【SXSW2019 #4】電動キックボードとトレードショー。参加3日目。

3日目です。朝起きたら1時間時間がスキップされていました。いわゆる「サマータイム」で、サマータイム開始日は1日が23時間、終了日は25時間になるんだそうです。不思議な感覚ですね。

そして移動手段で初・シェア電動キックボード(スクーター?)を利用して移動しました!日本では法的にできない(?)みたいなんですが、こちらではUberやなども盛んに利用されています。今回乗ったのは、Limeという電動キックボードのサービス。街のいたるところに止まっているLimeをスマホでロック解除することで乗車でき、料金は利用時間ごとにかかるようです。アカウントにカードを登録して使うので、今回はデビットカードを登録しましたが問題なく乗車できました。

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思ったよりもスピードが出て爽快感はありますね。ただし運転には注意が必要。やはりアメリカは人も多く、今回は特にイベント中でより多くなっている為、エンジン全開、とまではいきませんでしたが、ずっと歩いていると疲れるので長距離での移動には有用です。

そして3日目の今日は本格的にトレードショーが始まり、日本ブースにお邪魔してきました!SXSWの最本命です!

まずはバンダイナムコから。

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AI Gamerだそうです。ゼビウスをAIがやってました。ゼビウス好きなので、あのピコピコ音でわかりました(笑)

プレイを見ていたらミスもしていたようですが、AIの学習能力によって完全攻略される日がやってくるんでしょうか。対決してみたいと思いました。

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この写真は「アルゴロイド」です。Scratchのようなビジュアルプログラミングができて、それを用いて戦います。小学生などの子供達がよりプログラミングに親しめるようにバトル形式のゲームとなっていて、互いのキャラクターをプログラミングし合って戦わせます。小学生とかは負けず嫌いの子が多いので、勝つために一生懸命にプログラミングしてくれると思います!これで未来のプログラマーが生まれてくれることを願います…(笑)

「Caico – Invisible VR」は、匂いと音楽のVRというものをやっています。自分の中でのVRの常識が壊されましたね。VRは「Virtual Reality(仮想現実)」の略ですが、どうも視覚の印象ばかりが強かったので、視覚だけではないんだなと思いました。

拡大されているのが匂いを送ってくれるやつです。
自然のようなものを感じさせる音楽と匂いの中で、かなりリラックスできました。これを体験した人たちの中には寝てしまった方もいるそう。自分も無意識に口開けてました(笑)

次は「The Time Machine」で、タイムマシンと聞くと「未来に行ける!過去に戻れる!」と思ってしまいますがそういうわけではありません(笑)
これは1964年(東京オリンピック開催年)の渋谷の様子から現在の様子までを再現するもの、ということらしいです。1枚の写真から作ることができる、と表記されていました。モデリングとかするのかな?
詳しくはこちらに載ってる情報が詳しいと思います。すごい技術ですよね…。

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次に紹介するのは「IoT Sake Glass」。名前の通り「酒グラス」です。升のような透明な器の底にモジュールがついていて、日本酒ボトル(こちらにもモジュール)を動かすとその動きに合わせて升がいろいろな色へと変わっていきます。ブースの方はこういったもので感情表現などもできそうだと話していました。

これを作るに至った経緯は、日本酒が世界的に見るとあまり広がっていないから、外国人ウケするようなものをつくろうとしたのがきっかけだそうです。

将来的には、自分たちの思い出の場所など個人データを使ったものも検討しているとのことです。嬉しい出来事があった場所では明るい色で光ったり、といった感じでしょうか。こういう風に遊び心があるのは楽しいですよね。

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次は「The Blueprint for AI」です。こちらは外国人の方が説明してくださったので、説明で若干わからないところもあったのですが、わかったところだけ紹介します。

AIの画像自動認識システムらしく、どうやら1つのチップで動いている(?)そうです。また、その処理はリアルタイムで行われており、画像を解析して縁取りなどもできるそうです。自動運転技術に使えるのではないかと話していました。ちょっと説明が難しいのですが図を作ってみました。

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形を自動で判断して人物とそうでない部分(背景など)を分けて縁取ることができるということだと思います。自動運転カー…将来に期待です!

次は、ALE Co., Ltd.の人工的に流星を作ろうというプロジェクト。もしかしたらテレビで見たことがある方もいるのではないでしょうか。ホームページによると、Sky Canvasという名前だそうです。

この動画のようになっています。流石にその場で実践、ということはできないので、説明だけ聞いてきました。これを作った理由として、現社長が学生時代に流星群を見て、「これを人工的に作れるのではないか」と思いついたことがきっかけだそうです。

次は、ディズニーとプログラミングがコラボした「テクノロジア魔法学校」です。

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これは簡単に説明すると子供達向けのプログラミング教材です。個人的に少し知ってはいたんですが、せっかくなので詳しく聞いてみました!

