見出し画像

フィギュアスケーターのシーバー病

昨日Sever's Disease シーバー病と診断されたスケーターにインソールを作成しました。

日本語でネット検索をすると、

シーバー病はサッカー男子10歳くらいによく現れるという説明が見つかりますが、

フィギュアスケーターも良くこの病気になります。

フィギュアスケーターの場合

アキレス腱が単に硬くなって引っ張られてしまうというよりも

片足滑走やジャンプの踏切や着地時に

踵骨から舟上骨や場合によっては中足骨が内側に倒れ込んでしまい

画像1

長母指屈筋や後脛骨筋、長短腓骨筋の機能が低下してしまうことによって


画像3

足首の背屈ができなくなり、痛みが出ることが多いと

画像3

アメリカスケート連盟の掲示板などにも投稿があります。

https://www.researchgate.net/figure/Foot-hot-spots-in-figure-skaters-A-Ultrasound-image-of-the-right-foot-of-a-skater_fig1_281749732

シーバー病の症状を改善するためのアスレチックトレーニング(応急処置からリハビリ)のアクションプランとしては、

1)休養(練習を休む)& 痛みが出る場所をアイシング

2)足回りの硬くなった筋肉を緩める(ストレッチ、筋膜リリース、物理療法)

3)股関節、膝、足首の連動のさせ方を身につけることで、回内外を停止させ、距骨下関節や距たい関節の一部分にかかる過度の負担を減らすこと。

4)3)を実行するためのサポートアイテムとしてスケート用のインソールや運動靴用のインソールを作成をしたり、足のサポート力の強い靴を使用することで、足の背屈サポートを促進する

という4ステップが怪我の根本から解決し痛みを断ち切るための王道だと思います。

整形外科や病院では、1)のアドバイスをすると思いますが、

2)や3)の効果的・具体的なやり方は十分な時間をとって教えることが政府の保険点数の制限があるため出来ません。

2)3)の内容を指導出来る人は、スポーツリハビリテーションやアスレチックトレーニングが出来るトレーナーです。

足の機能回復をスケートで使うレベルまで回復させ、スケートの片足・傾斜滑走の動きを理解して、復帰メニューを組めるトレーナーはなかなか見つからないので、最終的には選手が自分で試行錯誤するしかないと思います。

4)のスケートインソール、シューズインソール、子供用のサポートシューズを全部まとめて提供してくれるインソール屋さんや病院はこれまた探すのが非常に難しいです。

インソールはスケート用のインソールを作ったことがある人のところに必ず行ってください。スケート靴は一般の靴とはかなり違いますし動きも異なります。

靴の選び方は、また今度Noteに別のテーマで投稿する予定ですが、基本は

カカト、アッパー、靴底、側面のサポートの4カ所で足を包み込むようにサポートするシューズを見つけることです。

靴ひも結びができないのであれば、ベロクロシューズをお勧めします。

画像4

サポート力の強い、足をしっかりサポート出来る靴は、北米の有名ブランドやショッピングモールで買える靴ではなく、靴の本場ドイツやイタリアの靴だと思います。

子供用の高機能な高い靴はあまり売っていません。日本では子供の靴の市場価格が大体3000−6000円くらい。大きくなるから、靴は安いものを大きめで購入する。。。これは非常に足の成長のみならず身体の成長全てにとって良くないです。

私が年に半分は過ごすドイツやヨーロッパでは、子供にも100ユーロから200ユーロ(12000円から24000円)のしっかりとした靴を、スポーツをやっている子は履いています。0.5cmくらいのスペースは残し、結構ぴったりの靴を履いている子供が多いです。やっぱり足の保護が重要だということが根付いているからでしょうね。


画像5

1)から4)の全てのプロセスを完了すると、体が機能的にジャンプやスケーティングをする動作を習得し、省エネモードでプログラムを滑れるようになるため、競技力も向上するはずです。

画像6

上を目指す選手の小学生には、是非このような解決方法があること知っていただき、悩みの解決に役立てて欲しいと思って、投稿しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?