなさそうな師匠と優しく見つめるタケ。師匠が寝ちゃって煙草消してあげる時のタケは師匠大好きな気持ちと舞台立たなくなって独りになって安酒ばっかり飲んでっていうちゃんとしてくださいよ師匠っていう心配とか哀しみとか色々混ざったなんとも言えない顔するんだよね。

そして浅草を歩けば誰もが師匠!と声をかけていたのに飲み屋で若い子にはジジイと言われ、乞食にはお仲間と間違われるのが辛辣すぎて。
働き始める時も、軍需工場からの召集ですら深見千三郎を通していたのに自ら久保七十二を名乗るのも、師匠が舞台から去ってしまったんだなと。深見千三郎になった時に「国も捨てたし、名前も捨てた」って言ってたように「フランス座やコントも、深見千三郎の名も捨てた」のかなって。それでもタケと会う時はいつまでも師匠で。

師匠の部屋が燃えていく中、多分最初出た時そのまま意地でも転がったりすれば助かったかもしれないけど亜矢ちゃんとタケの賞金封筒置いていくわけにはいかないからって戻るのもまたね。あとあの煙の中「これ死ぬなぁ」って師匠がおどけるシーンで、私は結末知ってたのもあり泣いてる派だったんだけどクスって笑う人もいて。馬鹿にしてるとかじゃなく思わずって感じの。人生最後の悲劇的な瞬間でもあるのに、そこで笑いを取る師匠の凄さよ。
炎と煙が笑い声に聴こえて、出口が遠ざかって煙に包まれていくのも、残る煙の中佇むタケの背中も凄く好きな演出。
登場時、スモークの中から出てきた師匠が煙の中に消えていくってそりゃめちゃくちゃ泣きますよ。

ラスト歌ってしんみり終わるのではなく、
「カッコつけてんじゃねぇよバカヤロウ」って
師匠に突っ込んでもらって終わるのも、泣いて笑ってな終わりでこの舞台に相応しい。
この素晴らしい舞台にリアルタイムで出会えて観劇出来たことが本当に幸せです。
何度でも言うけど映像化、音源化、再演等いつまでもお待ちしております。

各回アドリブその他感想↓

10/15 

塚「師匠!今日もいい天気ね」
師「え?雨降ってたけど」

この日実際外は中々の嵐で、小雨ではあるものの風が強くて明治座まで辿り着くのに結構苦労した。この日初回だったので最初は元々この台詞だと思ってたんだけど、2回目で師匠が「そうだね」と返してたのでアドリブと判明。芸が細かいです師匠~~~!!

師匠→チュッパチャプスコーラ味みたいな顔
タケ→カマキリの卵みたいな顔

後半師匠の𓏸𓏸みたいな顔に合わせてくるのがお決まりだったけどこの辺だとまだそんなに返し要素は薄かったのかな。

松倉荘にて

亜矢さんお酒こぼす
師「おいおいおいおいどーすんだお前これ床擦って乾かすかぁ!?」からいつもの終点のくだりやったあと
亜「どこ行くのよ!」
師「酒飲みに行くんだよ」
亜「お金も無いのに?」
師「お前がこぼしたからだよ!」
亜「うぅごめんなさぁぁぁぁい!うぇぇぇ~~~ん」でラッパ飲み。

ここもえ?アクシデント?元々のやつ?でもこぼしたのはガチアクシデントっぽいぞ?となりつつ普通に楽しんで、2回目の時にやっぱアドリブだったのね!と知るという。
紺野さんのお茶目な感じめちゃくちゃ可愛いし、自然な感じでフォローしつつ笑いも取る山本耕史マジ強い。

興行権の言い訳でも
師「酒こぼしやがってよ。いつかやるんじゃないかと思ってたんだよ」

初回は圧倒されたのもあるし、アドリブパートと認識していなかったりでこれくらいしか覚えてない。

10/21

この日は3階からの観劇だったので
居酒屋での「師匠ったらひとりしかいねぇだろ!」の時点で既に下がったせりにポーズ決めた師匠がスタンバってるのが確認出来、この時点でもうドキドキ。そして満を持して登場。応援上映ばりにキャーと叫びたくなった。

師匠→鯉のぼりの化身
タケ→メキシコの魔よけ

エレベータータップの時
師匠タップの後拍手に対して
師「ありがとう!!」
その後タケの下手くそなタップにも拍手が起こり
タ「ありがとう!!」

タップシーン腕組みタップしたり足交差させたり超高速でやったり。1週間前に見たものより確実にグレードアップしてて凄いなと。


乞食のコント練習場面でウィンドミルした師匠にも拍手
師「ありがとう!!」

松倉荘
亜矢さんヤングマン歌いながら降りてタケ達にこたつあげる。戻った2人の部屋にて
師「さっきヤングマン歌ってた?」

タケ達飲みに行く流れで
タ「パンダ!パンダ誘拐しようぜ!!」

興行権の言い訳

師「俺は結構身体が固いんだよ。しゃがむと倒れそうになる。だから便所も和式だとこう(後ろに片手ついて仰け反る感じのポーズ)なるんだよ。だからな、洋式に変えるのにもな」

