本編を履修しないまま、スタツアを勝手に解釈する~SAMURAIZMからMC~

SAMURAIZM

突然ミュージカルかMVが始まったと思うレベルで世界観が完成されたショーステージ。
キングオブプリズムの世界を知っているせいで、脳内に微かにユキ様が登場してしまったが、とてもジャニーズらしい(ジャニーズではない)世界観のステージだと思った。どうしてジャニーズはジャポニズムが好きなんだろうな……。ってなるくらいはっきり「日本」を押しつけてくる感じ、親しみがある。ていうかさんざんSHOCKをこすったせいでジャポネスクも混ざってきて脳がてんやわんやだ。
とはいえ、世界一周の最後が日本としてきたなかで、ラストは竹と桜をイメージして日本!帰国!という構成なのは私は分かる。
とはいえ、UUUUはユニバースって言ってるのもあって、ワールドワイドな感じな気がする。と、すると若干順番逆じゃない?って感じだが、まあ、そんなことを言うのは野暮なのと、やはりラストをきちんと日本の世界観で締めたいというのがわかるので、現代日本的パフォーマンスと純日本的パフォーマンスとして納得すれば良い。

さて、すでにUUUUの方でも話したがSAMURAIZMのメンバーは、ダンスの「揃い」と世界観の構成を重視したステージングが抜きん出ている。
世界観の作り込みが、月のウサギ、彼岸花や刀、鬼、盆栽、桜のような、外的な要素でガチガチに固めてあるのも、本当に彼ら向きのステージだと感じる。こういう構成要素を一つ一つ拾って丁寧に処理するのがうまそうなのだ。
全体的にワイルドなUUUUに比べてSAMURAIZMは優美、曲線的な動きが多く、日本の舞踊や歌舞伎といった芸能に対するリスペクトを感じるダンスの振りなんかも、非常にサウンドにマッチしていて、世界観を盛り上げてくれる。
こういうのは本当に一ノ瀬トキヤっぽいステージ作りを感じる。一つ一つの動きに意味を持たせて、全ての事柄が、世界観やステージで表したい演出をを底上げし、浮き立たせるための意味のある動きで構成されている。
指先の動きから視線の向きまできちんとこだわればこだわっただけ、この三人は丁寧に表現出来るのではないだろうか。
ある意味、(私のイマジナリー)当初の一ノ瀬トキヤが求めていたユニット活動ってこういうことなんだろうなと思う。
そういう意味で、彼のやりたい事がこのタイミングで出来ているのはなんだか趣深い。なんというか、それ以外の選択肢が彼のアイドルとしての表現の中に存在する上で、当初やりたかったことを十全に出来ていると言うことが非常に良い。そして、それが彼にとって唯一最高のパフォーマンスの作り方というわけでは無くて、彼の中にある選択肢の中の一つになったと言うことが良いのだ。
過去の一ノ瀬から随分変わったね、みたいな話を過去を知らないのにずっとしてきてしまったが、昔の彼が間違っていたわけではないので、その要素が昇華され、完全になくなってしまったのでは無く、こういう風にきちんと残っている、というか、無くなっていないことは、とても嬉しいことだ。今まで有った物が変わっていく中で、きちんと残っている物が有るとどうしても大切にしてしまいたくなる感じである。
聖川真斗に関しても、彼はそもそも「息を合わせる」ということ重要視しそうな感じがあるため、こういうパフォーマンスがよく似合う。なんだか仲間意識とかそういう物がそもそもまっすぐに好きそうなのだ。だからぴったり合わせて一緒に表現することを彼もまた、重要視するイメージがある。
あと、私は彼のことを純日本家屋に住んでいて、部屋着が和服の可能性がある男だと思って居るため、日本舞踊の動きなんかが子供の頃から習っていそう~みたいなイメージとも合致している。なんか紙飛行機に筆で文字を書いていたしそういう男だろう。
