見出し画像

2019京都府問11-20登録販売者過去問


医薬品に共通する特性と基本的な知識の問題です

Twitterではnoteで医薬品登録販売者過去問解説を投稿したらお知らせしてます。よろしくお願いいたします。https://twitter.com/bDJ6itvibfzjaKe?s=09


よろしくお願いいたします!


問11 妊婦又は妊娠していると思われる女性、母乳を与える女性の医薬品の使用に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。

aいずれのビタミン剤を、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取しても胎児に影響はない。

b医薬品成分の一部が乳汁中に移行しても、その医薬品の使用期間中のみ授乳を避ければ乳児に影響を及ぼすことはない。

c血液-胎盤関門については、どの程度医薬品成分の胎児への移行を防御するか未解明であることが多い

d一般用医薬品であっても、配合成分やその用量によっては流産や早産を誘発するおそれがある。

1(a、b)2(a、c)3( b、d)
4(c、d)

正解4

a誤り
一般用医薬品のビタミンAを妊娠3ヶ月前から妊娠3ヶ月までの間にビタミンAを1日10000国際単位以上摂取した妊婦から生まれた新生児において先天異常の割合が上昇したとの報告があります。そのため、妊娠3ヶ月以内の妊婦、妊娠していると思われる女性及び妊娠を希望する女性では、医薬品以外からのビタミンAの摂取を含め、過剰摂取に留意する必要があります。
胎児に影響はないと記述してる点が誤りです

b誤り

医薬品の種類によっては、授乳婦が使用した医薬品の成分の一部が乳汁中に移行することがあります。授乳期間中の使用を避けるか、使用後しばらくの間は授乳を避けることが必要な医薬品もあるため誤りです
(センナ、ヒマシ油など)

c正しい

胎盤には胎児の血液と母体の血液とが混ざらない仕組みになっています。これを血液-胎盤関門と言います

母体が医薬品を使用した場合に、血液-胎盤関門によって、どの程度医薬品の成分の胎児への移行が防御されるかは、未解明のことも多いため、一般用医薬品においても、多くの場合、妊婦が使用した場合における安全性に関する評価が困難であるため、妊婦の使用については「相談すること」としているものが多いのです。

d正しい


問12 一般用医薬品の役割に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 健康の維持・増進

b 生活習慣病等の疾病に伴う症状発現の予防(科学的・合理的に効果が期待できるものに限る。)

c 軽度な疾病に伴う症状の改善

d 健康状態の自己検査

a b c d
1 正 正 正 誤 2 正 正 誤 正 3 正 誤 正 正 4 誤 正 正 正 5 正 正 正 正

正解5
全て正しい
です
その他、生活の質(QOL)の改善・向上があります


問13 医薬品医療機器等法に基づく一般用医薬品の定義に関する記述について、 ( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

一般用医薬品は、医薬品医療機器等法において「医薬品のうち、その( a )において人体に対する作用が( b )ものであって、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用されることが目的とされているもの(( c )を除く。)」と定義されている。

 a          b     c
1 用法及び用量 著しくない  要指導医薬品

2 用法及び用量  著しい   処方箋医薬品

3 効能及び効果 著しくない  処方箋医薬品

4 効能及び効果  著しい   要指導医薬品

5 効能及び効果  著しくない 要指導医薬品

正解5

問14 セルフメディケーション及び一般用医薬品の選択に関する記述について誤っているものはどれか。

1、一般用医薬品の販売等に従事する専門家は、購入者等に対して常に科学的な根拠に基づいた正確な情報提供を行い、セルフメディケーションを適切に支援していくことが期待されている。

2体調の不調や軽度の症状等について一般用医薬品を使用して対処した場合、一定期間又は一定回数使用しても症状の改善がみられないときは、医療機関を受診して医師の診療を受ける必要がある。

3一般用医薬品で対処可能な範囲は、医薬品を使用する人によって変わものではない。

4一般用医薬品の販売等に従事する専門家による情報提供は、必ずしも医薬品の販売に結びつけるものではなく、医療機関の受診を勧めることなどが適切な場合がある。

正解3

1正しい記述です

2正しい記述です

3誤り
一般用医薬品で対処可能な範囲は、医薬品を使用する人によって変わってきます。例えば、乳幼児や妊婦や高齢者では、通常の成人の場合に比べ、使用できる医薬品の範囲は限られることがあるので誤りです。

