映画日記「怪物」
この映画観る前に一緒に見た友人から「スコールさんこの映画見たらnoteに長文書きそうだよね」って言われた
いま思い通りになってるのがとてもくやしい…!!!
重要:このnoteには映画「怪物」のネタバレが含まれています
未視聴でネタバレを避けたい方は至急ブラウザバックをお願いします
どんな映画かって端的にまとめるとミステリと言う勿れの一話でやってた「真実は一つじゃないけど事実はひとつ」ってやつ
一つの事実というか事変を3つの視点で分けて観る話
同じ事象なのにそれぞれの視点で見ると全然違う印象を感じた
一人目の視点はシングルマザーで、唯一の宝である息子を守りたいのに通わせた学校に守られず、
それどころか素行の悪い担任の先生に暴力を振るわれ理解も得られずついに息子は…というホラーじみた不気味なお話
二人目の視点は担任の先生で、先ほどのシングルマザーの視点で感じられた雰囲気の悪さはなく、ただ普通の子供思いの先生であることが徐々にわかり、更に母親の視点で発生していた謎の一部がここで解明されるというお話だった。
その後の展開で何故か突然追い詰められ(視聴者は母親の視点を先に見たので理解できるのだが)、虐げられ、飛び降りる直前までいく そして作文の中に暗号が隠されているのに気付いて…という話なのだけれど、
正直この先生があまりにも普通だったので一番の被害者この人じゃねえのってなった
三人目の視点がシングルマザーの子供の視点で、思春期と一言でまとめられない悩みを抱えた子供たちの姿が映し出され、それと同時にだいたいの行動の真相が明らかになるという構造だった
前者の二人とは違って、自分の中にある説明できない部分を
彼は「怪物」と呼んでいたという話だった
一緒に見た友人の「ボタンの掛け違い」という発言が全てだった
全員悪いし全員悪くない
もしかしたらいじめをしていた子供たちも
虐待をした親も
担任に自分たちの都合を押し付けていた先生たちも
突然消えた先生の彼女も
視点を変えてみると先ほどの印象とは違い彼らも被害者なのかもしれない
誰だって視点を変えると被害者にも加害者にもなるという話
怪物という単語の意味について調べると
「あやしいもの。正体のわからない不思議なもの。」と書かれている
確かにそれぞれにとって自身や他の存在たちが怪物に見えていたのかもしれない
もうここまで書いて本当に思うけど全編通して暗い
いや、コンセプトとか考えると安直に救いがあってはいけないし仕方ないんだろうけど、ほんとに救いがない
あと、最後の結末としてはあれで終わりにするのはあんまりにもなんかこう、周りが救われないというかもっと説明が欲しいところとか多い
子供たちの最後のシーンが死後の世界って言われてトトロかよってなった
作品はすごかったのだけれど消化不良で胃もたれを起こすのでご視聴の際は胃薬の準備をしていただきたい
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?