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「赤いリボンの女」

ある古い道では、夜になると赤いリボンをつけた女が通り過ぎるという噂が広がっている。彼女は音もなく歩き、薄暗い街灯の下でふと姿を見せる。彼女の存在に気づく者は少ない。

絶対に追いかけてはいけないと言われているが、好奇心に負けて追いかけた者は異世界に迷い込むらしい。その世界では時間も場所も歪んでおり、戻ることは決してできないとされている。

追いかけた者は二度と現実に戻れず、消えたように姿を消すという。しかし、その後、彼女を見たと証言する人が後を絶たない。異世界に囚われた者は、赤いリボンの女に導かれて永遠にさまよう。

この噂を聞いた地元の人々は、決して赤いリボンの女に近づかない。彼女は今も古い道をさまよい、次の獲物を探していると言われている。

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