本編を履修しないまま、スタツアを勝手に解釈する~HUGSONGからマジLOVE~

HUG SONG

一つの山場が終わったところで、まだ終わらないアンコールデュエットたち。ハグソングの方はそこに映るメンバーもいよいよ最終ステージに向かうこともあってエモーショナルなカットが多い。
みんなで(会場の天井とともに)開いた未来に続く道の先にある空を眩しそうに見つめる翔さんを見つめる那月君の表情は、こう、今までずっと私達に見せてくれていたアイドル四ノ宮那月ではなくて、ずっと一緒に歩いてきた来栖翔の親友四ノ宮那月なんだろうな。彼らはずっとそこに居て、自然な距離感で、それぞれがアイドルとしてファンに見せたい姿をまっすぐ見せてきてくれたんだけど、やっぱりステージの上で素の部分で感慨を覚えてしまう瞬間ってあるよなってことを思わせてくれる。何時までも真直ぐ前とか上とか先を見て突っ走っていく来栖翔がいるから、これまで一緒に走ってこれたんだろうな。なんて思ってしまう。でも、実際、来栖から言わせてみれば、四ノ宮は四ノ宮のスピードでずっと走り続けていて、俺なんて関係ないだろって感じだと思う。お前は俺なんかいなくても走って行けたよってお互いどっかで思ってそうなのだ。でも、先を目指してひたむきに走っていく君がいたから走れたと思う男と、側で一緒に走っているやつがいたから負けられないし力強く感じて、更に前を向く活力をもらって走っていけてると思う男なんだとおもうんだよな。走り続ける限り、夢は続いていくし、旅は終わらない。その共連れは言わなくたって傍らにいてくれるのだろう。そういうドラマがちゃんとあるのがいい。
でも、どうかな。ここはもしかすると無邪気にはしゃぐセシルくんの姿というのも含んだ眼差しなのかもしれない。例えそうだとしてもそれもやっぱりアイドルとしてというより四ノ宮那月個人としての喜びだと思う。みんなでここに来れた喜びを那月くんが一番大黒柱みたいな視点で喜んでそうだなって思うからだ。こう、ST☆RISHという箱への思い入れがはっきりあると思うのが来栖と一ノ瀬なんだけど、四ノ宮は一十木音也、一ノ瀬トキヤ、聖川真斗、神宮寺レン、来栖翔、愛島セシル、そして四ノ宮那月の7人でやってきたこれまでのこととても愛しく誇らしく思っていそうなのだ。もののたとえなので、そんなことはないのだけど、ST☆RISHが無くなるってなったとき、それが許せなくて何が何でも抗うのが来栖や、一ノ瀬だと思うんだけど、たとえなくなっても7人でこれから新しくまた作っていけばいいと言い出すのが四ノ宮那月みたいなイメージだ。いま当たり前に7人と書いていたけど、多分8人だよな。幻の8人目、その人さえいれば何度でも甦れそうだ。そもそも無くなったりしないので絶対に大丈夫。
だから、今こうして見上げた星を無邪気に見つめる素敵な星々とともに輝いていきたいと思うのが、彼なんだろうな。
やり切った御曹司は、いつもの二人というかちょっと仲良しな状況が続いた二人(コンサート中の御曹司は基本的にすぐアイコンタクトとるしずっと仲良しだが)として休憩タイムしてなかった?肩の力が抜けて、こう、ST☆RISHとしての二人に戻っているかんじがする。
その上で、みんなで集合するために乗っているそれぞれの船が交差したときのハイタッチなんかも、こう、いいよな……。
いま、事前に歌以外の部分を話を拾っているのは、もちろんこれから、歌っているシンメを語る為である。
ハグソングってタイトルで一十木音也と一ノ瀬トキヤの歌を歌うっていうのは、本当にそういう所だと思う。タイトルいちいちおかしいんですよ、分かってますか、七海先生。作詞が七海先生が知らんけども。
この二人がこのコンサートの中でずっと抱きしめてきたものって、ST☆RISHとしての表現だったり自分たちの在り方なのだ。
表現の幅や深みだったり、グループやファン、未来に対する向き合い方、そういう物を抱きしめてこのステージに立っている。全部を抱きしめることができたから、今の彼らが居る。そんなことをまず考えてしまう。
正直頭からずーっと一ノ瀬トキヤが変わった話ばかりしてしまった気がするのだが、同時に一十木音也の変化についてもずっとひっくり返ってきたように思う。私は太陽属性の男が好きな女なので、太陽の輝きには敏感なのだ。容赦ない直射日光を向ける夏空の太陽だと思ったら、夕立のあと先程まで地面を濡らした雨空を赤く染め上げる夕方の切ない茜色のような太陽の表情に趣を感じるなという方が無理である。
二人そろって、それぞれの存在の根幹を変形させてきたことに、シンメを愛するオタクとして反応せずにはいられない。
これは、もちろん本来の在り方から歪んだという意味ではなくて、よりそれぞれの内側にある魅力の種を、人々に伝わりやすい形で明らかにし、そして、彼ら自身が自覚できるように映しあったのだと思っている。
人間は生きていく中で、良くも悪くも変化していく。きっと、昔の一十木音也の方が素敵に見えたものも、一ノ瀬トキヤの方が素晴らしく見えたものも、あるんだと思う。でも、今の一十木音也と一ノ瀬トキヤがそれぞれに最高に素敵なアイドルになったのは、二人がこれまで抱きしめてきたものを、それぞれに吸収して今日まで歩いてきたからだ。
