Public APIの料金体系 (2020/8)

数年に一度調べるくらいだと忘れちゃうので、ちゃんと今の発見をメモっておきます。あくまで2020/8段階のトレンドを記録しておくものなので、料金そのものの調査はオリジナルのページを参照してください。

前回調査は2年前、2017-2018年だったと思います (記憶はあやふや)。記録はアウトプットとしてのスライドとしてしか残ってないが、スライドは時々更新しているので、いつ段階のスクリーンショットかがわからない。

APIを公開してお金をもらうような、APIが売り物のサービスでは料金体系が大事ですが、例を調べてみると大雑把には携帯料金と一緒で、

- トランザクションあたりいくら (パケットいくら的な)
- 月あたり最大XXトランザクションでいくら (最大XXGBまでいくら的な)

トランザクションあたりいくらパターン

全体的に採用数が減っている気がする。なくなってはいない。

前回トランザクションあたりいくらだったところでClockwork SMS API、ショートメッセージサービスは引き続きトランザクションあたりいくら形式。

前回のスクリーンショット。

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今回。ちょっと安くなった。でも価格体系は変化なし。月当たり1000を超える場合は別途見積もりになるのは相変わらずなんじゃなかろうかと思います。(前のスクショがほしかった。今回はおいておく。)

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たしかにショートメッセージは1リクエストあたりいくらの料金体系にはまるサービスといえます。

Google Mapもこれ。

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同じく地図サービスのMapboxのAPIはユーザーごととかセッションごととか。右の欄外のお品書きがAPI屋さんというよりは地図やさんという感じがします。

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このほかに1リクエストあたりいくらの体系は、「月当たり最大XXトランザクションでいくら」の料金体系の一番ミニマムの料金体系になっているか、あるいは最大が見えない場合のマキシマムを保証するための料金体系として取り込まれているか。いずれにせよ「トランザクションいくら」方式はなかなか見なくなった印象を受けました。

月あたり最大XXトランザクションでいくら

過去の価格体系が残っているものとして、FullContact API。

過去バージョン。

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今のバージョン。過去と比較すると、単純にトランザクション数などの料金体系だったけれど、サポートの手厚さや使えるAPIの機能などで差を出しています。

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ちなみにFullContactはマーケティングデータのAPIの様子。アイデンティティ情報のうちFullContactが保持している内容を返してくれるAPIなんだと思います。トランザクションあたりではなく、”Match” あたりとなっているのが特徴で、FullContactが情報を返せなかったらMatchに値しないからカウントしない模様。

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ここからは今の情報しかないもの。

HEREという、地図情報サービスだと思いますが、アクティブユーザーあたりで使えるのが面白い。サポートにも粒度があって、StackOverFlowは技術者のコミュニティ、しかもHEREのではなく一般的なコミュニティですね。StackOverflowにはPrivateのスペースも持てるようなのでそっちかもしれません。

Pricing and Plans | HERE DeveloperSign up for access to HERE Location Services APIs. Free trialdeveloper.here.com

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ではGoogle Mapはアクティブユーザーあたりの料金体系ないの? 
→ Google Mapのうちゲームサービスにありました。

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じゃあ上限超過しちゃったらどうするの? の取り決めがすでにあるものもあります。結局上限超過した場合でも、これ以上は今月はもう使っちゃダメ!と言えるところはそう多くないはず。ということであれば取りっぱぐれないように超過分の扱いを決めておくのが賢い。

NewsAPIは25,000リクエストごとにいくら、というふうに超過分で追加料金を儲けていますね。Freeのゾーンが開発期間中に限定されています。

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DocuSignのAPIはサポートや使える機能に大きく寄った料金体系になってます。リクエストあたりではなく、ドキュメントあたりなのもポイント。こちらもFreeはサンドボックスアカウントなので、開発期間ですね。

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Twitterはそもそも一般的なエンドユーザー向けのクライアントが使う機能 (Standard) であれば無料。元々APIを公開することでいろんなクライアントを作ってもらうことが拡張戦略の柱だった (と私は思っている) Twitterらしい。

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その他

じゃあオンライン支払いサービスなんかはどうか。Stripeをとってみると、支払額に対していくらが基本で、そこに対して追加の処理が発生したりするとプラスアルファになる。不正支払い防止のための機能を使ったりするとやっぱり一回いくら。

Stripe: 料金体系Stripe は、使った分だけのシンプルで明瞭な料金体系。初期費用、月額費用などの隠された追加費用は一切ありません。stripe.com

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Stripeを見たらBrainTreeも気になります。発想は同じ。

Pricing | Braintree PaymentsWe keep our pricing simple for both small business and largewww.braintreepayments.com

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じゃあPayPalはどうなの? と思ったら特にAPIの利用そのものには料金が発生していない様子。

今回の調査は以上。

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