それと、ソロに引き続き、このパフォーマンスに彼はまた別の形で自分を乗せてパフォーマンスをしている気がしてならない。ST☆RISH聖川真斗として、過去の自分から一皮向けた自分になるという表現を、彼はここでも愚直にやっているような気がするのだ。
その中でも協調性を忘れない、というよりソロでは無く、ユニットでは仲間との絆をまた別の形で乗せてパフォーマンスをしていると言うのがイメージに近い。彼自身性格や、彼のソロのパフォーマンスからしても、なんというか、作り上げられた世界の中に、自分を乗せていくという表現の仕方を好みそうな気がしている。0から1を生み出すのでは無く、1の上に10の意味を乗せていく。彼自身は表現したいという意志がやはり強いのだろう。そういう気持ちがあるから、このステージそのものはどうしても聖川の気持ちを中心に乗せられていくのうな構成になっているような感じを覚える。
予定調和的に創られていく多層的な表現とでもいえば良いのだろうか。
愛島セシルに関しては、どちらかと言えば、こういう世界を作り込むと言うより、単純に日本文化という物に対する好奇心に対して真正直というような印象だ。彼岸花の美しさだったり鼓の音、歌舞伎の見栄切りのような表現や日本刀をつかった殺陣、どれもこれも彼の好奇心をめちゃくちゃに刺激してくれるのでは無いだろうか。それを非常にストレートに表現するステージの作り込みは、なんだか彼のやる気を後押ししそうな感じもある。他の二人に比べると世界観への理解と言うよりは、二人が作り上げていく物を楽しんで、それに合わせて彼自身も持ち上がっていくような感じだ。一つ一つの表現に彼なりに意味を見いだして、色んな発見をしながら、このパフォーマンスに臨んだんじゃないだろうか。練習中に一ノ瀬や聖川に色んな質問をして、三人で首をひねるみたいな構図が何故だか自然に頭に浮かんだ。
勿論、すらすら答えられる部分もそれなりにありそうな二人なのだが、それでも愛島からでてくる質問には新たな気づきがあったりしたのではないだろうか。今の二人はそういう新しい物を素直に咀嚼してステージに取り込むことが出来そうなので、そういう意味でもとても有意義そうな練習風景である。(全部明確に幻覚だが)
また、MCでも言っていたが、三人揃った優美な動きというのをきちんと合わせて、かつ、日本の伝統芸能の特徴として能面的な、あまり大きく表情や変化を持たせない作りを一貫して出来ているというのも、UUUUにはできないこの三人のユニットだからうまく乗りこなせる部分であるように思える。
いや、やれと言われればUUUUのメンツもできはするだろうけど、そこになんとも言えない良さが乗るのは、立ち姿に品がある三人であるように思える。こればっかりは育ちの問題があるので、相性の話だ。
勿論、SAMURAIZMの三人だって、こういう折り目正しい日本的な、ある種そぎ落とした表現では無く、どんどん足し算していくような表現も出来るのだろうけど、数ある選択肢の中で日本的減算の表現を選び、日本らしい美を表現するというのは、この三人にとって、滅茶苦茶相性の良い構成だったのではないだろうか。
ステージング内での色抜き表現についても、彼らがST☆RISHとして生きていく前にに感じていた世界や、ステージに向き合ってきた時に持っていた狭窄した視野を表し、それを自ら切り捨てていくような、歌詞と曲調を連動させた動きになっているようでその点で面白い。
歌とモチーフの要素を、全てうまく掛け合わせていく無駄のない優等生的な構成だと思う。(COCOSのコラボメニューと同じ方向性を感じる)