お互いにアイドルとして、眼差しを逸らすことなく、真直ぐに進んできたからなんだと思う。
まだ、タイトルの話しかしていない。でも、そんなタイトルの話をしたくなるような、そんなパフォーマンスをここで二人が映すのが良くない。
普通に曲の導入がさ、こう、これまでの道のりを歌ってるかんじじゃん?
それをちょっと切なくなるような声で歌っている姿も、マイクオフで「おとや」と名前を読んで皆のところに向かう船に乗るのも、凄く、一緒に歩いてきた親しみの上で成り立っている。ウロウロしてるシンメの引率をする図あんまりにも親しみ深い。こう、片方が面倒を見ているように見えて、意外と全然関係のないところでシンメに面倒を見られたりしているのだ。世話を焼くという意味では全く無くとも、食べ物ロケで番組的にたくさん食べなきゃいけない場面なんかのときに、しれーっと役割分担を引き受けてくれていたりするのだ。ただ食べたいだけと言うだろうけど、そういう無理のない役割分担と凸凹が好きなんだよな、こちらは。
振りの話なんだけど、なんだろう、このハグソングの一十木と一ノ瀬って、御曹司と違って、振り付けにシンメらしい意図とかはあまり組み込まれていないと思うのだ。
勿論ちゃんと二人で歌って踊る振りなんだけど、この歌の中で彼らの絆を感じるのはやっぱり視線を合わせてうなずき合うようなそういう動作で、その動作というのは恐らく予定され、用意された振り付けではなくて、彼らの中で自然と出てくる動きのように見える。
2人で歌っていることを2人こそが一番意識している。だからそれを楽しみたくて、その気持ちを共有したくて何度も目を合わせて、楽しそうに歌うのだ。
こう、歌にのせて伝えていく言葉にしても、強く前向きな言葉を歌うのが一ノ瀬で、すこし過去を振り返るような言葉を歌うのが一十木な気がした。ごめん、マジであの辺ちゃんとした記憶すぐ押し流されてしまうので、断片の印象だ。
二人の「未来」にむけてサビ?が盛り上がっていく所も、こう、感極まってしまう。音楽構成に、こちらの感情もひっぱられて、どんどんエモーショナルに感じる歌、というか曲をじわじわ思い出そうとすると、この曲ってすごくドラマティックなのだ。
「愛をありがとう」「いつも」「いつも」と言葉を重ねて強くしていく所。「いつも」とそれぞれ別々に歌って心を重ねる感じとか、感情がクレシエンドしてく。
ただ、それを歌う彼らはとても楽しそうで、今この瞬間をめちゃくちゃに楽しんでいるのが分かる。情感たっぷりに歌い上げるんじゃないところが、なぜだか切なさすら感じてしまう。
しかし一ノ瀬、ほんとずっといい顔しているよ。
楽しいんだね、一緒に歌うのが、ファンのみんなの前で、グループで歌ってきたこのステージで、相方と一緒に歌うこの歌、すごく楽しいんだね。君、歌うことを楽しめる男になったんだね。いや、本当に勝手に過去の彼にとって歌は手段の一つでしかないと思っていてごめん。得意楽器ボーカルなのにね。(なんだよね?)
こう、お互いの表情が仕草が、お互いの概念に交錯するような混ざり合うよな、そういうのを重ねて、重ねて、歌っていく。
本当に、この瞬間の輝きばかりが増していく。
「大好きな人との」の大好きな人が当たり前に隣に居る相手であるのはもちろんだけど、それだけじゃない、この会場に、映画館に居るすべての「大好き」な人たちをちゃんと背負って
「大切な時間を」と手を差し出した時の二人の表情も顔も、力強さもそっくりなのだ。
一十木音也と一ノ瀬トキヤ中の良い双子みたい!
初めて名前を確認して音にしたときに思ったことをここで回収しちゃう。
一から始まってやでおわるし、二人とも名前に「時」を持ってるし、
音に乗せていく二人なんだろうね。今も未来も。
本当に、長いこと一緒にいるシンメというのは表情や仕草が移るという話を無限に擦ってしまうが、それは何も普段から同じような行動をとるというわけじゃない。本当に趣味や仕草も全然違うし、感じ方も伝え方も、なんならもともと大切にしていたものも、価値観だって全然違う二人が、ずっと一緒に表現をして、歩んで、葛藤してきて、我々が知らないようなたくさんの時間や事件、大変なことも下らないことも、一緒に共有してきたからこそ、ふとした瞬間に似たようなしぐさをすることを尊ぶ習性である。
ただまあ、この瞬間はそういう何気ない仕草ではなくて、この瞬間に溢れたものが同じだったのだと思う。重なった気持ちがそのまま同じベクトルで持ってファンに向かったのだ。
ルレのオタクが目を開いたまま死んでしまった。
実際、彼らの歩みのこれまでを知っているオタクは、彼らが今辿り着いた場所がここで、この二人がこの歌をこんな風に歌っているという現在に対して、もう何もかもが爆発してしまうに決まっている。
スターツアーズしか見てなくてもここまでドラマティックのにおわせがすごいのだ。こんな明らかに「俺たちこれまで紆余曲折あって、全然性質の違う二人がこんなにうまくやれるようになって、今幸せです」って見せつけられている。

