テレビ出演を振り返る
こんにちは。
NeosVRAdventカレンダー13日目を担当するginjakeです
前回はぞぞかすさんのMathのあれこれでした。
Lerpとか完全に雰囲気で使ってたので助かります。
https://adventar.org/calendars/7623
2022年、まさかの地上波出演を果たしました。
今回は「報道ステーション」について、振り返ってみようと思います
かなり長いです。読みにくいかもしれませんが希少な体験だったので、記録として残す意味も含めて書いてみました。
報道ステーション
2022年1月10日、報道ステーションでNeosVRの様子が放送されました。
突然の告知だったのでびっくりされたかもしれません
きっかけは1つの記事
旧facebookがMetaに社名を変更し、森羅万象がメタバースを名乗り始めました。
自称専門家達による変な解説動画や記事が増え、住民側から生の声を届ける必要があると感じました。
というのは建前で、ぶっちゃけると面白くなかったので感情の赴くままに記事を書きました
バズりました
突然テレビ局のアカウントからフォローされ、DMが。
明日家に行って良いですか?
予定があったのと、平日昼間はNeos内に人がいないので
2日後の火曜日夜21時に来てもらう事。
ニュース番組だしスピードが命なんだろう、大変だなと思いました。
準備
相手がどこまで知っているのか、何を放送したいのか一切不明です。
家を掃除し、あらゆる事態を想定してワールドをピックアップしておきます。
VR内の操作を教える方が必要だと思ったので、カメレオンさんに声をかけ。
あとゲームセンターなども是非見せたいと思ったので、GONTさんとkomashibaさんにもお願いし、一時的に開ける状態にしてもらいました。
1回目の来訪
トラブルがあったらしく、23時からの来訪に。
緊急性の高い事件が合ったらそっちを取材しないといけないし、まぁ仕方ないですね。
まずは自己紹介。
どんな仕事をしているのか、なぜVRに興味を持ったのか。
NeosVRで何が出来るのか、他とどう違うのか当たり障りのない質問でした。
記者さんも当然メタバースについて調べてきています。
サービスに対する知識自体は凄いのですが、いまいち実感がわいていないようでした。それはそうですよね。
普段ゲームをやらないという事で、まずはメモリやグラボから解説。
ちなみにNFTについては大丈夫でした。
関連について念のため説明したんですが、そんなこと分かってるので大丈夫ですよーって感じですね。
30分程度話した後、実際にNeosを体験。
リアルでは自分が、VR側は二酸化カメレオンさんにサポートをお願いしました。
「ゲームセンター」「NeosFesta3」「海の見える旅館」「マクローリン展開」「ClubPulse」あたりを見せた覚えがあります。
ホワイトボードに写真を貼ったり字が書ける、なるほどって感じになり。
中で企画会議をしたり、いっそのことニュース読み上げとか出来たら面白いよねーみたいに構想が膨らんでいきます。
VR酔いで苦しんでいる様子だったので心配だったんですが、
「いや、でも面白いから頑張れる!」という嬉しい反応でした。
当初、半分は他のサービス(VRCやclusterではない)にする予定だったみたいです。
しかしこれは余りに凄い、Neosを軸にしたいと大興奮!。
深夜3時にタクシーに乗って帰っていきました。
本当は30分の予定だったみたいです。外で待ってた運転手さんには申し訳ない事をしてしまったかも。
でもお互いに良くあることみたいだし、記者って大変だなと思いました。
(自分は翌日普通に休みでした)
反省としてはindexコンでしょうか。
握る動作が難しそうだったので、quest2にすればよかったかも?