また、ステージの色抜きについては、単純に、メインモニターに色抜きのを映すテレビ的な表現を使ったライブステージと言うことで、ライブならではの面白さがある。
こういう金のかかった構成が出来るのもアイドルステージならではだ。
UUUUのほうでは、派手でカラフルな特効(あたりまえに略してきたのだが特殊効果のことだ。火炎を吹いたり爆発したり水が出たり銀テープを打ったりすアレである)に、変形する円形モニターという現代らしい物理セットの楽しい使い方をしていたが、SAMURAIZMでは、モニター映像をうまく使っていることや、鬼のようなもの(これが立体セットだったのかプロジェクションマッピングだったのかはちょっと分からないが、多分プロジェクションマッピングだと思う。何故そう思うのかは、SAMURAIZMの表現がどちらかというと映像優位な作りをしていたので統一感を持たせたのではないかと思ったからだ)をつかってかなりドラマ仕立てに表現しているのが、とってもコンサートっぽい。
映像を使って現実と液晶をうまく融合した作りをするというのは、コンサートではありがちで結構金と拘りのある演出である。
特に映像を使った演出は、かなり世界観を作り込むことが多いので、そういう意味でも、このパフォーマンスは本当にそれ一つでショーステージとしてかなり高い次元でまとまっているなと思う部分だ。
あと、良く分からんが、カメラワークが完全に聖川のことをセクシーお色気担当として首筋とか指の動きを抜くのを強調してきて、その後日本刀を持った彼が非常に男らしく刀を振り下ろすので、その辺りも今までお行儀良くしていたお坊ちゃまからの打破みたいなニュアンスも込められているのだろう。ただ、そんなことを考えるより先に、頭の方ははんなりセクシーやん……の認識の方が早い。多分SAMURAIZMははんなり系セクシー担当である。
UUUUがワイルドセクシーなので、ユニットソングはセクシーが裏テーマなんだろうか。でもそれならUUUUもっと腰ふりダンスしてくれ(要望)
話を戻す。SAMURAIZMの個を殺しつつ個を活かした動きは、作り込まれた世界も含めて、やはり閉塞感にかかっている様に思う。それを更にわかりやすく表現するのが色を抜く演出である。綺麗に揃ってまとまっていた彼らが、殺陣になった辺りからそれぞれに動き出す。
デカいステージを全力で駆け回るので、こちらも相当エネルギーを使う振りだ。そもそも殺陣もあるので、綺麗でさらっとした顔して滅茶苦茶カロリーを要するステージだ。涼しい顔して衣装の下は汗でびっちゃびちゃだろう。
そして、大きな殺陣で悪鬼を倒した彼らの世界が色づき、最後に盆栽に傅き、美しい桜の花びらで終わると言うのは、非常に予定調和な終わりである。ここで好き放題して終わるのでは無くラストをきちんと締めると言うところがSAMURAIZMの行儀の良さだし、ユニットであると言う感じと色を感じた。
一ノ瀬の話に戻ってしまうが、彼が本来創りたかったアイドルのステージは殺陣ももっと予定調和で美しい物だったんじゃないかなと思う。そこに入る男気の要素は恐らく聖川の性質もあるし、彼らの中で壊してきた壁の一つでもあると思う。
とはいえ、なんか、ことあるごとにアイドルっぽい顔でカメラ目線をくれる一ノ瀬に、なんだかイマジナリー昔の彼を感じたところが、なんか面白いなと思った。
脳内の一ノ瀬ファンは見たかったヤツが見れて満足そうな顔をしている。聖川ファンはなんか大河のオファー来ないかなといっているんだけど、このステージだと必殺仕事人じゃない?と提案したところ採用されたが、大河も諦めないらしい。強欲である。愛島のオタクはアレは完全に世を偲ぶ若様と護衛二人だよねと良く分からない設定のは無しを一生している。