そして、船はメインモニターの上で待つメンバーの元に向かう。
最後にたどり着いた二人を待っていてくれているメンバーのために船から降りるその足並みはそろっていて、私の中の足並み強火が喝采する。
そして、階段を上る足は二人三脚の形だ。
この際足並みがそろうといっても同じ足を出すケースと二人三脚ケースがある。本人たちに大きな意味はマジでない。だって本当に無意識にそうなっただけなのだ。でも、だからこそ、ここで「二人三脚」になってしまったということに、足並み強火が唸る。
そんなところにまで気を配る余裕のなかったらしい実在のルレ担に足並みの話をしたら、以降足並みオタクが感染してしまった。
でも、あの足並みを見逃すことある!????と足並みオタクは困惑気味だが、ハグソングを聞いた後のルレ担はもう本当に情緒をずっと殺され続けて無理だったらしい。珍しく幻覚じゃない話だ。
ちなみに幻覚のルレ担は足並み強火の因子を継いでいるせいで、当初から足並みのことが見えていたが、それがあまりにもできすぎたドラマ性を誇っているせいで自分が見せた幻覚じゃないか毎回確認している。
私も確認しましたが、これについては幻覚じゃないです。
二人そろってステージに上がって、ST☆RISHとして、最後の階段への足並みをそろえる。ここで踏み出す足は全員同じ足からで揃っている。そういうことだ。足並みオタクはしたり顔で頷いている。
いや、本当に物語として完成度が高すぎる。
いろんなものを乗り越えて今日まで、そしてこのステージそのものを走ってきた彼らが、360度ステージではなくて、あの四角いステージにたどり着いたのだ。射出された銀テープがキラキラ輝いて星が降っているみたいだ。
本当にスターツアーズが映画館で上映していてよかった。
これ現場に入ったオタクだったとしたら、まじでこんなに楽しかったコンサートをマジで一つも覚えていられないと思う。脳みそがショートするに決まってる。

