京都府2019登販過去問解説問21ー30



皆さんこんにちは!シロハチです!

今回は主な医薬品とその作用の問題です

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*入念に調べまた試験作成の手引や医薬品医療機器総合機構の情報等を参照に解説してますが大変申し訳ございませんが自己責任でこの教材の利用をお願いいたします。



問21 かぜ及びかぜ薬(総合感冒薬)に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。


aかぜの症状は、呼吸器症状と様々な全身症状が組み合わさって現れる。

bかぜの約8割は細菌の感染が原因である。

Cかぜの治療は、安静にして休養し、栄養・水分を十分に摂ることが基本である。

dかぜ薬は、細菌やウイルスを体内から除去することを目的としているものが主流である。

1(a、c)2(a、d)3(b、c )
4(b、d)

正解 1

a正しい
その通りの記述です。くしゃみ、鼻汁・鼻閉(鼻づまり)、咽喉頭痛、咳せき、痰たん等の呼吸器症状と、発熱、頭痛、関節痛、全身倦怠感等、様々な全身症状が組み合わさって現れます

b誤り
かぜの約8割はウイルス(ライノウイルス,コロナウイルス,アデノウイルスなど)の感染が原因です。残りのそれ以外の原因は細菌の感染や、まれに冷気や乾燥、アレルギーのような非感染性の要因による場合があるため誤りです

c正しい
その通りの記述です。


d誤り

かぜ薬とは、かぜの諸症状の緩和を目的として使用される医薬品です。かぜ薬は、ウイルスの増殖を抑えたり、ウイルスを体内から除去するものではなく、咳せきで眠れなかったり、発熱で体力を消耗しそうなときなどに、それら諸症状の緩和を図る対症療法薬です

細菌やウイルスを体内から除去することを目的としていないため誤りです

問22 かぜ薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a サイコは、解熱作用を期待して配合されている場合がある。

b アスピリンは、水痘とう(水疱瘡みずぼうそう)又はインフルエンザにかかっている小児には使用を避ける必要があるが、一般用医薬品の場合、これらの疾病にかかっていないと診断された小児であれば使用してもよい。

c クロルフェニラミンマレイン酸塩は、主に抗コリン作用によって鼻汁分泌やくしゃみを抑える。

d ブロムヘキシン塩酸塩は、延髄の咳がい嗽そう中枢に作用して咳を抑える作用がある。

a b c d

1 誤 正 正 誤 2 正 誤 正 誤 3 正 正 誤 正
4 正 誤 誤 誤 5 誤 誤 誤 誤

正解4

a正しい
その通りの記述です。

サイコ以外でも解熱作用を期待してゴオウ、カッコン、ボウフウ、ショウマ等が配合されている場合もあります

b誤り

アスピリン(アスピリンアルミニウムを含む。)及びサザピリンは、15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も一般用医薬品として使用してはならないため誤りです。

アスピリンでなくエテンザミド及びサリチルアミドについては、水痘とう(水疱ぼう瘡そう)又はインフルエンザにかかっている15歳未満の小児に対しては使用を避ける必要があります。

その他知識

サリチル酸系解熱鎮痛成分とはアスピリン(別名アセチルサリチル酸)、サザピリン、エテンザミド、サリチルアミド等を総称してサリチル酸系解熱鎮痛成分といいます。

サリチル酸系成分は主として小児が水痘とう(水疱瘡ぼうそう)やインフルエンザ等のウイルス性疾患に罹かかっているときに、激しい嘔吐や意識障害、痙攣等の急性脳症の症状を呈する症候群(ライ症候群と言う)がまれに発生することがあります。その発生はまれですが死亡率が高く、生存の場合も脳に重い障害を残す等、予後は不良のため使用を避ける必要がります。


(1)平成10年12月、アスピリン、アスピリン・アスコルビン酸、アスピリン・ダイアルミネート、サリチル酸ナトリウム、サザピリン、サリチルアミド及びエテンザミドについて、15歳未満の水痘、インフルエンザの患者に投与しないことを原則とする使用上の注意等の改訂を指示し、注意喚起がでています


c誤り
クロルフェニラミンマレイン酸塩は、主に抗ヒスタミン作用によって鼻汁分泌やくしゃみを抑えます。抗コリン成分ではないため誤りです

*その他知識
その他くしゃみや鼻水を抑える抗ヒスタミン成分

カルビノキサミンマレイン酸塩、メキタジン、クレマスチンフマル酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩等です