ガチ恋も結構多いはずのこの三人だが、今回のステージではどちらかというとなんかこっちの観測したいオタクの方が良い餌を貰ったようである。

MC

ここのMCなんか普通に仲良しが仲良しだね~って位で正直書く必要のあることってあんまりないだろうな~って思っているのだけど、よくよく考えなくても、ここってあれじゃん、スターリッシュ~‼大好き~‼‼のところ。
まあ、それは後半にしよう。
まずはUUUUがメインステージに戻っての円陣MCだ。ハイタッチとかは一生無限に見たいので、どうしてこの辺引きなのかについては、カメラと話し合いが必要である。マルチアングルで画面分割して見せておいて欲しい。
しかし、此処は本当に仲良しで可愛いね~常にお互いを誉め合うはなししかせんやんけ~っていうくらいしか言うことがない。この子ら本当に優等生である。
那月の「よぉ~」だけで音楽なったのも絶対仕込みだ。そうじゃないとしたら音響が変態過ぎる。そのうえで、ちょけが相手のダンスを踊ることとニンジャとかだけなので、凄い。
今回ライブビューイングが入るから大人しかったとかじゃないよね?君らずっとそうなんだよね?みたいな気持ちになってくる。
なんかこう、
「SAMURAIZMの練習を見ていたとき、殺陣の振りが格好良くて、オレもやってみたくて、翔と一緒に刀を借りてやってみたい!っていったけど貸して貰えなかったんだよね」
「練習用に使っている刀は、実際に使う物とは違うのですが、どちらも振り回す関係で結構作りが軽くなっているんです。貴方達が二人で勢いよくぶつけたら折れますからね……」
「実際練習で間違って折ってしまったり曲げてしまった物も有るが、ふざけて折りましたとはいえないからな」
「音也、イタズラはダメ!です」
「別にイタズラのつもりじゃね~って!こう、男としてチャンバラはやりてーじゃん!かっこいいし!」
「そうそう!それに刀を当てちゃ駄目っていったら、俺たちだって当てないよ!こう、シュン!シュン!ってやるだけ」
「そうそう、こう……(刀を振り回すジェスチャー)」
「そもそもそんなに力まかせに振り回したらと歪むことだって有るんです。何より、あなたたちの場合盛り上がってきて……と剣を当てるのが目に見えるようです」
みたいなエピソードからめたエピソード雑談がない。
ちなみに私は彼らのなんかめちゃくちゃお行儀の良いMCしか知らないので、口調はかなりニュアンスとしてうまく脳内変換しておいて欲しい。
本当に決められた尺のオーディオコメンタリーレベルだ。こういう話を無限に聞くのがMCだと言うのに……それとも私たちはカットされたMCを見ているのだろうか……。少なくとも、こういう話で5分ほど盛り上がって、レンくんから「そういう話は楽屋でやろうね」と言われるはずなのだが……?
あと、あえて言うとしたら、各自のへそのむき位だろうか。
へそのむき?と思った人は、各担当のへその向きを劇場で確認して欲しい。
これは私個人の主観なのだが、アイドルに関わらず、人間というのは本当に話したい相手や向き合いたい相手に対してへそを向けがちだ。そもそもアイドルって言うのは大体客に向けて会話をするので、本来へそは全て客席に向いているべきなのだが、ST☆RISHくんはなぜか全員円陣を組んで会話をはじめてしまうので、へその向きが大抵メンバーの誰かを向いている。そのため、カメラに向かうとき以外は誰の話を聞きたいか、誰に意識が向かっているかについて、大抵へその向きで分かる。必修科目なので、そういうのもし意識していないオタクがいたら今後は是非参考にしてくれよな!

