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BLゲーム「灰色のアルカディア」レビュー【ネタばれなし】

新作BLゲーム「灰色のアルカディア」発売おめでとうございます。
フルコンプしたので購入検討中の方向けに軽くデータや所感などをまとめておきます。購入や特典の検討材料にして頂ければ幸いです。
ネタバレなしとは書いてありますが、人によってネタバレと感じる範囲は違うと思うので目次を参考にしてください。基本的に下に行くほどネタバレ度が高いです。
いろいろと数字のデータを出していますが、個人で数えたものなので間違いはあるかもしれません

公式サイト


〇基本データ

タイトル:灰色のアルカディア
ブランド:peaky
価格:通常版 ¥7920-(税込)
発売日:2024年5月31日

〇プレイ時間、ルート・スチル数など

プレイ時間:20時間程度
攻略キャラ:3名
ルート数:攻略キャラ各2つ(HAPPY・BAD)×3名で6つ
     真相ルート2つ(HAPPY・BAD)
     以上計6ルート。(すべてスチルあり)
     ※他スチルのない共通BADあり
・攻略キャラの攻略制限はなし。公式の推奨攻略順は理央→芹→亨一
・真相ルートは3人攻略で開放
・プレイ時間は共通4時間、個別4時間、真相3時間程度。真相短め
スチル枚数:40枚(差分含まない、カットインイラスト含めると+10ぐらい?)
アダルトシーン:理央4回、芹3回、亨一4回、他1回
        ※HAPPY・BAD合算

価格に対して若干割高に感じる。
体感の長さは、贄の町と同じ程度。ドラマダ、デ王より若干少ないかな
個別はしっかり、真相は気持ちあっさり。シナリオは面白いです。
スチルはとても綺麗。枚数は価格÷100が適正と言われているが、税抜き¥7200に対し上記枚数なので割高感がある。
エロが多めで、日常パートのスチルが少ないのでスチルがこないときは本当にない。
ちなみに2020年以降発売作品を比べると、贄町(完全版)が¥4800で52枚、デ王が¥7800で51枚(カットイン含まない)、スロダメ¥8800が118枚(キャラのみ)。贄町は発売後にいろいろ追加しまくっているらしいので灰アルも追加スチルが来て欲しい。にしてもスロダメが規格外すぎるな…
演出も凝ったものはないのでシナリオ読みたい人向け

〇システム関連

特に言うことはない…普通に快適で直感的な操作が可能。
パッケージ版ではバグなどもなし(誤字は若干ある)
ボイスセーブ機能あり。
フルスクリーン:できるが解像度が落ちる
タイトルからスクリーンサイズ切り替えできないのが若干不便
UIデザインはよく言えばわかりやすい、悪く言うと個性がない。量産型

〇含まれるプレイ、地雷要素など

順不同
プレイ:鏡・教室・無理やり・言葉責め・野外・純愛
地雷要素:モブレ・輪姦・腹パン・自死・嘔吐・殺人・スカトロ(小)
いじめ、毒親、虐待描写がわりとリアルなのでトラウマある方気を付けて
暴力シーンが執拗。じわじわ嬲られる系。

〇キャラの印象

珠生:ザ・BLの受け。かわいい、元気、真っすぐ。
理央:真面目オモシロ枠。堅物系だけど結構ノリが良く、珠生の前では感情豊か。「好物:甘いもの」のプロフィールは覚えておくと楽しい。
芹:ゆるふわギャル…?自由人でノリが軽いんだけど、漬物とか納豆が好きだったり、自分の意見をはっきり言うし割と毒がある。一番繊細。
亨一:捨て猫を拾うヤンキー。一番まとも。光。
樒:見たまんま

理央と芹はギャップというか、キャラクターの造形を読み解きがいがある
とってつけたようなギャップや豹変でなく深みのでる調和のとれた感じ
キャラ物のゲームって「堅物系」「ゆるふわ系」みたいな属性をつけながら深く知っていくとそのキャラの個性が見えるというのが魅力だと思うけどもまさにそんな感じで、似た属性のキャラはほかのゲームにいるけどこの二人にしかない個性を見せてくれて良かった。とくに理央はネット上でも「いいから菖蒲理央を見ろ!!」と評判ですが、心から同意。こいつは名宮学園でしか生まれない
亨一は最初から最後まで「怖く見えて実はいい人」を貫き通してくれて感謝しかない。裏切ったらだめなタイプのギャップってあるじゃん?奇をてらって変なことせずに真っすぐ魅力を伝えてくれるキャラです。一番好きかも

Q.樒世界は攻略できますか?

A.BADのみアダルトシーンがありますが、樒ルートかといわれると微妙
ドラマダのウイトリやパのシマダホンゴウポジに近い

Q.童貞?非童貞?

珠生:童貞
理央:童貞(最高)
芹:手練れ
亨一:童貞(←!!!!???????世界に感謝)

亨一先輩が童貞なの幻覚かと思って確認したけどやっぱり童貞でした。ありがとう。

〇ルートの印象

若干のネタバレを含む

理央:面倒見の良さ、ノリの良さを感じつつも彼の傲慢さがじわ…じわ…と漏れ出していて不穏。閉塞感がある。本性を悟られたあとがとてもみっともなくも愛しい。溺愛系
芹:途中から辛い、とても辛い。無理やり系なんだけども自傷行為というか、自分の嫌いな自分をあえて引っ張り出して自分ごと珠生を傷つけている様子が苦しい。ラストは頑張ったねという思いで満たされる。友情系
亨一:かなり早い段階で両想いになるので糖度が高い。考えうるすべての問題にきっちりけじめをつけていくので一番安心感がある。相思相愛系

全体的に「珠生がいてよかった」という愛しさで満たされる
BLゲームの良いところですね

真相:学園の謎に切り込むルート…だけどもスケールがでかすぎて雑な印象
ほぼパッションで乗り越えている。BADの方が辛いが面白い
個別に比べ、駆け足で尺も短め。おまけ感覚なのかな?
それから、真相ルートがあるタイプのゲームが常に抱える問題なのだが、「個別ルートだと若干不幸じゃね?」問題。これがこのゲーム強め。最大限幸せな解釈をしても不安が残る。

〇総括

BLゲームというジャンルが好きで、気になったら買って損はないと思う。
ただ前述したように若干の割高感があるので、キラルやADELTAの華やかさは期待しないが吉。ピルスラ、parade、ゾンビリカが好きな人は適正値高そう。(特にピルスラ)
個人的には、クリアしてから数日たったにもかかわらず、理央と芹のことを思い出して胸をざわつかせているので買ってよかったなと思っています

逆に、作りこまれた世界観や魅せる演出みたいなものを重視するタイプの人は向いてないかな。ゲームそのものが芸術品!拘ってます!という感じはない。
あと、真相ルートと個別ルートを切り離して考えられないタイプは最終的な印象がマイナスになるかもしれない。私は都合の悪い真相は無きものとして考えるタイプなので…(ルートごとに別物として考えないと不幸すぎるキャラが多発するため。橋姫の川瀬とか…)

気になることがあったら記事コメントでもツイッターででも聞いてください
https://x.com/siomizu_kaGi

最終更新:2024.6.11 12:20