4正しい
その通りの記述です

問15 登録販売者が医薬品の購入者から確認しておきたい基本的な事項の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a その医薬品を使用する人として、小児や高齢者、妊婦等が想定されるか。

b その医薬品を使用する人が相互作用や飲み合わせで問題を生じるおそれのある他の医薬品や食品を摂取していないか。

c その医薬品を何のために購入しようとしているのか(購入者側のニーズ、購入の動機)。

d その医薬品を使用する人が医療機関で治療を受けていないか。

a b c d
1 誤 正 正 誤 2 正 誤 正 正 3 正 正 正 正
4 正 誤 正 誤 5 誤 正 誤 正

正解3

全て正しいです

その他登録販売者が医薬品の購入者から確認しておきたい基本的な事項その他も下記にも記述します

①その医薬品を使用するのは情報提供を受けている当人か、又はその家族等が想定されるか

②その医薬品を使用する人が過去にアレルギーや医薬品による副作用等の経験があるか


問16 一般用医薬品の適正な使用のために必要な情報に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 購入者が適切な医薬品を選択し、その医薬品を使用する人が適正に使用するためには、医薬品の販売に従事する専門家が、可能な限り、購入者側の個々の状況の把握に努めることが重要である。

b 医薬品の適正な使用に必要な情報は、添付文書等に記載されており、一般的・網羅的な内容となっている。

c 一般用医薬品は、宣伝広告や販売価格に基づいて選択されることはない。

d 一般用医薬品の場合、医薬品の販売に従事する専門家は、必ずしも情報提供を受けた当人が医薬品を使用するとは限らないことを踏まえ、販売時のコミュニケーションを考える必要がある。

a b c d

1 正 正 誤 正 2 誤 誤 正 誤 3 正 正 正 誤
4 正 誤 正 誤 5 誤 正 誤 正

正解1

a正しい
その通りの記述です

b正しい
その通りの記述です

c誤り

購入者(一般のお客さんの事を言ってると思われる)が使う人の体質や症状等にあった製品を事前に調べて選択しているのではなく、宣伝広告や販売価格等(すごく値段が安いから買う等)に基づいて漠然と選択していることも少なくありません。
一般用医薬品は、宣伝広告や販売価格に基づいて選択されることがあるため誤りです

d正しい

問17 一般用医薬品の販売時のコミュニケーションに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 医薬品を使用する購入者本人の状態や様子全般から得られる情報も、状況把握につながる重要な手がかりとなる場合がある。

b 医薬品の販売に従事する専門家からの情報提供は、専門的な表現で行うよう努める必要がある。

c 同一の一般用医薬品を継続的に購入する者に対しては、その販売の都度、コミュニケーションを行うよう配慮する必要はない。

d 購入者が情報提供を受けようとする意識に乏しい場合でも、可能な情報提供を行っていくためのコミュニケーション技術を身につけるべきである。

a b c d

1 正 正 誤 誤 2 正 誤 正 誤 3 正 誤 誤 正
4 誤 誤 正 正 5 誤 誤 正 誤


正解3

a正しい

b誤り

登録販売者は専門用語を分かりやすい表現で伝えて適切な情報提供を行い、また、購入者が知りたい情報を十分に得ることができるように、相談に対応することが不可欠であるため誤りです。

c誤り
同一の一般用医薬品を継続的に購入する者に対しては、その販売の都度、コミュニケーションを行うよう配慮する必要があるため誤りです。
乱用の恐れのある医薬品でコデインの液剤などが該当します。

d正しい

問18 サリドマイドに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a サリドマイド訴訟とは、催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟をいう。

b サリドマイドは、妊娠している女性が摂取した場合、血液-胎盤関門を通過して胎児に移行する。

c サリドマイドの血管新生を妨げる作用は、光学異性体のうちS体のみが有する作用であることから、R体を分離して製剤化することで催奇形性を避けることができる。

d サリドマイドによる薬害事件をきっかけとして、市販後の副作用情報の収集体制の整備が図られることとなった。

a b c d

1 誤 正 正 誤 2 正 誤 正 正 3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤 5 正 正 誤 正