マジLOVE1000%-RAINBOW STAR ver.-

いよいよ、最後の曲だ。MCの話からしたいのだけど、やっぱりもはや随分記憶が曖昧になってくる。
ステージの上に綺麗に7色落ちた銀テープ、おそらく実際はもっとたくさん落ちているんだろうけど、それをひとつずつ拾って投げて、ファンに届くの、皆物投げるのうまいね。
トップバッターセシルよろしく!って言ったのに、みんな同時に銀テを投げたので???ってなってしまったけど、普通に挨拶の順番だった。
最初の自己紹介と順番が逆だったのかな?いや、だめだ、全然記憶が曖昧なのでわからないです。
マジで一人一人の挨拶、全部めっちゃまっすぐで、この子達は本当に今このアイドルってものを楽しんでいて、ファンのことが大好きなことも、これからこのメンバーで、こういう時間をもっとずっと作っていくっていう決意とか、やる気とか、何より今日の充足感が詰まっていて、最高の挨拶ばかりなんですけど、脳がポンコツすぎて正確に覚えているものがマジで一人もない。
それぞれが挨拶をしている中で、後ろのやつがちょけてたり、ファンサしてたり、見る場所が多すぎて時系列も混乱している。円盤で確認しなけりゃパーツとかしか思い出せない。
セシル君は日本語そのものはたどたどしいというか、言葉選びが母国語ではないゆえのそれなんだろうけど、伝えたい言葉のチョイスがいつもどこか詩的で、子守唄のような優しさがある。
那月くんの「ギューーっと抱きしめて」で抱きしめジェスチャーしててかわいかったね。
しかし、那月くん、こういうときのおしゃべり本当にうまかった気がする。ファンに言葉でつたえるとか対話するの一番うまくない?こう、それぞれの担当にとってそれぞれの推しが一番最高な言葉をくれるのは前提として、彼はなんか、はっきりと伝えてくれる感じ。多分個レス的な意味でも一番ファンサにバリエーションがあってコミュニケーションが多そう。担当違うのに那月くんにファンサしてほしくて、うちわ作る女見えます。会場に入ったとき推しちょっと離れたところにいたときに、那月くんがそばに来たら普通にお手振りファンサとか求めてしまうし、毎回サイコー!ってなってしまうオタクもいる。那月くんにガチ恋営業されたつもりになるオタク多そーー!!那月くんのガチ恋、油断するとほんとやばいって話、私もうした??いや、各メンツ全員ガチ恋はそれぞれに癖がありそうなんでつい覗き込んでしまう。(幻覚を)
一番見てて面白そうなのはセシルくんのガチ恋。彼にふさわしい女になるために、努力してそうだし、王族と婚姻した場合の側室について真剣に考えてるかも。乙女ゲー世界の王族なので、一夫多妻制ではないかもしれんが、絶対考慮はしてる。あとおにぎりめっちゃ握れるんだろうな……。
ここでも涙がこみ上げてくる翔君。でもそのあとに見せる力強い笑顔はいつもの彼らしくて最高。
レン君はいつもの調子なのに、どこかピュアさが残っていて、本人が少しほわほわしちゃっている感じがある。なんだろ、寂しがり屋の射に構えていた男の子が幸せ知っちゃって隠せなくなってるみたいなやつです。
真斗さんは、なんか盛り上がってきて言葉の癖もどんどん癖が強くなってて最高。詩集を出してくれ。
トキヤさんは、なんか未来に向かってすすんでいく!って決意している顔が眉と目も近くてきりっとしているのに、めっちゃ相方っぽくて、ハグソングの残滓じゃないかと思う。音也さんのみんなと一緒なら何でもいいのかも(間の言葉が抜けているのはわかる)って言葉は本当に一十木音也のピュアな部分って感じがすごい。
一十木音也の概念を丁寧に丁寧に濾して、純化するとこの成分が出てくるんだと思う。アイドルのために生まれた男のピュアな概念から出てくるその時の感想すぎて、説得力がすごかった。そういうかっこよさがめちゃくちゃある。