それから、グループで分かれていくところのファンサは随分大人しい感じがする。もしかしたらST☆RISH界隈にはうちわ文化がないのだろうか。個別のわかりやすいレスがないので、此処もかなりお行儀が良い。レンくんと音也くんの絡みや翔さんこっちむいて~とかが、思い浮かぶ。でも那月くんの「花丸」はうちわに絶対書かれるヤツである。花丸うちわにあった???いや~~なさそう。よかったな、花丸貰えたオタク。今後一生「私は四ノ宮那月に花丸貰ったからな」という自己肯定感と共に生きていける。
そもそも那月くんまじでファンサの量ひとりでだんちだと思う。一番アリーナに視線を送っているし、ソロの時も一人最後まで手を振っていた。
あの後トリガーチャンスあるから早着替えの尺短いはずなのにギリギリまで手を振っている姿を確認したとき、まじで絶対裏でスタッフに「四ノ宮さん!急いで下さい!!!」ってめっちゃ急かされたはずである。あそこズボンも履き替えるのにバカみたいな速度で着替えたと思うと、ST☆RISH早き替えチャンピオンはこのコンサートでは間違いなく彼だろう。
なんだか言葉一つ一つや手へのよりも含めてとってもドラマティックなセシルくんの「手を伸ばせば届きそうです」なのだが、これは私個人としてはST☆RISHって意外とファンとの距離有るタイプだなみたいな気分になった。
流石にこの手のステージの上からではあり得ないが、アイドルは結構トロッコとか客席周りを歩いてハイタッチしていることがあるらしいので(キンキにはそういうのが殆どないので、他のグループの円盤を見たらアリーナだと結構やっているように見える)手を伸ばして届かない事に、私の中の「推しに接触したくない三次元オタク」の概念がホッとしてしまったのだ。
そのまま手を伸ばしたら届きそうで届かない概念であってくれ。
あと、ここのあたりでセシルくんに呼ばれて振り返る聖川のフレームがあまりにも振り向き美人過ぎて困惑したのを思い出した。
何なの???少女漫画でも始まるんか???
なんか、他のキャラクターのそういうフレームはコンサート中にふと素に戻ってコンサートを楽しんでしまっている姿みたいなのを表している気がするんだけど、聖川のその枠が此処だとしたら理由がいまいち掴めていない。
もしかするとアイドルとして歩いている中、友達みたいな感じで呼ばれたことで現実と夢(どちらも現実であるが、アイドルにとってステージの中で感じる興奮はある種の夢のような空間であると私は信じている)の境に来てしまったのかも知れない。いや、でもそこ????
わからない、ただ振り向き顔が滅茶苦茶美人だっただけかも知れない。
こういう所でもなんか、聖川って普通の男子だよなみたいなコミュニケーションステージ上で多いよな、みたいなことを思っているはずなのに、此処だけ突然振り向き美人だから、そういうカットがあったら何か有るみたいな刷り込みをされているオタクが勝手に深読みしただけかも知れない。
あの振り返り方は「Love so sweet」流れるヤツだったじゃん……。いや、目撃したオタクの視点的には完全に流れてたと思う。多分これを目撃した聖川ガチ恋は自分が生み出した幻覚なのか現実なのか分からなく成りつつ、暫くこれでご飯を食べたと思うし、寝ても覚めてもあの振り返りざまを視界に焼き付けていたと思う。そういうカットだった。

さて、いよいよ消灯の辺りの話に移ろう。

これ、当初完全にペンラ制御だと思っていたんですけど、ぽちぽち光が付いていくので、手動の可能性が高いな、と思い直した。
七海女史の強い拘りにより、入場前にデジタルチケットで入場した際に同時にその時に点灯させるかさせないかについての指示が書かれていたか、紙チケットだった場合、座席に指示が書いてあったに違いない。
間違いなくあの会場はペンラが制御されているので(特に聖川のソロが顕著だが、演出そのものが間違いなくペンラ制御を前提につくられているのでそうおもっている)もしこれが、有志によって声かけを行い、「あそこの真斗様のソロではキャンドルらしくオレンジの火を灯そう」とかオタクがやっていたとしたら、聖川ガチ恋強火の同担拒否シンメ解釈違いの女が「レンの色は灯せない」と青か、もしくは赤を灯してもおかしくない。
