読書録「bluerose」「キリンに雷が落ちてどうする」「ハンチバック」

・bluerose
榎田ゆうり氏の受けは相変わらず刺さる。
最初に出てきた男とくっつくかと思ったら昔からの友人とくっついた。最初の男もいいと思うよ…?
本命が抱いてくれないからモブの男といろいろやるタイプのBL。実質スロダメ。
一番大切な人(友人)としてやっていくのかと思ったら普通にカップルになったので驚いた。ならない方が良かったと思う。

・キリンに雷が落ちてどうする
ダ・ヴィンチ恐山が好きなので買った。うろマガの会員ではないので新鮮な文章だったが一部見覚えがあるものもあった。縦書きになることで畏まったというか真面目な感じになるのだなと思った。作者の人そんなに真面目に考えてないと思うよ案件。ふわっふわっとラベリングされてないものの間から拾い上げたような文章が面白い。もっとくだらなくても良い。

・ハンチバック
性格が悪く、ミーハーなので新聞等で取り上げられた著者のビジュアルに惹かれ、主人公が18禁小説を書き散らしている点が決め手となって購入した。女性向け18禁の解像度が高い。続きはファンティアで(月額500円)。
これ、インターネットの性格の悪い部分をどれだけ見ているかで評価が変わるんじゃないだろうか。この人はたぶん、Twitterの障碍者不要論みたいなのをめちゃくちゃ見ている(気がする)。TL小説の解像度の高さなどを合わせ見るに。インターネットの尽きない話題。老人と障碍者のせいで社会保険が高い、男女の隔たり、社会的弱者、カードショップの臭いオタク。主人公は重度障碍者だが彼女のために親がグループホームを建てるぐらい金持ちで、対してそこで働く田中は金がなく自分を弱者男性だと思っていそうで認められていない対比がよい。本当の社会的弱者はどちらだバトル、開幕。
24時間テレビなどで「障害を持っている人は不自由な代わりに性格が綺麗!突出した才能がある!」みたいな持ち上げられ方をしていて、もにょっていた。障碍者にも性欲があるのを認めない社会。聖と性。
これ読んで色々考えることはあるものの、中途半端に同情して近寄ったら叩きのめされそうな雰囲気があり良い。