失われた駅の放送
終電が過ぎた深夜、地下鉄の駅で、誰もいないはずなのに放送が流れることがあるという。静まり返ったホームに響くその放送は、「乗車しないでください」と繰り返し警告するのだ。
この放送は、普段使われていない廃止された駅から流れているとされ、偶然耳にした人々は翌日から謎の不調を訴えるようになる。妙に怠く、視界に影がちらつくように感じるそうだ。
さらに奇妙なのは、数日以内に行方不明になる人が出るという噂。警察の捜査が入るも手がかりは見つからず、関係者は口を閉ざしてしまうという。
この放送を最後まで聞いてしまった人は、電車の窓に異様な顔が映るのを見たと話す。その顔は、失踪した人たちの表情にそっくりだという。
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