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死にたいの表明は先着順、要らない過去を何度も街に捨てて、カプセルを流してきた筈なのに、漂流地点は同じ

運命とか尊いとか聴こえのいい言葉で括られた愛の形が、恋に勝る理性の証明がてら軟化されて、中指を立てなければ気付けなかった真の気持ちの一つずつに紐を着けて僕に融かす。鎹にもならない儀式を蒔いて、得た行燈は見栄と一方通行をてらしている、題名で架けられた説明書と始末書、くぐもった午前5時の朝焼けはひりつきもせずに経過しただけ。
人生だいたい黒歴史なんて言葉で片付けた他愛趣向、酒を帯びてぬくぬく育った自尊心が、きっと価値のあった奇跡の玉匣を破っているのは己の不信、誰でもよかった欲望をぶつけるうってつけを手に入れた、僕は本物の感性を背負って生きている なんて僕の躰を暴いて、それで、コンテンツ力は伴った?
解ったツラしたフォントも倒置も脳死チルなlo-fiも全てが煩わしい、流行の無機質がさもしい感性と戯れている。いつも渡れない横断歩道がある、暗闇に届く指先は知らなかった。歩く影が明日を呑んで止まったまま、いたづらに撒いた愛が未来の明るさを隠していた。


囀る鸚哥が糞を落とした、女子高生の手に握られたカーネーションの行方と首を回した維持機能、森に還る涙の穴と海に流したくちづけ、上手くいくわけがないことで安心しているんだ、終わらなければ感謝すらできないのね。僕が主人公でない物語を何冊も書き記して、透明になった人々を星に繋ぐ、新しいコミュニティに所属すればきっと自分も生まれ変われるとでも思った?背負う業の比重が生きる価値の区別になるなら、もっと不幸にならなければ、目的のための言葉なんて紡ぎたくないんでしょう、庇う度に振り撒く呪いで何人嬲れば気付くの?

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人の群れから逃げるように乗り込んだ赤い観覧車、名前のわからないビル、窓の中で、忙しくなく動き回る他人を視認する。そうやって、目線の合わないまま一生を終えてしまうような気がしている。
さようなら、酔わなければうめなかった憂呉れの街。さようなら、けいそうとカワセミの朝露。通過駅で視界を掠めた、僕の特別なんて、あなたの一番なんて、ずっと最初から無かった   。

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