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仕事が手段でプライベートが目的化するワケ

ちょっとタイトルと違う話から入るのですが、先日、主体性と社会性がトレードオフ状態になることで主体性が損なわれる、ということを教わりました。

主体性→自分らしく生きたい、自分がやりたいことをやりたい、自己実現をしたい
社会性→社会や組織、コミュニティの中で順応したい、責任を果たしたい(果たすべき)

例えば以下のような状態です。

  • サッカー部に入部してシュート練習をしたいが、ボール拾いをするのが1年生の役割という不文律があるので、シュート練習をしたいと言い出せない

  • 会議で意見を言いたいが、周りと対立するのが面倒で、発言しない

  • 本当はAという仕事をしたいが、部長という立場上Bをしなければいけない

いかがでしょうか。どんな人でも思い当たることが何らかあるのではないかなと思います。

この4月は連日大手企業を中心に新入社員研修に登壇させて頂いているのですが、その様子を見ていて、この法則が昨今の若手にとって、仕事が手段でプライベートが目的化しやすい理由のように思えてきました。

具体的には以下の通りです。

  • 昨今はVUCAと言われるように、不確実性が高く、先のことが見えにくい/これをやっておけばOKが分かりづらい(なくなっている)

  • これによって、自分がどうしたいか?という”快への接近”というモチベーションよりも、どうやったら安定できるか、将来のリスクを回避できるか、という”不快の回避”というモチベーションが高まりやすい

  • そうすると、組織や社会にうまく順応していくモードに入り、社会性が優先され、上記法則の通り主体性が損なわれる

  • その代替策として、主体性(自分らしさの発揮)は、自分のコントロール化におけて、社会的な順応(それに伴うストレス)の必要がない、いわゆるプライベート(趣味や遊び)で満たそうとする

  • そして結果的に、仕事が手段でプライベートが目的という構図が出来上がる

やや飛躍がありますが、自己実現、自分らしさを重視する時代において、これから社会で活躍する多くの新入社員が、仕事をプライベートのための手段として捉えている傾向は、何とも不思議で、こう捉えさせる何かがあるように思います。

引き続き、深めていきたいところです。

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