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1-0 「今日の夢の続き」プロローグ

頭がフラフラする

急に血が流れていく感じ

初めて重力を感じるのとは違う

昔に忘れた重力と再び会ってしまった
と錯覚するような
浮遊感と困惑

良い感覚では無い


話は少し逸れるが
人が思い出を忘れようと思った時
二つの過程を経て
「思い出を忘れた」という形を完成させる

まず一つ目は思い出を否定する事
いい思い出も、悪い思い出も
「忘れよう」と思った時には
思い出そのものを否定する

次に二つ目は自分を肯定する事。
思い出を忘れようと決めた自分が正しい理由を作り
それで自分の周りを固める



このようにして
「思い出を忘れた」
という形が完成する

だから自然と忘れた事は別として
忘れようとして忘れたのにも関わらず
それを思い出してしまった時
良い気分では無いことが多い 

過去否定したものが目の前に突然現れ
過去肯定した自分が覆される瞬間だからだ
あまり覚えてないが頭がフラフラするのは
数秒前まで見ていた夢の中で
一度否定したものに
出会ってしまったせいかもしれない


たまに何故この思い出を否定したのか
思い出せない時がある
忘れてしまったのだ

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