ガチ恋がクソデカ感情故に、シンメを嫌うケースは珍しくないのだ。
というか、「火と言えば赤でしょ」という解釈違い(というか勘違いによる色の不整合)もでてくる可能性もあるし、青い炎もあると言う人も出てくるだろう。この辺は最早頑なに理由を付けて推しのメンバーカラーひからせたいだけのひとだ。
いや、オタクだって一致団結できる!という実際の例があるのは分かっている。(自担でも過去に似たような事例がある)
しかし、そういう協調性より「自分とアイドル」の向き合い方を優先したいオタクが一杯居るのがアイドルなのだ。
「私と最高の彼氏」として売り出している部分が当然あるのだから、その辺りの推し方を「ステージの表現に合わせて全員が配慮すべき」という同調圧力というのは、私個人として言いたいことは分かるのだが、互いに押しつけ合っても幸せになれない考え方だと思う。それに、そういった一致団結というのは常に全員がアンテナを張っていなければ成り立たない。もっと気軽に会場に入ってたのし~ってやるファンだっていても良いのだ。まあ、そういうファンはなんかみんな色変えてる!って思ったら色変えるか。日本人だもんな。
まあ、そういう意味もふくめて、公式が演出という形でペンライトを制御してくれるのは非常に有り難い。不要な争いが生まれず、それぞれにやりたいことが出来、自分たちが推しのステージの一つの構成要素になれているという肯定感が生まれるのも良い。
あとよくよく考えたらまじラブ1000%の時とか文字書いているので、あんなの人間が出来る変更じゃない。そんなの合わせようとしてたらコンサート見ていられない。本末転倒である。あのステージのペンラは制御されています。(勝手に断定)
まあ、ペンライト制御自体は、既に導入されて久しいアイドルの中でも賛否分かれるというか人によって考えが変わる部分でもあるので、やっぱりかなりセンシティブな問題であるのでこれ以上この話をするのは止めよう。
それぞれにそれぞれのアイドルとの付き合い方があるのが、私は良いと思う。
今回のST☆RISH大好きについても、公式からの依頼によるサプライズであれば、流石にこれに水を差す物も居ない。何より、メンバーカラーではない白というのが強い配慮を感じる。そもそもペンライトを売り始めたときにメンバーカラーではない白が入っていた意味として考えれば、これに逆らおうと思うのは相当骨太のグループアンチだ。グループコンに入るのは止めた方が良い。精神衛生上も絶対に悪い。

さて、闇みたいな話だけで、無限に文字数を伸ばしてしまった。
あの素敵な光景を見た後の反応に、それぞれのキャラクターが出ていると思う。感動で普通に「オレはこの光景を一生忘れないだろう」という強い言葉を強い声色で言う聖川、声を震わせた一ノ瀬、そして「魔法」みたいと頬を緩める愛島である。
先ほど手を伸ばせば届きそうなファンの光に手を伸ばした彼が、溢れんばかりの純白の光に、身近な『魔法』という言葉を重ねることで、その感動がとってもストレートに彼に伝わったのが分かる。
これを純粋に喜べる感じが、彼は本当にピュアにこのステージを楽しんでいるのだと思う。キラキラ輝く笑顔はきっとこの光を灯したオタクが見たかったものだ。

そして、UUUUの反応だが、私は一十木音也がここですごーいすごーい!みんなありがとう!!!って飛び跳ねるんじゃ無くて、素直に言葉を失い、言葉少なに少しずつ言葉を漏らしたことに、重ねたときの重みを感じてしまう。
喜ぶ彼が噛み締めるように言葉を重ねて、そこで泣くわけでも無く、ファンの気持ちを受け止めるところが、また趣深い。
きっとこんな光景、夢に見たこともなかったのだろう。
色とりどりのペンライトが光って嬉しそうにみんなと歌えるステージだけではない。それ以上の、どこか一方通行だったアイドルとファンの関係に置いて、こういう形でレスポンスが返ってくることを彼らが初めて知ったのだと思うと、ファンはきっととても嬉しくて誇らしかっただろう。