そして、皆さんも知っているあの曲とセシル君が紹介するのも、この曲だからこの四角くて後ろに巨大モニターがあるステージなのもあまりにも良い。
始まりの曲として、私でも知っていた。こんなの全員大好きだ。
懐かしさがすごいんだけど、踊るとやっぱり、ここがシンメなんだなと分かる。そして、ここの歌割りも、ダンス割りも、本当は6人の物だったのに7人になっているのがわかる。やっぱりメインで見せるダンスがシンメの作りになっているために、少し違和感があるのだ。
でも、別にセシル君が浮いているわけじゃない。ここで、なんか本当に仲良しな感じを出してくるルレの二人がすごい、表情逆転してない?ってくらい一ノ瀬が楽しそうで、一十木がかっこよく決めている。
いや、実際めちゃくちゃこのステージ楽しいんでしょうね、この二人。
逆に御曹司はちょっと他人行儀というか、きっちり線を引いた感じがある。ところで、聖川のそのダンスめっちゃすぐ歌うのに口からマイク放すのすごくない?口に当てといていいんだよ?って思ってしまう。折り目正しい……。
クラのマイクを差し出しあう振り、今更だけどこれもすごいな。これ、御曹司のマイク振りと違ってドラマチックには見せないで、当たり前に入れてくる自然の流れみたいになっているが、この二人の身長差を考えると、これが格好良くシンメできまるということがやっぱりすごいのだ。だって、ここのメロディー普通にこの人らが歌っているんだから、マイクに入らないと困るのだ。さらっとすごいことをやってのけないでほしい。元からなんだろうけど、そういう所です。
そしてセシル君の歌割り、ここに入ってきたセシル君を全員が姫扱いして立ててるってくらい、全員でセシル君を取り囲む系の振りで、なんだろう、ここに君がいるってことがメンバー全員にとって大切なんだよって、はっきりわかる振りになっているのがすごくいい。
構成そのものは7人のための物ではないのに、あえて元々の振りを尊重しつつ(確認できていないけど、元の物をそこまで大きく変えていないんじゃないかと思う。そうじゃないとなんだか違和感があるようにかんじる構成にならないようにするはずだから)、7人の曲としてこの曲をやり切ったことには、特別な意味があるに決まっている。
もともと歌については、もはや全く違和感なんかないのだが、これはそもそもの曲を私が聞き込んでいないせいもあるが、はじまりは6人だったST☆RISHだけど、ST☆RISHのはじまりを7人で歌うことで、何もかも全部、7人の物になったという証明みたいに見える。
ここで、セシル君が一番端から、一緒に踊っている全員を見た時、本当に改めて自分が彼らの一員であると感じたんだろうななんて思ってしまうような余白に、胸が熱くなる。アンコールでラストに散々シンメシンメと騒ぎ立てておいて本当に恐縮だが、ST☆RISHって7人のアイドルグループだ。
誰かひとり欠けてもこの景色も色も描けなかったんだろう。
最後に手をつないで、ありがとうございました!と頭を下げる彼らの肌には間違いなく大量の汗が伝っていたし、そのすべてが大量のスポットライトに反射して輝いていた。
マイクを通さない声で、しかも高いステージからなので、きっと現場のファンの耳にはほとんど声は届いていないけど、聞こえてはいたと思う。

