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未経験業種への転職「薬剤師から品質管理」〜3日目〜

パートナーの元から帰ってきて、眠い目をこすりながら書いています。

連休前の金曜日は現場での業務を見学させてもらうとともに、課内のスタッフと話をする機会を作ってもらいました。
課内は自分を合わせて社員が4名、パートさんが4名体制です。
品質管理となると自社製品の規格が基準内に入っているか、最終出荷の合否を出すのも業務の一つとなりますが、この品質試験を行なっているのが基本的にはパートさんでその結果を社員が判断するという運用で課を回しているようです。

前日までは講義形式での研修やe-learningだったため、人と話せることに幸せを感じてしまいました。
前職では繁忙時間は雑談をしつつ、業務を行っていたので、人との会話がないのは辛いなぁと思っていたので、人と話せるだけでもなれずに暗い気持ちでいたのが少し軽減されました。

金曜日が終わればパートナーの元に行ける!という気持ちも大きかったかもしれません。

今日は
【退職理由】
②薬局業界の先細りへの心配
について考えていたことをまとめておこうと思います。

薬局のみならず、病院もそうですが、「調剤(診療)報酬明細書」という点数票に基づいて行った医療行為の点数によって料金がかかります。

この点数票はずっと同じもの、というわけではなく、新しい項目が増えたり、在宅に関わる点数が増えたり、更新されます。

こちらの点数票は2年に1度「調剤報酬改定」という形で改訂が行われます。
近年の傾向では薬局の業務は対物業務から対人業務を充実させるような流れが強まっています。

皆さんは薬局で処方箋を受付した後、薬剤師が調剤室でどのような業務を行っているかイメージがありますか。
「医師の処方箋通りに薬剤を取ってくるだけ。」
このように、薬剤師は「対」処方箋、「対」薬剤のような対物業務が中心という考え方が一般的かもしれません。
こういったイメージを払拭するためにも、「対」患者はもちろん「対」患者家族、「対」医師といった対人業務へとシフトして欲しいというする要望が国から出されています。
具体的にはその人の疾患、副作用歴、他院で服用している薬はないか、服薬指導時に得られた情報を医療機関にフィードバックするなど、人とのコミュニケーションをもとにした業務が対人業務となります。

でも、国が「薬局は今後このような業務を中心でやっていってくださいね」といっても人員不足や繁忙を理由に薬局がすぐに国の方針通りの業務を実施してくれるとは限りません。
そうした場合、どうしたらいいか。
国は2年に1度の調剤報酬改定で在宅業務のような対人業務を行うと算定できる点数の比重を重くし、今まで通りのことをしているだけでは薬局の利益がでにくくなる点数票に改定するのです。
国が望む業務を行わざるを得ない状況を作ります。

話は逸れてしまいましたが、薬局の利益は国の意思でコントロールされている面があります。
もし仮に、国が薬剤師、薬局に見切りをつけ医療費削減という名のもとに全体の調剤報酬が大幅に引き下げられることがあれば薬剤師の給与減少、業界全体の先細りにつながる可能性もあります。
もちろん、薬剤師という職業がすぐになくなるわけではないと思います。
そうならないように、薬剤師、薬局の意義を見出すため、国は対人業務を行ってくださいという道標も立てていますからね。
しかし、全てを国に決められているという不自由な状態に自分の将来を任せられるか、という気持ちもあり、業界から抜け出したい気持ちで転職をしました。

この転職が成功だったかどうか、わかるのは自分の定年が近くなってからでしょうか。

「薬剤師辞めるなんてもったいない、楽だし安定してるでしょ?」

もったいない、自分も未来でそう思ってしまわないようにしようと思います。

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