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『クロニックデジャヴのピクチャーショウ』レビューの意訳

“IdolOnChaos”というイタリアで日本のアイドルを扱っているファンサイトがあるのですが、そちらの方が『クロニックデジャヴのピクチャーショウ』についてとても嬉しいレビューをしてくれているので、日本語訳を作ってみました。
※なお、割と意訳が入っていて原文と比べるとニュアンスが違う可能性もあります。
英語がスラスラ読める方はこちらの原文をお読みください。

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電影と少年CQの2ndアルバム『クロニックデジャヴのピクチャーショウ』について

 私は、奇妙で珍しい音楽を作ったり、ユニークで芸術的な個性を楽曲に入れる型破りなグループが大好きです。
 なので電影と少年CQの2枚目のアルバム『クロニックデジャヴのピクチャーショウ』のリリースは、このコロナ隔離期間の退屈さを少しばかり刺激的なものにしてくれました。

 電影と少年CQの特徴である男女デュオは、全音楽シーンの中でも珠玉です。彼ら2人の繊細な声と、膨大な創造性によってこのアルバムは作られています。
 各トラックは、それぞれ連続性がなくちぐはぐに見え、次々と様々なタイプの楽曲が現れますが、ギリギリのバランスでの統一性が見られます。
 例えば『Pa.Pa.La.Pa.』。その弾力性のあるリズムと全体的にポジティブな感覚はボーカルの声と不調和で、少々不気味なイメージを抱きます。これらややグロテスクな魅力がアルバム内にはあちこちにあります。
 『クロニックデジャヴのピクチャーショウ』は、しばしば外交的で明るい感情と内向的でダークな感情を行き来し、それらの運動がアルバム全体を形成していきます。そして私たちを斬新な音楽的アイデアで驚かせてくれます。例えば『THE FLY』の居心地のよさから、よりダイナミックな『こと映画に関しては……』へのスムーズな移行など。
 また、彼らの楽曲は様々な音楽ジャンルを取り入れていますが、ジャズの要素を多く取り入れているように思えます。他にブルースロックのエレクトリックギターや、どこからともなく出るブラスセクションなど、曲を豊かにする多くの要素があり、どちらもファンキーなビート、ラテンアメリカのアコースティックギター、キャッチーなボーカルラインと組み合わされています。
 そして、上述されたような要素が、1つの曲についてではなく、全ての曲に存在します。例えば『No.9』や 『E.T.weekend』にはディスコ/ファンクのタッチがあり、『Bird Watching』にはヒップホップの要素が、さらに『メカニカル/デートプラン』には最新のEDM要素を、『クロニックデジャヴの電影と少年CQ』にはシンセシティ/シティポップが、『月世界旅行』にはエレクトロニカが見られるなど、アルバム全体に少しずつ様々な要素が散りばめられています。

 以上の要素でリリースには十分かと思いますが、電影と少年CQは更に様々なものを楽曲に潜ませております。
 例えば 『悪い奴ほどよく眠る』は、複雑なエレクトロニックビートと、混沌としたギターソロが混じり合ったフランスのノワール映画に』ると思われる雰囲気があり、一方で『Bubble Ballet」は現代的な曲ですが、20世紀初頭のピアノジャズが入り込んできたりします。

 このアルバムで他に何が足りないと思いますか? バラード曲でしょうか?
 もちろんバラードもあります。 『apple yard』は、アコースティックギターとノスタルジックなシンセを使用したゆっくりとした暖か味のある曲で、2人のアーティストたちのボーカルがまるで子守唄のように響き、我々を夢のような世界に誘います。
 一つの石(一枚のアルバム)で、二羽の鳥(二枚分のアルバム内容)を捕まえる、つまりもう一度予想外の展開をリスタートさせるため、『apple yard』はトラックリストの真ん中に置かれ、アルバムのブレイクスペースを作りだすことに成功しています。

 これら様々な驚きと奇妙な要素をこのアルバムは備えているにもかかわらず、各曲はとてもキャッチーで、気がつけば何度も何度も繰り返し聴いてしまう事に気がつくでしょう。それは、独自の創造性を制限することなく、一方ですべてのアイデアをキャッチーな形に落とし込むこんでいるからであり、このアルバムがいかに素晴らしいかを物語っています。

 総じて、電影と少年CQはキャッチーでありながら型破りでもあるとても素晴らしい作品を生み出しました。この種の音楽がもし好みならば、ぜひあなたも今すぐ『クロニックデジャヴのピクチャーショウ』を聞いてください。

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いかがでしたでしょうか?
ちょっと単語の意味が辞書通りに受け取ると文意的によくわからなくて自分なりに推理して当てはめた箇所が多いのですが、概ねこんなレビューをくださいました。

曲に異物感、グロテスクさを隠し味的に入れる事や、突飛なアイデアを大量投入しながらキャッチーな曲に落とし込むって作業は結構こだわってやっていたため、それが海外の方にも伝わるという事がとても嬉しく、つい日本語訳を作った次第です。

IdolOnChaosさん本当にありがとうございます!
いつかイタリア遠征も行きたいです。

電影と少年CQの2ndアルバム『クロニックデジャヴのピクチャーショウ』は各種サブスクリプションサービスにて配信中。
また、5/18より様々なアートワークが仕込まれたCD版も通販先行にて発売いたします。
まだの方は是非一度聴いてみてくださいませ!

★詳しくはこちらの特設サイトにて!
(特設サイト内では様々な素晴らしい方々からの応援メッセージも随時更新中です、そちらも是非ご覧ください)