やっぱり、退場の姿まで見たかったので、彼らがどんなふうにステージを去ったのか、本当に教えてほしい。
マジで、全然帰ろうとしない一十木音也が一ノ瀬に引率されていたはずだし、なんなら四ノ宮那月もぎりぎりまでみんなに手を振っていたと思う。
普段ならそんなことをしないレン君がひょこっと音也君と一緒に顔を出して、いい加減にしなさいとたしなめるトキヤも緩んだ頬をどうにもできていないんじゃないだろうか。でも君らがいる限り規制退場で出ていかないやつがいるし、会場の制約の問題で終わる時間は決まっているはずなので、そこは理性で飲み込んで全員を連れ帰ってくれるだろう。
ファンは呆然としながら、規制退場で自分の席が呼ばれるのを待ちながら崩れ落ちる様に椅子に座って、かばんに入っている飲み物を飲んでいるに違いない。多くのオタクが泣いたり水分補給をしたり放心したりしている。さっきまで大音量を聞いていたはずの耳はじわじわじんじんしていて、それまで濁流みたいに溢れていた感情が、まだまだ渦巻いているだろう。
いろんなことを口にして発散したいのに、それどころじゃない。規制退場の放送だけがうら悲しくコンサートの終わりを告げている。
とはいえ、YouTubeチャンネルあったら、ぜったい終わった後、シャワーを浴びた1時間とか2時間後に生配信を始めるタイプのグループである。帰るオタクのネットワーク環境とどうにもなってない情緒が心配だ。通信制限で泣きを見たオタクが居ないといいね。

さて、長々と書いていた感想もこれでおしまいである。
後で終わりにの蛇足をつけた全文一記事バージョンを上げて、完全におしまいになる。総文字数は10万2000文字くらいである。本当に丁度10万字くらいの感想になってしまった。

1週間以上、ずっと感想を書いていたが、マジで絶対にこの時間でアニメ見たら1期か2期分くらい見終わっているはずである。とはいえ、ミリしらの状態での感想を書き終えたので、そろそろうた☆プリをもう少し履修してもいいかもしれない。具体的に言うとキングダムくらい。
何故か友達以外にも毎日のように記事を見てくれた人がいるらしくて、びっくりしてしまった。実は友達じゃないかと疑っているが、長々とお付き合いありがとうございました。

どうでもいいけど、これを書く前後で今日は五右衛門ロック薔薇とサムライのライブビューイングを見てきたのだけど、無頼街のトレーラーがあったせいで、宮野真守の2.5枚目いじりを見てしまってふふっと笑ってしまった。一ノ瀬が新感線に呼ばれて体当たり芝居させられるのはけっこう大変だと思う。新感線に呼ばれてほしいのは、やっぱりフィジカルモンスターたちである。めちゃくちゃたくさん殺陣入れられてくれ~~!
いや、でも普通に出るなら、こういう看板と世界観がガッチリなエンタテイメントじゃないほうがいいかも。ただ、こう、メインじゃないゲストポジにいっぱいいてコミカルしてくれたら楽しいなあ。
とはいえ、ただでさえ取れないチケットが全然取れなくなりそうなのだけが心配。チケット………

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