石田スイ先生 2022/04/07

石田スイ先生といえばヤングジャンプで連載していた「東京喰種」シリーズの作者であることは有名である。

実は現在でも「となりのヤングジャンプ」にて『超人X』という作品を不定期ながら更新していることをご存じだろうか。

これがまあね、普通におもしれーんですわな。超人という存在が普通にいて、主人公もふとしたことで超人になって、その超人を中心に物語が進んでいく感じなんですよ。

正直よく分からんと思うんですけど、咀嚼して伝えると「大体が悪魔の実持ちのワンピース」だと思ってもらえれば簡単で、能力者バトルではあるものの、煙の使い手だったり、ハゲワシをモデルにした能力だったり割とピンキリだったりするんですよ。

でも、基本的に構図としては「超人vs超人」で、東京喰種にあった喰種を応用した武器とか真人間がすごい強いとか、明確な「正義vs悪」みたいな描写はあんまりなくて、どっちかと言うと同種でも悪いことするやつらは裁く組織みたいな感じなんですよ。

これって実は漫画の対立構造としてはすごい難しい動かし方だと思うんですよね。ワンピースの「海賊vs海軍」とかが一般的だけど、超人Xはどっちかと言うと呪術廻戦の「呪いvs呪い」に近いかもしれない。

一見すると意味が分かんないんだけど、同じ能力を使うもの同士でも、一方にとっては害があるから能力を使って同士討ちをする構造は、進撃の巨人とかでもやってるけど、アレは政治的な意味合いとか正義vs悪の対立構造を作中で成立させてるじゃないですか。

最近の作品にはそこそこある対立構造だけど、普通に味方の超人でも暴走して危害とか加えてきたりする回があったりするんですよ。

今のところ、不定期更新なのもあって、まだあんまり組織の目的とかは分かってなかったり、超人がなんなのかも分かってなかったりするのですが、東京喰種とは別方向で良いし、前作主人公のカネキくんよりも今作のトキオくんのが前向きに捉えてる感じはするけど、なぜか分からんけど超人をガンガン誘拐しようとする動きがあったりとか、石田スイ先生の中でストーリーが組み立てられてて、後はそれを具現化するのを待ってる感じなのがすごい楽しいですよね。

あと、すごいのは乙田エリィというヒロイン兼ライバル枠みたいな存在がいて、すごい簡単に言うと才能の開花が著しくて、理想も明確だけど、逆に主人公のトキオくんはあんまりモチベも湧かなくて、目標も曖昧で、しかも能力もまだ使いこなせてないんですよね。

かといって、実戦レベルですごい戦えてるか?と言えば違くて、精神性では負けてるけど、能力とかではトントンくらいな感じも居心地よかったりする。

余談なんですが、この漫画のことは滝沢ガ〇ソさんのTwitterから知ったので、それだけがすこぶる気分が悪いですが、それ以外は最高の漫画です。

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