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壊れて芽生える前の記憶

早々と強制的に終わりにされる命

終わりは免れたけど
進路の支えも未来の保証も無い
誰かの奴隷のような生き方から
這い出る事が困難な生き方


この方が
あの方が

この人の方が
あの人の方が

この生き方なら
この生き方だから

この方がマシ
この方が過酷


わたしには
分からなかった


どうして
ひとは


比べてばかりいるんだろう
比べても測られないことばかり

一体何のために比べるんだろう


人の性格
才能
容姿
人気
肩書き
職業
恋人・配偶者
自分の親族


不幸の度合い
幸せの度合い
美しさ
醜さ


etc……



沢山の比べる事ばかりの人間関係



わたしは物心ついた時
そのことを人を通して知り

人に対して
どんな自分で
接すれば良いのか

わからなくなった

人が
怖くなるばかりで

外に出る事が
怖くなった

毎日
畳のほつれを一日中
取っていたらしい


「この弱虫っ外に出て
友達と遊んできなさいっ」

「泣いて帰ってくるなっ」

「自分の力で友達と仲良くしなさいっ」

「家で怠けるなっ」


年の離れた家族の女性に言われていたのを
覚えている


外で遊ばない人は
友達を作れない人は
弱虫の怠け者?


わたしは
その女性の言葉を
考え続けていた人生になった


幼稚園では
人に対して世話焼きで
よく運動をする活発な一面

やりたいと言って始めた習い事は
急に泣き叫ぶほど嫌いな習い事に
なっていたらしい


「何かが壊れて芽生える前の私の記憶」





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