くしゃみや鼻水を抑える抗コリン成分はベラドンナ総アルカロイドやヨウ化イソプロパミドなどです

d誤り
ブロムへキシンは 痰の切れを良くする成分(去痰成分)で分泌促進作用・溶解低分子化作用・線毛運動促進作用を示します。

設問は、延髄の咳嗽中枢に作用して咳を抑えるのは、コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩、ノスカピン、ノスカピン塩酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩、ジメモルファンリン酸塩、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩等の記述をしているため誤りです。


咳止めのコデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩については、その作用本体であるコデイン、ジヒドロコデインがモルヒネと同じ基本構造を持ち、依存性がある成分であり、麻薬性鎮咳がい成分とも呼ばれてます。長期連用や大量摂取によって倦けん怠感や虚脱感、多幸感等が現れることがあり、薬物依存につながるおそれがあります

コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩は、妊娠中に摂取された場合、吸収された成分の一部が血液-胎盤関門を通過して胎児へ移行することが知られてます。

また、分娩時服用により新生児に呼吸抑制が現れたとの報告がある。

また、母乳移行により乳児でモルヒネ中毒が生じたとの報告があり、授乳中の人は服用しないか、授乳を避ける必要がある。

そのほか、コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩は胃腸の運動を低下させる作用も示し、副作用として便秘が現れることがある。 また、コデインリン酸塩水和物又はジヒドロコデインリン酸塩(以下「コデイン類」という。)を含む医薬品(以下「本剤」という。)については、米国等において12歳未満の小児等への使用を禁忌とする措置がとられたことを踏まえ、平成29年度第3回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会で本剤の安全対策について検討された。

その結果、本剤による死亡例の国内報告はなく、日本での呼吸抑制のリスクは欧米と比較して遺伝学的に低いと推定されること等から、国内で直ちに使用を制限する必要性は考えにくい一方、本剤による小児の呼吸抑制発生リスクを可能な限り低減する観点から、一般用医薬品・医療用医薬品とも、予防的な措置として以下を行うこととされ現在は変わりました

① 速やかに添付文書を改訂し、原則、本剤を12歳未満の小児等に使用しないよう注意喚起を行うこと。

② 1年6ヶ月程度の経過措置期間を設け、コデイン類を含まない代替製品や、12歳未満の小児を適応外とする製品への切換えを行うこと。

③ 切換え後、12歳未満の小児への使用を禁忌とする使用上の注意の改訂を再度実施すること(一般用医薬品は「してはいけないこと」に「12歳未満の小児」に追記する使用上の注意の改訂を再度実施すること)。

現在はコデイン製剤は12歳未満の小児は使用禁忌になっています


問23
抗炎症成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a セミアルカリプロティナーゼは、体内で産生される炎症物質を分解する作用がある。

b ブロメラインは、炎症が生じた組織において、フィブリン類似の沈着物質を分解し、炎症浸出物の排出を促すことで、炎症による腫れを和らげる。

c トラネキサム酸は、フィブリノゲンやフィブリンを分解する作用もあり、血液凝固異常のある人では出血傾向を悪化させるおそれがある。

d グリチルリチン酸は、大量に摂取すると偽アルドステロン症を生じるおそれがある。

a b c d
1 正 正 誤 正 2 正 正 誤 誤 3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正 5 誤 誤 正 誤

正解1
a正しい

正しい記述です
鼻粘膜や喉の炎症による腫れを和らげることを目的として配合されています。

またセミアルカリプロティナーゼには、痰たん粘液の粘り気を弱めて痰を切れやすくする働きもあります

注意点
セミアルカリプロティナーゼ、ブロメラインとも、
フィブリノゲンやフィブリンを分解する作用もあり、血液凝固異常のある人では出血傾向を悪化させるおそれがあるので、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談するなどの対応が必要である。なお、血液凝固異常がない場合でも、まれに血痰たんや鼻血などの出血性の副作用を生じることがあります

bそのとおりの記述です
鼻粘膜や喉の炎症による腫れを和らげることを目的として配合されています。

c誤り
トラネキサム酸は体内での起炎物質の産生を抑制することで炎症の発生を抑え、腫れを和らげるために痛み止めや歯痛薬等に配合されています。
選択肢cの副作用の記述はセミアルカリプロティナーゼ、ブロメラインの注意点のため誤りです

