小生すくえあがよく喋る2024年7月24日

 この日が来てしまった。
 来て「しまった」という言葉が正しくない気もするが、時間は皆平等に進むので、来てしまったと言わざるを得ない。
愛してやまないロックバンドの結成20周年の日である。

 この1か月ほど、自分とこのロックバンドのこれまでの思い出を反芻していた。

 始まりは2009年、何気なく見ていたスペースシャワーのランキングに「MR.アンディ-party style-」が流れてきたのがきっかけだった。当時はまだ30位とか、もっと下位だったかもしれない。「物好き」がそんなにいない、そういった時代だったと思う。

 なぜか気になった。頭から離れなかった「君が残像に」という歌詞。
 気になって、離れなくて、Youtubeで漁りまくった。「センチメンタルピリオド」「マスターボリューム」「フルカラープログラム」。何回聞いたか分からない。
 どれも自分のツボにハマる曲だった。当時アジカンとバンプばっかり聞いていた、普通の中学2年生だった俺には衝撃的だった。そこからどっぷりこのロックバンドの音楽に浸かっていった。

 初めて発売日に隣の隣の町のレコードショップに連れて行ってもらい、シングルCD「cody beats」を買いに行ったこと。
 高校の入学式の帰りにレコードショップに行って、2ndアルバム「JET.CO」を買い「メッセンジャーフロム全世界」のイントロで鳥肌を立てたこと。
 Ustreamでライブを生配信して、今では俺の当たり前、ライフワークになっている「ライブに行く」という行為への興味を起こさせてくれたこと。
 2011年に“Populus Populus” TOUR 2011に行って、生の音、ライブに行くという行為の楽しさを教えてくれたこと。
 高校の文化祭ライブで「オリオンをなぞる」を叩いて、ライブを演ることの楽しさを知ったこと。

 色々な初めてを与えてくれて、色々な感情を教えてもらった。このロックバンドの思い出はあまりにも多すぎて、枚挙に暇がない。
 飽き性な俺をこんなに熱狂させ、人生の半分の時間を傍に寄り添って、楽しい時も辛い時も死にたくなった時にも音楽でそっと背中を支えてくれたこのロックバンドを30歳になった今でも愛してやまない。

 俺の人生にとって、あまりにも大きすぎるこのロックバンドが晴れて結成20周年を迎えた。祝ってくれと言っている。「君に見てもらわなければ意味がない」と言っている。祝うしかないのだ。
 俺の人生の全てをかけて。俺に生きる意味を与えてくれたこのロックバンドに対して最大級の感謝と賛辞を持って。

「おめでとう、そしてありがとう」と言いたい。

 あまりにも大言壮語に見えるかもしれない。でも本気なんだ。掛け値なしにそれほどこのロックバンドを愛しているし、とても大切に思っている。俺の人生にいなければならなかった存在だと思っている。

 だからこそ、この文章を読んでいる貴方にも、少しだけで良いので、今日という日にこのロックバンドに対して「おめでとう」という気持ちを持ってもらえたら嬉しい。そして、1曲で良いからこのロックバンドの音楽を聴いてほしい。きっと貴方の人生を、今日という日を、少しかもしれないけれど、彩ってくれるはず。
 そういう力があるロックバンドだと思っている。本人からは止められたけど、自信を持ってオススメする。

さて、20周年記念のライブが決まった時、こんなツイートをしている。 

 2015年7月24日から9年経ち、このロックバンドに対する目線はどう変わったのだろうか。
 当日を迎えて出した答えは「何も変わらない」だ。今も昔も変わらずこのロックバンドを愛している。その純度が変わっただけ。
 だからこそ今日は、なるべくいつも通り、大きな音を出すおっさん3人組を、笑顔で見届けたいと思う。

 「君が握るその何でもなさそうな想いはもう輝きだした
  だからこそ今 大事な約束をしよう ワルツ・ワルツで」

 さぁ。どんな約束をしようか。

UNISON SQUARE GARDEN結成20周年
おめでとうございます。






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