気を付けた事
紹介するラインは意識しました
「ゲーム」について何も知らない人に伝えるなら、まずはポケモンやドラクエ、モンハン、エルデンリングとかだと思うんですよね。「プーさんのホームランダービー」「壺おじ」「アズールレーン」をいきなり紹介しないと思うんです。
例えばカジノイベント。
私も大好きで謎生物レースは特にお気に入りでした。
現金に交換できない全く価値のないKFCを使っているので問題ないのですが、伝え方をミスすると大変なことになります。
(これがダメならドラクエXのカジノとか当然ダメでしょうね)
当時はメタバースとお金(仮想通貨)が密接に紐づけられている記事が多かったので、変な風に伝わるのが恐怖でした。
また、お砂糖も言及しません。
「バ美肉」や「お砂糖」は物凄いインパクトでしょう。
相手も慈善事業ではないので、衝撃的な絵面を放送したいところです。
VRのリアルさを説明するには手っ取り早いでしょうし。
しかし今回は報道ステーション、ネットテレビや深夜番組ではありません。
お茶の間で、60・70代の方も見るのです。
アニメやゲームに対する理解すら薄い世代に対してVRの話をするわけですから、どこまで受け入れられるのか分かりません。
そういうわけで、今回は一言も口にしませんでした
実際Neosでのお砂糖ペアは片手で数えられる程ですし。
別にお砂糖を否定しているわけではないのですが、
極一部の文化(少なくともNeosでは)を当たり前みたいに紹介するのはまだ早いと思っただけです。
ただしVR睡眠については共有しました
初心者からするとびっくりする文化で、依存症みたいにマイナス方面で編集されるかもしれません。
しかしNeosでもやってる人数がそれなりにいるわけで、隠すのはフェアじゃないと思いました。
あとアバターにも気を使いました。
可愛いアバターも大好きなのですが、今回は性別と外見を一致させるようにしました。
自分たちはバ美肉に慣れちゃってますが、年配の方からすると違和感だと思います。
今回はバ美肉ではなくメタバースですから、メタバースそのものに集中できるよう配慮しました。
あと今回は顔を晒すわけですから、流石にそこまでの勇気はありませんでした。
番組の知名度を考えると親兄弟親戚はもちろん、近所や小学生時代の友人あらゆる知り合いにバレるわけです。
そもそも男性アバターも好きで何人か持ってますからね。
まぁこんな感じで、ただ取材を受けるだけでなく
専門家として教えながら全体的な舵取りをしました
記者の方は凄く良い方だったんですが、他の編集者がどんな思惑を持っているか分かりません。
なんか面倒くさいことになりそうな話題は避けました
2回目
2回目の来訪はそれから1週間くらいでしょうか?
もう1名スタッフさんがいらして、3人で打合せでした。
共有された放送プロットと共に、アイテムやワールドを事前確認。
アナウンサーの大越さんが野球とVR睡眠に興味を持たれたとの事だったので、「Space World」と「海の見える旅館」に行きカメラの相談。
VR内のカメラマンをどうするか、という話になったのでorangeさんをinvite。
完全にプロ同士の会話で一部ついていけなかったのですが、VR内での画角はこうした方が良いみたいな話をしていました。
撮影本番まで
まずは部屋の大掃除。
オタクグッズをベッドの下に隠し、カレンダーをちゃんとめくる。
邪魔になりそうな棚とかも別の部屋へ。
各種の許可確認
Neosの運営やワールド/アバター作者さんにDMし、使って良いか確認。
ライセンス的には大丈夫なはずですが、何か騒ぎになったら自分だけの問題じゃすまないのでここは慎重に。
秘密保持契約等は結んでいないとは言え、全情報オープンというわけにも行きません。詳細な番組名をボカしてあやふやな情報だったにも関わらず、皆さん協力してくれて助かりました。
スタッフの確保
撮影は平日昼間しか無理とのこと
平日でも対応出来つつ、トラブル時に解決できる方をこちらで探しました。
カメラマンとしてここあさん、手伝い補助としてJphonixさんがやってくれることに。
Jphonixさんにdiscordで依頼した翌日、なんと報道ステーションの3Dモデルが!
興が乗って作っちゃったとの事ですが、余りに素晴らしかったのですぐに番組側に共有。
私もスタッフさんも良い意味でビックリでした!
どう考えても1日で出来るクオリティじゃない、凄すぎる。
PCのレンタル
二人並んでVRをやっている絵が欲しいとの事で、PCをレンタルしました。
動きそうなノートパソコンを探し、番組側に伝えて借りてもらいました。
セットアップしたり、人のいるワールドに入って問題なく動くかの確認をしました。
撮影当日
いよいよ撮影当日です
まずはスタッフさんが部屋に入りカメラのセットアップ。
テレビでしか見た事のない凄そうなカメラで、この時点で緊張。
カメラが回った状態で、ついに大越さん(アナウンサー)が入ってくる
よくある「はじめまして〇〇です、本日はよろしくお願いします~」みたいな奴、顔を合わせた後にそういうシーンを撮影してるのかと思ってましたがガチだったんですね
ガチガチなまま少し話して、じゃあ実際にやってみようという事で。
まずは野球のシーンでした。
私が下手過ぎてうまくボールを投げれないなどのトラブルはありつつ、Jphonixさん交えて仲良くバッティング。
汗をかいたところで海の見える旅館に移動。
ちなみに凄く楽しそうでした。
次はフルトラになってもらってVR睡眠。
VR睡眠について聞いてから、ずっとやってみたかったとの事。
フローリングの上に直接だったので座布団でも思ったんですが、絵面的にこっちの方が面白いから良いとの事に。
ここの撮影がめっちゃ面白かったですね。
VR感度とかファントムセンスとか何も説明してないんですけど、
「畳の香りだ」「波の音に癒される」「布団が気持ち良い」
など言動が完全にVR民でびっくりしました。
VR酔いも平気ですし、初めてVRゴーグル被ったとは思えないレベルでした。本当に寝ちゃわないか不安なほど、マジでリラックスしていました。
大越さん、VR適正ありすぎる。
カメラマンやまわりのスタッフさんが
「いや、フローリングですよ」「海なんてどこにもないですね」
みたいに突っ込んでいて、とても仲の良いチームなんだと感じました。
そして最後は作ってもらったスタジオ登場
報道ステーションだ!!!まんまだ!!!すごい!!!!
