見出し画像

二酸化炭素濃度を計測した話(1)

はじめに

我が家はマンションの一室で、近くに幹線道路がある関係で防音対策がされている物件です。防音は良いのですが窓を閉め切るとほぼ密閉された状態になり、換気扇をつけると室内が減圧され玄関のドアが開きにくくなるほどです。在宅勤務のように閉じこもって作業するには良い環境とは言えません。

在宅勤務では換気が大切であることをTwitterで目にしていたので、以前買っていて使ってなかったCO2センサモジュールを用いて測定することにしました。
(※あるあるポイント:なぜかセンサがある)

方法

Raspberry Pi zeroでCO2センサモジュールと通信し、時刻と二酸化炭素濃度のログを保存しています。
用いたセンサ:MH-Z14A
参考にしたサイト:『 Raspberry PiでCO2センサーモジュール(MH-Z14A)を使って室内のCO2濃度測定

結果

二酸化炭素濃度はppmという単位で表され、一般に外気は370~400ppm程度、ビル衛生管理法では1000ppm以下にすることが義務付けられています。
代表的な1日の室内の二酸化炭素濃度の計測結果を以下に示します。

スクリーンショット 2020-04-29 22.58.24

計測結果を見ると以下のことがわかります。
・睡眠時も緩やかに増加している(0:00~7:00)
・料理で換気扇を利用すると一時的に減少する(12:00)
・窓を全開 にして換気扇を使用すると急激に減少する(13:30)
・窓を全開にしても400ppmくらいになるには30分程度の時間が必要(13:30-14:00)
・換気終了後は増加する(増加量は大きい)(14:00-18:00)
・外出すると減少する (18:15)
・窓を開放するだけでは外気と同等になるまで時間がかかる(23:00-)

考察

毎日の計測から得られた重要な気づきは以下の3点です。
・就寝時にも換気が必要
・換気しても1時間たたずに基準値を超える
・出社していた頃は外出時間として濃度が減少していたので問題なかった
効果的な手洗い方法があるように、換気と言ってもやり方とその効果は様々です。「こまめな換気」というのは1つの効果的な方法と言えそうです。

今後の課題

①換気終了後に閉め切るとCO2濃度は急激に増加し、ある値に漸近するように振舞うのはなぜでしょうか。傾向はなにによって決定づけられるのでしょうか。
②グラフに示した例では、ほとんどの時間で基準値の1000ppmを超えていますが、特に気分が悪いなどの症状がでているわけではありません。なぜでしょうか。
③常に窓を開放するわけにもいかないし、1時間ごとに換気するというのも面倒です。実用上どの程度の換気が必要なのでしょうか。また、濃度を制御することは可能なのでしょうか。

これらの問いについて考えたことをこの休暇期間に記事にしていきたいと思います。(※あるあるポイント:つづく)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?