ラスト
ヨボヨボおじいちゃんみたいなゆっくり登場。乞食のコントのつもりだったり?
帽子投げて頭キャッチしようとするも失敗。

11/26

師「明日誕生日ですみたいな顔しやがって!皆も言ってやれ!」客席からも拍手
客「あ、ありがとう!!!」

タ「1週間後が誕生日ですみたいな顔しやがって」
その後客(寺井さん)に詰め寄り
タ「いつだよ!?」
客「12/4だけど」

客席拍手

ここ最初私の位置から今野さんに言ってるように見えて、今野さんだとしても兼子さんだとしても12/4じゃないけど何故だ!?って思ってたんだけど他の方の感想とかでこの流れが判明。
師匠とタケによる誕生日サプライズなんて最高じゃないか。

エレベーター閉まる時に
師「おぉ~~~~~~い!!!」

その後タケも
タ「っしゃあ~~~~~~!!」
師「お前いい度胸してんな笑」

2人とも大声&長い笑

タップ披露した後にっこり微笑む師匠に客席は拍手。

川の氾濫コントの時、今野さんが前に出る場面で多分しつこめに師匠が邪魔したため今野さん若干笑ってたのと、師匠の腕グリグリ背筋スーッのとこいつもより豪快に息吸ってて面白かった。
それを受けて後でタケがその感じ真似てたのも良かった。

浅草エンターテインメント前
師「俺は何をやれっていった?」
タ「筋トレ!」
師「何でだよおまえどういうつもりだよ(ニュアンス)」
タ「あ!人間!」
師「そうだ人間だ。人間は面白いからな人間を真似すれば面白くなる。面白いから…..音楽お願いします!」
音楽流れる
タ「え?どこから!!?」
師「全て~喜劇~♪ 忘れちまったんだよ!!笑」

めちゃくちゃ大事なところなのに…!笑
前日にも筋トレいじりあったとは見かけたけどストレートに筋トレ!って言われて忘れちゃったんですか!?でもその回収の仕方すらお茶目だし笑いも取ってるしかっこいいしで素敵です師匠。

タケと師匠が舞台長引かせて曲流して強制的にはけさせられるとこ
師「いきなり曲が流れてびっくりくりくりくりっくり!!(言いながら笑う)」
タ「いい加減にしろししろしろ師匠、くりくりってなんですか?笑」
ここみんな笑っちゃってたけど、マーキーは少し笑っちゃったかな?って思いつつ暗めでいたので流石だなと。ここで思い切り笑わないのがマーキーだもんね。

乞食コント
まさかの乞食さんが5階から各階順に煽っていき大盛り上がり。ラスト「うぉ~~~!!」と雄叫び上げてからの「な!本物の乞食の心意気ってのはだな、良くここから戻せたよ!笑」


松倉荘
亜「名古屋のお客さんがね、亜矢ちゃん今日で最後だからって言って紅白のういろうくれたの。はい、あげる。いると思わなかったからあんた(マーキー)のはないよ!」
はける時にすぐ開けて食べるタケ
タ「めっちゃ美味いな」
続いて食べる井上。奪おうとするマーキー、しかし食べられず笑

マ「亜矢さん!!なんで俺のはないんすかぁ~~~!!」
これめっちゃかわいそかわいいで良かった笑

興行権のくだり
師「物事には始まりと終わりがあるだろ?例えば今日までのフランス座にありがとうって意味を込めて、例えばここに2000人の客がいるとしてだな、一本締めをやろうと思う。お手を拝借よ~おポン!(客席叩く)てな。いくぞ、よ~お(客席叩くも師匠空打ち)この規模でこんなことやったの俺くらいなもんだ」と笑いを取りつつ最後はしっかり一本締め。
高山もカバン持ちながら手がパチパチ拍手してて良かったよ。

兼子がタケ誘う場面で顔近すぎて
タケにやめろ!ってやられながら2人して
にやにやしてて凄く良かった。

フランス座を出ていこうと伝えるとこで
タ「なんか最近股関節のところが…」と言いながらコマネチポーズ。あとから出てくる兼子も
兼「恥骨が…」でコマネチポーズ。

カテコにて

師匠はスマホ撮影しながら登場。
今野さんピンで撮ったり、タケと肩並べて2ショ撮ったりでめちゃくちゃ見たいよその映像。


林「本当に今日で終わっちゃうんで最後に1曲」
山「全部で8203(数微妙8000いくつって言ってた)曲あるから悩みますね」
松「そんなにないない!笑」
山「折角だから盛り上がるやつがいいよね。マーキーの乞食になるような~♪とかあれ凄くいいよね」
稲「僕もあの歌凄く好きですけど!今じゃないです!」
林「死んでしまうような~♪って」
山「いや、(マーキー)なかなか上手いツッコミするんだよね」

から浅草エンターテインメントやろうってなって

山「本編では叶わなかった流れを」って
その前の台詞からやってくれたけど叶わなかったって貴方が忘れただけじゃないですか!まるでシステムトラブルとか他に原因あるみたいな言い方して!笑
そんなところも好きです!!!

ラスト本日の公演終了アナウンスの中、鳴り止まない拍手に再び幕が上がると超大量の紙吹雪が。
一瞬出演者の皆さん埋もれて見えなくなって笑いました。素敵なサプライズも頂き、思い切って名古屋まで来て本当に良かった。
この作品と再び出会える日を信じて待ってますのでどうか何卒!!!

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