これの開発に至った経緯は、検証データにあるとのことです。それは、子供達の95%がプログラミング学習を完璧に修了できないということです。これを解決するために、楽しさを交えた学習ができるようにしたということです。

ラプンツェルの例とすれば、消えたロウソクの炎をプログラミングして復活させる、ということをするそうです。子供達はもちろん、ディズニーファンにもおすすめですね!

次はVocal Emotional AIについて紹介します!

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簡単に説明すると、音で感情を判断できるAIで、コールセンターなどに導入されているものらしいです。
もともとはメンタルヘルスケアのために利用されていたようで、うつ病を未然に防ぐことを目的としていたそうです。というのも、うつ病は音(声のトーン?)でその兆候があるかを確認できるのだそうです。これは初耳でした!
これをコールセンターでの対応などでの感情を判断することに使うのは面白い発想だなと思いました。こういった発想の転換ってすごく重要だと思います。

次に紹介するのは「浮遊棒」です!Todai to Texasからの出展です。

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こちらではドローンを使った展示をしていました!ドローンは飛ばすためのものだと思っていましたが、こんな使い方もできたんだなとドローンに対する可能性を感じました。この展示は、ドローンの向きを下側にすることで少し浮力を感じることができるのですが、それに加えてVRで空に浮いている映像を映すことで空中浮遊している感覚を味わうことができます。

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飛ぶ体験をする際、ドローンがついた棒(つまり浮遊棒ですね)を上に振り上げるんですよ。その瞬間にドローンの風で一瞬体が浮いた感覚になるんです。体が浮く感覚があるので少し怖い感じも体感できました。

これはこの空を飛ぶ感覚を味わうために作られただけではなく、様々な用途に使えると考えているのだそうです。ドローンの風の向きを変えることで効果が変わります。

例えば、風が上に吹くようにすると重さを感じたり、この棒をカヌー・カヤックのハンドル(?)のように使うことで水がなくても水圧を感じたりできるとのことです。特に便利そうだと感じたのは、目が見えない方のために風力で移動させることです。

言葉で説明すると難しいのでこちらも図を用意しました。丸い部分はドローンです。

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電動ボートなどと同じ原理で、後ろ向きに風を送ることで前に進みます。棒を傾けると曲がることができます。これをもっと進化させて、目が見えない方でも普通に歩けるようになるといいですね!

次は映像関係の出展です。 Digital Content Association of Japanというブースでは、ドームの中で映像を見るものや、今話題のバーチャルYouTuberに簡単になることができるVRCastなどの展示がされていました。自分はドームの中で映像を見るものを体験してきました。

直径2メートルくらいのドームに入って映像を見るんですが、その映像はリアルタイムでレンダリングされているのだそう。そして周りにはステレオ(サラウンド?)スピーカーが4つ並んでいて、自分の周りが音で囲まれているようでした。そして、何より驚いたのは、真ん中に置いてあったセンサー。このセンサーの上で手を動かすと流れる映像が変化します!リアルタイムレンダリングとはこのことです。自分で映像を操作できてしまうのが驚きです。しかも映像に合わせて音も変化するのでドームの中が神秘的でした…。

次に紹介するのは、Heartwarming Bonusです。

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これは元々、エンジニアが感謝されにくい、という理由で開発されたものだそうです。というのも、エンジニアはバグなおしなど小さい作業であまり目立たないのだそう。そこで感謝を伝えられるサービスを作って、社内で使っていたそうですが、外部にローンチしたということです。なかなか心温まるサービス、発想ですね。

最後に紹介するのは東芝さん。子供の食育に関する出展をしていました。

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下にセンサー的なものが付いていて、茶碗などを持ち上げると音や光で食べている子供の気を誘うのだそう。あまりご飯に手をつけてくれない子でも、このように楽しければ食欲も湧いてくるかもしれませんね。ちなみに、これを何に利用しようとしているのか聞いたところ、まだ未定だそうで、「とりあえず作ってみた」という状態らしいです。作ってみる、というチャレンジャー精神も大事かもしれません。

そのほかにもこのように外国企業もたくさん出展していました。

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会場をぐるっと全てみて回り、気になったものは説明をみたり聞いたりしました。そこで思ったことがあります。

それは、「日本企業も外国企業に負けないようになってきているな」ということです。外国企業ももちろんすごかったのですが、日本企業のインパクトの方が大きかったなと個人的には感じました。同じく見にきている外国人も日本ブースにたくさんきていました。外国のブースも見て回って得てきたアイデアもあるのですが、日本の底力を見せてもらった気がします。たくさんの技術やアイデア、発想を得ることができて良かったです。たくさんの驚きと発見に満ち溢れたトレードショーでした。

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