正解5

a正しい
その通りの記述です。
サリドマイドは血管新生(既に存在する血管から新しい血管が形成されること)を妨げる副作用があります。妊娠している女性が摂取した場合、サリドマイドは血液-胎盤関門を通過して胎児に移行します。胎児はその成長の過程で、諸器官の形成のため細胞分裂が活発に行われますが、サリドマイドの効果で血管新生が妨げられると細胞分裂が正常に行われず、器官が十分に成長しないので、四肢欠損、視聴覚等の感覚器や心肺機能の障害等の先天異常が発生しました。

b正しい

c誤り

サリドマイドが摂取されると、R体とS体は体内で相互に転換してしまうため、R体のサリドマイドを分離して製剤化しても催奇形性は避けられないため誤りです。

d正しい

問19 クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a CJD訴訟とは、脳外科手術等に用いられていたブタ乾燥硬膜を介してCJDに罹り患したことに対する損害賠償訴訟である。

b CJDは、細菌でもウイルスでもないタンパク質の一種であるプリオンが原因とされている。

c CJD訴訟は製造業者のみを被告として、大津地裁、東京地裁で提訴された。

d CJD訴訟の和解後、生物由来製品による感染等被害救済制度の創設等の措置が講じられるようになった。

a b c d

1 正 誤 正 誤 2 正 誤 正 正 3 正 正 誤 誤
4 誤 正 正 正 5 誤 正 誤 正

正解5

a誤り
ブタ乾燥硬膜でなくヒト乾燥硬膜のため誤りです。過去にウシ乾燥硬膜というヒッカケもありますので注意が必要です

b正しい
正しい記述です。
*補足CJDについて

CJDはプリオンが脳の組織に感染し、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病です。

c誤り
国、輸入販売業者及び製造業者を被告として、1996年11月に大津地裁、1997年9月に東京地裁で提訴された事件です。
製造業者のみと言ってる点が誤りです。

*大津地裁、東京地裁は2001年11月に和解勧告を行い、2002年3月に両地裁で和解が成立しています。

d正しい
その通りの記述です。
*関連知識
2002年に行われた薬事法改正で、生物由来製品の安全対策強化、独立行政法人医薬品医療機器総合機構による生物由来製品による感染等被害救済制度の創設等がなされました。
その他にも
CJD患者の入院対策・在宅対策の充実
CJDの診断・治療法の研究開発
CJDに関する正しい知識の普及・啓発、患者家族・遺族に対する相談事業等に対する支援
CJD症例情報の把握、ヒト乾燥硬膜の移植の有無を確認するための患者診療録の長期保存等の措置が講じられるようになりました。

20 スモンに関する記述について、誤っているものはどれか。

1スモン訴訟とは、解熱鎮痛剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症りに罹訴訟である。

2スモンの症状としてしび患したことに対する損害賠償、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。

3スモン訴訟は、国及び製薬企業を被告として提訴されたが、各地の地裁及び高裁において和解が勧められた。

4スモン訴訟を契機の一つとして、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。

正解1

1誤り

整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症(英名Subacute Myelo-Optico-Neuropathy の頭文字をとってスモンと呼ばれる。)に罹り患したことに対する損害賠償訴訟です。解熱鎮痛剤ではないため誤りです

2正しい

3正しい
その通りの記述です
補足すると1971年5月に国及び製薬企業を被告として提訴されました。被告である国は、スモン患者の早期救済のためには、和解による解決が望ましいとの基本方針に立って、1977年10月に東京地裁において和解が成立して以来、各地の地裁及び高裁において和解が勧められ、1979年9月に全面和解が成立しています。

4正しい
その通りの記述です
補足すると サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機として、1979年、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設されした。

東京都の他の問題もみれるようまとめのページURL貼っておきます

元ドラックストア登録販売者のシロハチ登販総合チャンネルのシロハチの経歴。          ドラックストア経験は7年。医薬品登録販売者試験は114点で合格。登録販売者として6年以上経験。現在、医薬品登録販売者なりたいパートさん、フリーターさん、主婦の方々のサポートが企業側で足りないと思い過去問解説を決意。働きながら過去問解説している。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?