もうみんな大興奮!
ホワイトボードにペタペタ資料を貼ったり、定位置に座ってもらったり。
普通にめっちゃ楽しそうでした。
「こんばんわ、報道ステーションです」
このセリフを言ってくれたのが嬉しかったです
VRでの撮影は思ったよりいつも通りでした。
ゴーグルのおかげでテレビカメラは見えませんし、相手も良く見るアバターです。テレビの中の人、というよりは普段通り初心者案内している感じ。
空を飛んだりするのは難しかったみたいですが、Jphonixさんが手を引いて的確にサポート。ホント助かりました。
ゴーグルを外し、スタイリストに髪を直してもらった後リアル側でのインタビューへ。(自分も直してもらえばよかった!!!!)
リアル側ではVRの可能性やきっかけとかいろいろお話しました。
ただこれも意外と緊張しませんでした。
相手は一緒に野球を遊んだ兄ちゃんなわけです。
相手をリスペクトしつつ、打ち解けて話を出来た気がします。
話してて、ほんと凄いなと思いましたね。
1を話すと10を理解してくれます
今まで会った人の中で一番頭が良いというか聡明というか。
しかし嫌味な感じではなく、この人は自分の事を分かってくれる!という感じでとにかく気持ち良く話せる。
話を理解するのも聞き出すのもうますぎて、元NHKというのは伊達じゃないんだなと。
「楽しかった、もっと居たい。今日もうここから放送したい……」と嘆きつつ一足お先に退出。大体2時間くらいだった気がします。
残ったスタッフでPCや部屋の様子を撮影し、18時には一通り終わりました。
追加撮影
スタッフ交えての撮影は終わりましたが、追加で何枚か欲しいとの相談が。
報道ステーション3Dモデルの別角度と、みんなで遊んでる姿があったら嬉しいとの事でした。
いろんな方に協力してもらい様々なワールドで撮影。
みなさん本当にありがとうございました。
地味に困ったのがSpace Worldの色が毎回ランダムで変わる事。
撮影時の正確な色はメモってなかったのでそれっぽく合わせましたが、考えた事もありませんでした。
放送まで
12月中の放送予定でしたが何度か延期。
大阪の放火事件とか大雪とかありましたしね。
放送日等を誰にも言えず、1か月くらいそわそわしていました。
放送当日
「当日の18時までに連絡がなければ放送」という話でした。
六甲のおいしい水を六甲山に返しに行く という謎企画での帰りだったので
新幹線でDMや電話をチェック、時間になったのでツイート。
とは言え本当に放送されるのか?とドキドキでした。
Neosの画面が映った時は誰よりもマジか!!!!ってなりましたね
かなり良い内容だったなと思ってます。
VRの未来や可能性・楽しさが全面的に伝わる編集内容でした。
アーカイブが上がっているので、気になる方は見てもらえると嬉しいです
基本的にはNeosの映像を使いつつ、経済活動等の足りない箇所をVket等で補ってるのは説得力があって良かったです。
もうガッツポーズでした。
放送終了後
旅行の後片付けをしてNeosにINしたら、さっそくテロップをネタにしたアイテムが作られてて笑いました。
しばらくは放送見たよ~って言ってもらえて嬉しかったです。
凄くいろんな方に協力してもらったので、好意的に取り上げてくれて本当に安心しました。1か月間言えなかったモヤモヤした気持ちも吹き飛び、解放!!!!と言った感じです
アバター製作者も凄く喜んでくれて、
うちの子がテレビデビュー!!!!と大はしゃぎでした。
自分の事で精一杯だったんですが、予想より多くの反響がもらえて嬉しかったです。
まさか記事がきっかけでテレビ出演に繋がるとは思いませんでした。
人生何があるかわからないモノです
ここまでお読みいただきありがとうございました。
明日はtotegammaさんの「コンポーネントの値を外から操作したい!RefIDオフセットの世界」です。
出来たらいいなと思っていたので楽しみです