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「引っ込んでな、チビ」はやられるフラグ

いつも通っている整骨院で話していたのですが
接客業10年以上やっている者同士の会話で 
よく
「昔は大変だったよね〜」
というような話になります。

「昔はよかったよね〜」
というセリフはよく聞くイメージですが
私から言わせれば
それはバブル期を経験した50代以降のセリフで

私のような30代〜40代の
かつ接客業の人間からすれば
今はクレーマーのようなお客様が減って
ずいぶんとやりやすくなったように
感じています。

私が接客業をやり出した
2000年〜2010年代にかけては
まだどこか
ヤンキーや悪いのがかっこいい
という風潮は残っていましたし
SNSがそこまで普及していなかったので
そういったクレーマーに対して
律するような意見も
今ほど拡散されていませんでした。

加えて
様々なバトル漫画で定番のキャラ設定が

弱そうに見える体格の小さい
顔の綺麗なキャラクターが
実は最強

というセオリーが次々と出来ていて
それがまたよくウケていたのです。

幽遊白書の蔵馬や飛影
進撃の巨人のリヴァイ兵長
東京卍リベンジャーズのマイキー

などがそうなんじゃないでしょうか。

また
キングダムの楊端和や
ONE PIECEのハンコック

などの美女もその仲間入りをすることが
多くあります。
だいたい「四天王」とか
そういう1軍のグループの中に
紅一点として存在したりすることは
社会的な風潮を模しているのでしょうか。

同じくONE PIECEの
大将 藤虎や
るろうに剣心の宇水など
視覚障碍者枠などもあります。

現実的に美女や盲目の戦士たちが
ノーハンデな豪傑たちと
横並びに戦えるのかどうかは
少々疑問ですが

そこには多様な人々が
その中で能力的にも対等であってほしい
という
現在の風潮や願いと
弱そうに見えて強いという
意外性やギャップがあり
さらに物語を面白くして
読者の心を掴むのです。

見るからに強そうに見える
筋肉隆々の大男が一番強いんじゃ
面白くないのです。

だから北斗の拳のジードは
ザコであってほしいのです。

「おらおら、どけどけ
 ここの土地は今からこの〇〇様が
 支配する。
 お、お前俺の言うことが聞けないって
 言うのか?!
 チビは引っ込んでな」

↑このパターンだと
だいたいそのチビが最強なのです。

そして
割とこれに関しては
現実社会でもあり得ることで
威勢を張る人ほど弱いものなのです。

威勢を張る人は
いつも「怒り」を周囲にばら撒いています。

「怒り」とは
「不安」や「恐怖」「自信のなさ」
から来ているからです。

つまり「怒り」を振り撒いている人は
自分が「不安」や「恐怖」を抱えていることを
見る人からすれば
知らしめているように映るのです。

なぜそれがわかるかというと
私がまさしくその「ザコ」だったからです。

といっても
接客業をやっている手前
同じように接客業をやっている人に
そんな態度を振りまいたわけではないのですが

仕事のオフの時には
知らない人にはスンとした態度で接し
浜崎あゆみのような大きなサングラスをつけて
視線や表情を悟られないようにし
アクセサリーをジャラジャラつけて
強そうに見せていました。

育った地域が違えば
タトゥーなんかも入れていたかも
しれません。

自分の中で本当の強さが
身についてからは
徐々に体に身につける
アクセサリーは減っていきました。

接客業が長くなるにつれ
時代も変わり
上記のこともSNSによって拡散され
ジードのような人は減っていきました。

今はそれを多くの人が
「ダサい」と認識する時代です。

あなたが今後の人生で
ジードと出会ったならば
その「恐れ」を癒すように
優しく話を聞いてあげてください。

いつかモヒカンを剃って
あなたについてきてくれるかもしれません。


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