トラネキサム酸の注意点は凝固した血液を溶解されにくくする働きもあるため、血栓のある人(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)や血栓を起こすおそれのある人に使用する場合は、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談するなどの対応が必要です。

問24 かぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。

a 桂枝湯は、構成生薬としてカンゾウを含まない。

b 小青竜湯は、体の虚弱な人、胃腸の弱い人には不向きとされている。

c 小柴胡湯は、かぜの初期、鼻かぜに適すとされている。

d 香蘇散(こうそさん)は、血の道症に適すとされている。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)

正解3

a誤り
桂枝湯は構成生薬としてカンゾウをふくむため誤りです

効能
体力虚弱で、汗が出るもののかぜの初期に適すとされる。 香蘇散は、体力虚弱で、神経過敏で気分がすぐれず胃腸の弱いもののかぜの初期、血の道症に適すとされる。

b正しい
そのとおりの記述です

小青竜湯
体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様の痰たんを伴う咳せきや鼻水が出るものの気管支炎、気管支喘ぜん息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症に適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人では、悪心、胃部不快感等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。 まれに重篤な副作用として、肝機能障害、間質性肺炎、偽アルドステロン症を生じることが知られている。

カンゾウ、マオウを含みます


c誤り

風邪の初期、鼻風邪の初期に適すのは葛根湯です葛根湯の記述をしているため誤りです

小柴胡湯は、体力中等度で、ときに脇腹(腹)からみぞおちあたりにかけて苦しく、食欲不振や口の苦味があり、舌に白苔がつくものの食欲不振、吐きけ、胃炎、胃痛、胃腸虚弱、疲労感、かぜの後期の諸症状に適すとされ、また、胃腸虚弱、胃炎のような消化器症状にも用いられます

カンゾウを含みます

注意点

まれに重篤な副作用として間質性肺炎、肝機能障害を生じることあり

その他の副作用として、膀ぼう胱こう炎様症状(頻尿、排尿痛、血尿、残尿感)が現れることもあり。

小柴胡湯については、インターフェロン製剤で治療を受けている人では、間質性肺炎の副作用が現れるおそれが高まるため、使用を避ける必要があります

また、肝臓病自体が、間質性肺炎を起こす要因のひとつとされており、肝臓病の診断を受けた人では、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談するなどの対応が必要です。


d正しい
香蘇散は
体力虚弱で、神経過敏で気分がすぐれず胃腸の弱いもののかぜの初期、血の道症に適すとされます。

問25 解熱鎮痛薬に用いられる生薬成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 解熱鎮痛薬に用いられる生薬成分は、プロスタグランジンの産生を抑えることで解熱又は鎮痛をもたらすと考えられている。

b ジリュウのエキスを製剤化した製品は、「感冒時の解熱」が効能・効果となっている。

c シャクヤクは、鎮痛鎮痙けい作用を示し、内臓の痛みにも用いられる。

d ボウイは、発汗を促して解熱を助ける作用を期待して用いられる。

a b c d

1 正 正 誤 正 2 正 正 誤 誤 3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正 5 誤 誤 正 誤

正解3

a誤り

生薬成分が解熱又は鎮痛をもたらす仕組みは、化学的に合成された成分(プロスタグランジンの産生を抑える作用)と異なります。
プロスタグランジンの産生を抑えることで解熱又は鎮痛をもたらすと考えられていないため誤りです


b正しい
そのとおりの記述です

c正しい
そのとおりの記述です

d誤り
発汗を促して解熱を助ける作用を期待して配合される生薬はショウキョウ、ケイヒ等です

ボウイはツヅラフジ科のオオツヅラフジの蔓つる性の茎及び根茎を、通例、横切したものを基原とする生薬で、鎮痛、尿量増加(利尿)等の作用を期待して用いられるため誤りです

日本薬局方収載のボウイは、煎薬として筋肉痛、神経痛、関節痛に用いられます。

問26 次の鎮痛目的で用いられる漢方処方製剤とその特徴の組み合わせについて、誤っているものはどれか。

[漢方処方製剤] [特徴]

