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「鏡の向こうの住人」 ショートバージョン

満月の夜、特定の言葉を鏡の前で3回唱えると、鏡の向こうにいる「もう一人の自分」が現れると言われている。その姿は自分と瓜二つだ。

鏡の向こうの自分は微笑みながら手招きし、入れ替わろうとする。もし手を取ってしまえば、自分はその世界に閉じ込められてしまう。

一度入れ替わったら、二度と元の世界には戻れないという。しかも、入れ替わられたことに気づくのは、最も親しい人だけだと言われている。

その夜、誰もが自分を確認するために鏡を覗き込むが、それ以降、鏡の前に立つことを恐れるようになる。

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