DeNAの野手陣(ファーム)

DeNAの野手といえば解説が"強力打線"と語る度にTwitter上でそんなことは無いと否定するのが定番化しています。今後ドラフトは上位で野手を複数取らないといけないのではという意見もチラホラ聞こえてきます。

本当に野手が将来的にまずいのでしょうか?2019年のファーム成績を簡易的に振り返っていきます。

1. 過去3年のファームのチーム打撃成績

2017~2019年度の打率 本塁打数 OPSを調べてみました。

2017
打率 .234(リーグ最下位)

本塁打数 79 (リーグ5位)

OPS 647 (リーグ最下位)

2018
打率 .261(リーグ3位)

本塁打数 64 (リーグ6位)

OPS 696 (リーグ4位)

2019
打率 .255 (リーグ2位)

本塁打数 112 (リーグ1位)

OPS 726 (リーグ1位)

見てみると2017年から年々打撃成績が良くなり 今年はリーグでもトップクラスの成績をおさめています。

特に顕著なのは本塁打数。ファームの本塁打数が3桁に乗ったのはDeNAになってからは初で昨年に比べて48本も増えています。

打撃成績は順調に伸びていると言うことができます。

2.なぜチーム打撃成績が伸びたのか

今年の野手成績を見ていくと主に3つ挙げられます。

① 梶谷隆幸のファーム調整

今年は梶谷選手が肩の怪我のため満足なキャンプを送ることが出来ませんでした。

開幕戦こそスタメン起用だったものの見切り発車だったため数試合でファーム落ちとなりチーム全体で10番目となる242打席にたちました。さすがに1軍でバリバリやっていただけあって

打率.298 本塁打数 12本 OPS .951

という抜群の成績を残しました。

② 既存戦力の打撃向上

これまでいた選手の多くがファームでキャリアハイとなる成績を残しました。主に

関根 楠本 細川 百瀬 山本

の5人が挙げられます。

・関根大気 (外野手)                          

23打席しかたってない2016年度を除けば 打率 本塁打数 OPSともにキャリアハイの成績を残していることが分かります。

2軍の帝王感のある関根選手ですがこれまで100打席以上でOPS.800台もありません。完全に今年は打撃の覚醒年と言ってもいいかもしれません。来年度の1軍定着に向けていい1年となりました。

・楠本泰史 (外野手)

昨年素晴らしい成績を上げてくれた楠本選手は今年も昨年同様の成績を残してくれた。1番の変化は本塁打数が7本に増加した事か。インコースを一二塁間に引っ張る以外は綺麗な放物線を描きながら内野の頭を超える天才的なバットコントロールを持っている。課題は一軍レベルの速球対応かと思います。

・細川成也 (外野手)

高卒3年目の大砲候補はファームで飛躍の1年になった。時間かかるタイプと考えられていたが打率 OPSともに圧倒的に伸びた。一時期はファームの本塁打王と首位打者も争える位置までくるなどトッププロスペクトへと成長を遂げた。

まだフォームはガチャついている見えるが1年目と比べるとかなりシンプルになった。来年すぐに1軍定着とまではいかないかもしれないが主力になるのも時間の問題かもしれない。

・百瀬大騎 (内野手)

今年高卒5年目となる内野手でクビ候補だったが、7月に打撃が爆発し一軍の打席を経験するなど飛躍の1年となった。ファームで内野を全部守るなどUTとしての魅力があります。

とはいえ、来年以降も危ない立場であることが予想されるので1軍でのアピールをしたいですね。UT枠は1軍経験が重要なので打撃を伸ばして代打として出場機会を伺いたい所。

・山本祐大 (捕手)

ヤクルト戦のサヨナラ打など一軍でも活躍した。本塁打こと少ないもののインコースに来た球を流すなど打撃センスを感じる。ファームではOPS6割中盤まで上げました。

捕手としての技量をさらに高めて、1軍定着へと行きたいところ。ファームで経験を積んでいきたいですね。

③ ルーキーの活躍

今年のルーキーは伊藤裕季也選手と知野選手 益子選手の3人。伊藤がホームラン14本、知野が7本 益子が1本の計22本を放った。

3人とも三振の数など対応力に課題はあるもののOPSは伊藤が.712 知野が.645 益子が.605とルーキーとしてはなかなかの数字に。

試合終盤になると伊藤は一軍デビューし、知野はショート 益子は捕手として出場機会を増やした。

ハードヒットが多く、フライになる打球も多いのでハマスタ向きとみられ これまで少なかった内野手と捕手のプロスペクト選手なのも良い点。

3 まとめ

もちろんファームで好成績を収めることと一軍で活躍出来ることは必ずしも=で繋がるとは限らないが、少なくとも若い芽は順調に伸びてきているようです。

今後、ドラフトで指名する選手は上記に書いた選手たちと比べてどうなのか比較する必要があると思います。(特に上位で指名する場合は)

マシンガン打線の再来を期待したいですね。

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