1 芍薬甘草湯・・・・体力に関わらず、筋肉の痙けい攣れん、腹痛、腰痛に適すと される。

2 呉茱萸湯 ・・・・・体力中程度で痛みがあり、ときにしびれがあるもの の関節痛、腰痛に適すとされる。

3 桂枝加朮附湯・・・体力虚弱で、汗が出、手足が冷えてこわばり、とき に尿量が少ないものの神経痛、筋肉痛に適すとされ る。

4 釣藤散・・・・・・体力中程度で、慢性に経過する頭痛、めまい、肩こ りがあるものの慢性頭痛、神経症に適すとされる。

正解2
選択肢2は疎経活血湯の記述をしているため誤りです

呉茱萸湯は体力中等度以下で手足が冷えて肩がこり、ときにみぞおちが膨満するものの頭痛、頭痛に伴う吐きけ・嘔おう吐、しゃっくりに適すとされてます。

問27 一般用医薬品である睡眠改善薬とその有効成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 抗ヒスタミン成分を主薬とする睡眠改善薬は、脳内のヒスタミン濃度を低下させることで眠気を促す。

b 抗ヒスタミン成分を主薬とする睡眠改善薬は、慢性的な睡眠障害がある人を対象として用いられる。

c 抗ヒスタミン成分は、特に小児では、眠気とは反対の神経過敏や中枢興奮などの副作用が起きやすい。

d ブロモバレリル尿素は、少量でも眠気を催しやすい。

a b c d

1 正 正 誤 誤 2 正 誤 正 正 3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 正 誤 5 誤 誤 正 正

正解5
a誤り

脳内におけるヒスタミン刺激が低下すると、眠気を促されます。
脳内のヒスタミン濃度を低下させると記述している点が誤りです

b誤り
ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬は、睡眠改善薬として一時的な睡眠障害(寝つきが悪い、眠りが浅い)の緩和に用いられるものであり、慢性的に不眠症状がある人や、医療機関において不眠症の診断を受けている人を対象とするものではありません
睡眠障害がある人を対象として用いられるとしている点が誤りです

c正しい
そのとおりの記述です

d正しい
そのとおりの記述です
解熱鎮痛成分の鎮痛作用を助ける目的で配合されてる場合があります


いずれも脳の興奮を抑え、痛覚を鈍くする作用があります。

注意点
なお、ブロモバレリル尿素は胎児に障害を引き起こす可能性があるため、妊婦又は妊娠してると思われる女性は使用を避ける必要があります
また依存性があります
鎮静作用の増強が生じるおそれがあるため服用前後は飲酒しないこととされています

問28 鎮暈薬の有効成分に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。

aジフェニドール塩酸塩は、抗ヒスタミン成分ではないため、眠気や口渇などの副作用が現れることはない。

bメクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比べて作用が現れるのが遅く持続時間が長いため、専ら鎮暈薬に配合されている。


cジプロフィリンは、脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させることを目的として配合されている場合がある。

dジフェンヒドラミンサリチル酸塩は、外国において乳児突然死症候群などの致命的な呼吸抑制を生じたとの報告があるため、小児では使用を避ける必要がある。


1(a、b)2(a、d)3(b、c )

4(c、d)

正解3

a誤り
抗ヒスタミン成分と共通する類似の薬理作用を示し、副作用として、抗ヒスタミン成分や抗コリン成分と同様な頭痛、排尿困難、眠気、散瞳による異常な眩まぶしさ、口渇のほか、浮動感や不安定感が現れることがあります。眠気や口渇などの副作用が現れることがあるため誤りです。日本においては専ら抗めまい成分として用いられています

b正しい
そのとおりの記述です
c正しい
そのとおりの記述です
d誤り
ジフェンヒドラミンサリチル酸塩でなく
プロメタジンテオクル酸塩等のプロメタジンを含む成分については、外国において、乳児突然死症候群や乳児睡眠時無呼吸発作のような致命的な呼吸抑制を生じたとの報告があるため、15歳未満の小児では使用を避ける必要があります。