こういう場で、泣くとか声を震わせるとかではなく、真正面からお礼とか考えている事をまっすぐ言葉に出来る四ノ宮那月のマイペースな強さって言うのも、なんだろう、凄くバランスが良い。
ちなみに、ずっと視界の端には感情の限界を迎えて、涙を誤魔化すように動く来栖の姿が見えている。
ずっと分かる。彼の中で凄い勢いで涙が溢れるのをどうにか見せないようにしているところが、ファンの目も含めてみんなに分かっただろう。というかSAMURAIZMのコメントの前に既に声が上擦っていた。あの「あぁ」にも満たない相槌だけでもう泣いているのと同じである。四ノ宮はそんな彼の様子を分かっていたから、声をかけたりしなかったのだろうが、そこで「翔、泣いてる?」と覗き込んだ音也くんは今回のステージでデリカシーさよなら賞を受賞した筈である。近くに一ノ瀬がいたら確実に溜息を吐いていたと思う。しかし、そのおかげであの正面顔にカメラが追いついたので、ファンとしては嬉しいだろう。本人が嫌でもファンは喜んでしまう。ごめんな、本当に。
デリカシーさよなら賞受賞者だが、彼は、直前のMCでも「皆にも届いたかな」と既に色んな物が込み上げていた翔くんに後ろから飛びかかって良い感じに意識を逸らすというファインプレーをしている。この点を鑑みて無罪である。とはいえ、翔くんの感慨にすっごい無頓着な件については、後ほど保護者から軽い指摘が入るとは思われる。
溢れた涙から逃げるように顔を逸らす彼に、このタイミングで那月くんフォローに入る。別に慰めているわけでは無く、そこでコミュニケーションをとることでいつもの調子が戻るみたいなタイプのフォローなのだと勝手に思って居る。明らかに泣いちゃった子を心配するクラスメイトみたいな絵面になっていたが、あの二人って我々が思って居るより良い意味でドライだと思う。
そして盛り上がって居る横でいつもだったら冷静な顔をしているはずの神宮寺レンが少年みたいな笑顔を見せてしまったのも、ファンとしても計画した七海女史としても(これは勝手に言っているだけである)最高の成果だったと言えるだろう。
ここで、声を震わせた一ノ瀬や、涙を見せた来栖はどちらもグループという物に対する愛がデカいのだと私は思って居る。
これは、別に他のメンバーがグループへの愛が二人より少ないと言っているわけではない。
全員それぞれにグループに対する強い愛を持っている。メンバーのこともこれまでの自分たちのことも、それぞれに大好きだ。
でも、多分、二人は「ST☆RISH」というグループに思い入れがある。「ST☆RISH」という形で自分たちがやってきた物、ファンと築いてきた物を明確に意識した上でどうしようも無く愛している。どういう形で「ST☆RISH」をやっていきたいかとか、この全員でやっていきたいかと言うことについて思うところが大きくて、他のメンバーに比べてもこのグループでやってきた事によって変えられた自分の人生の変化に敏感で、そして「ファンから返ってきたもの」に関する思いが大きいんじゃないかと思う。
どちらも「ファンからの評価」という物をどこかで強く重視してきた二人なので、ここでストレートに込み上げてしまった物があるのじゃないかな、というのが、まあ、勝手なこじつけである。

そして、ここからみんなへのお返しといって会場の天井が開く。(コンサート内で最も驚いた演出。天井あけて、これから歌うんですか!?????音を!???だす!????完全に締めたときと明けたときでは音が変わるが、音響大丈夫か!!!???と思ったりもしたが、その辺は女帝七海春歌女史が各所の許可をもぎ取り、全て調整したのだろう。本当に怪物である)
また歌はじまりの前の「夢の続きは~」の下りを来栖翔と四ノ宮那月で続けたところ、私は滅茶苦茶ぐっときた。
ここで乗せた言葉の声色の強さが、言葉そのものにもこれから繋がる歌にもはっきりとした説得力を持たせている。
クラって本当に二人揃って少年漫画だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?