その他知識
抗ヒスタミン成分は、延髄にある嘔おう吐中枢への刺激や内耳の前庭における自律神経反射を抑える作用を示します。

問29 小児鎮静薬とその有効成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 小児鎮静薬は、興奮状態を鎮めるため、血液の循環を抑制する作用があるとされる生薬成分を中心に配合されている。

b 漢方処方製剤は、用法・用量において適用年齢の下限が設けられていない場合にあっても、幼児には使用しないこととなっている。

c 柴胡加竜骨牡蛎湯を小児の夜泣きに用いる場合には、体質の改善に 1か月位を要するため、症状の改善がみられないときでも、少なくとも 1か月位は継続して服用すべきである。

d レイヨウカクは、健胃、強壮などの作用を期待して用いられることがある。

a b c d

1 誤 正 正 誤 2 正 誤 正 誤 3 正 正 誤 正
4 正 誤 誤 誤 5 誤 誤 誤 誤

正解5

a誤り
小児鎮静薬は、小児における虚弱体質、消化不良などの改善を目的とする医薬品です。
また小児鎮静薬を保護者側の安眠等を図ることを優先して使用することは適当ではありません

b誤り

漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合にあっても、生後3ヶ月未満の乳児には使用しないこととなっています。幼児ではないため誤りです

c誤り

紫胡加竜骨牡蛎湯を小児の夜泣きに用いる場合、1週間位服用しても症状の改善がみられないときには、いったん服用を中止して、専門家に相談する等、その漢方処方製剤の使用が適しているかどうか見直すなどの対応が必要です。 1か月位は継続して服用すべきではないため誤りです

d誤り
レイヨウカクはウシ科のサイカレイヨウ(高鼻レイヨウ)等の角を基原とする生薬で、緊張や興奮を鎮める作用等を期待して用いられます。

健胃、強壮などの作用を期待して用いられないため誤りです


鎮静、健胃、強壮などの作用を期待して用いられる小児の疳の生薬成分はジンチョウゲ科のジンコウが該当します

問30 鎮咳去痰薬とその有効成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 鎮咳去痰薬は、反射的に出る咳を鎮めることやその原因となる痰の切れをよくすることを目的とする医薬品の総称であり、喘ぜん息症状を和らげることを目的とする医薬品は含まない。

b ジヒドロコデインリン酸塩を含む医薬品は、原則、12歳未満の小児に使用しないよう注意喚起を行う必要がある。

c コデインリン酸塩は麻薬性鎮咳がい成分とも呼ばれる。

d ジヒドロコデインリン酸塩は、胃腸の運動を低下させる作用も示す。

a b c d

1 正 正 正 誤 2 正 正 誤 正 3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正 5 正 正 正 正

正解4

a誤り

鎮咳去痰薬は、反射的に出る咳を鎮めることやその原因となる痰の切れをよくすることを目的とする医薬品の総称です。
喘息症状を和らげることを目的とする医薬品は含まれるため誤りです

b正しい
そのとおりの記述です

c正しい
そのとおりの記述です
d正しい
そのとおりの記述です

コデインの注意点のまとめ

コデインは中枢神経系に作用して咳を抑える成分です
これらのうちコデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩については、その作用本体であるコデイン、ジヒドロコデインがモルヒネと同じ基本構造を持ち、依存性がある成分で
麻薬性鎮咳がい成分とも呼ばれます。

長期連用や大量摂取によって倦けん怠感や虚脱感、多幸感等が現れることがあり、薬物依存につながるおそれがあります

コデインの成分は本当によく出題される成分のため副作用等の知識をおさらいします
コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩は、妊娠中に摂取された場合、吸収された成分の一部が血液-胎盤関門を通過して胎児へ移行することが知られています


分娩時服用により新生児に呼吸抑制が現れたとの報告があります。

また、母乳移行により乳児でモルヒネ中毒が生じたとの報告があり、授乳中の人は服用しないか、授乳を避ける必要があります。


下記URLは過去にアップした東京都の過去問もみれるページです。




元ドラックストア登録販売者のシロハチ登販総合チャンネルのシロハチの経歴。          ドラックストア経験は7年。医薬品登録販売者試験は114点で合格。登録販売者として6年以上経験。現在、医薬品登録販売者なりたいパートさん、フリーターさん、主婦の方々のサポートが企業側で足りないと思い過去問解説を決意。働きながら過去問解説している。

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