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【BLゲーム】Paradise:ミツギルート感想

 BLゲームの感想をしたためようと思っていたのですが、フルコンした後に一気に書こうとすると日の目を見ない下書きが溜まっていくことに気づいたので小出しにしようと思います。
 ということで以下、感想です。
 成人向けゲームにより、18歳以下の閲覧はお控えください。

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■雑感(ネタバレなし)

 告白しますね。

 今、上に出してるミツギアイコンの顔がかっこよすぎて目が合わせられない。

 
 おめでとうございます、新たなガチ恋枠が誕生してしまいました。(半年以上患っているガチ恋枠:ドラマダのミンクさん)

 彼の良さに関してはネタバレ記事で散々語るとして、全体について。

 もうね、おっもしろかった……!!
 次作となる「ディストピアの王」を先にやって、ピルスラ×ラブデスの良さを感じていたのだけど、こっちも良かった!!文章が良いのですよ!とにかく!ストーリーを追うのは勿論、文章を読むことそのものの喜びを感じられる。

 とにかく心情表現がダイレクトにクるので、アヅマ君がミツギを嫌なやつだと思いつつ惹かれていく様子が見ていて本当に良かった。面白いというより、良いもの見たなぁという気分です。

 以下ネタバレ感想

■ミツギについて

 まず、見た目で大勝利なんですよ。
 私は長髪の男に落ちる病を患っているのでこの時点で勝利した。で、一重の吊り目の端正な顔立ち。そして何より口がデカい。ここ、いいですね。彼の性格が出てる。後半になるにつれてガンガン表情が動いてくれて楽しかった。この顔面であの眉の可動域になることある?
 神経質に見えて、雑。大雑把。足で電気を消す。仕事はできる分、プライベートがダメダメなのがバランスがとれている…。マツダは仕事もプライベートが充実してるタイプなのにマツダの方が精神が健全でないのがキャラクターとして面白いというか、地に足の着いた部分ですよね…。
 多分彼、できないところはばっさり切り落とすタイプなので、持ちすぎない。変に理想を求めないというか。こう思うと、「プライベートがダメ」という一面と、「現実的で合理的」な部分が繋がってきて面白いですね。できねえことはできねえ。

 それから、私は「確固たる意思を持って行動する一本芯の通ったキャラクター」が好きなんですけど、彼めっちゃ良かった。疑心暗鬼が蔓延るなかでひたすら脱出を見据えて行動し続けたのは本当にかっこよかった。
 そして何より船を燃やすシーン!まあ語らないよね
 アヅマ君をたてに殺人犯に脅されたので要求通り船を燃やしました。でも、彼は脅されたことを言い訳にしないんですよ。仕方なかったって言わない。脅されたとしても船を燃やすことを決めたのは自分の意志。それに脅しに屈することも”悪”だと分かっているから言い訳をしない。だからこそ際立つアヅマくんへの愛ですよ…!この、自分の行いが悪だと分かった上で自分の目的の為にそれを執行して語らないキャラって大好きなんですよね…!自分の最愛のために今まで育んだ倫理や道徳を捨てる覚悟のある男。かっこいい。
 どうでもいいけどドラマダのミンクさんでもおんなじこと言ってますね。

https://note.com/siomizu310/n/n526b1fb9c7e9

■ストーリーについて

 ほんっと~~~~~~~に良かった!!!!

 理性では嫌いだと思っているのに肉体的に惹かれあってどうしようもない。本能で愛をしている。こんな暴力的な衝動、恋じゃねえよ。いや、恋があとから付いてくるのかもしれない。ラブデスさんは加害と紙一重な情愛を書くのがうまいなあ。
 感覚的な感想になってしまって申し訳ないのだが、アヅマ君の中にミツギという硝子の破片が積もっていくような関係の深め方だと思った。キラキラして目を引くのに、内側から傷つけて、その痛みを疎みつつも存在を嫌でも意識してしまうような。
 金髪、白檀の香り、スーツ、白い指…ミツギを構成する欠片たちがどうしても離れてくれない。恋愛の過程の描写ってたくさんあると思うんですよね。たとえば、ずっと見ていてくれたことに気づく「線」の描写だったり、命を助けてくれたとかそういう大きな出来事による「面」の描写だったりするんですけど、これは「点」の描写っぽい。色彩の暴力みたいな点描。惹かれていく過程があまりに鮮烈。こういうの大好きなんだよな。

 良かったシーンは勿論、風呂入る前のシーンと、船を燃やすシーン。
 船燃やすとこは先述したので風呂入るシーンについて語りますね。

 いや良すぎでは????? 
 これ読んだ人しかわからないので言語化が難しいんですけど、扇情という言葉がよく似あうのかなって。
 鳥肌が立つ、呼吸が早くなる、感覚が鋭敏になってミツギしか見えなくなる。視野が狭くなって代わりに物事への感度が上がる。そんな情欲を抱えながらも、相手は恋人ではないからどうしようもなく臆病で。でも、だからこそ感情の重なりに期待してしまって。そんな不安定さがゆらゆらしているアヅマくんにミツギが言った「入る!」のこの…爆ぜるような言い方がこの…。すごく断定的な言い方なんですよ…。「風呂に入る」っていう言葉がドドドド肯定なんですよ、アヅマ君のこと。恋愛のピークの瞬間ってあると思うんですけど、例えば再開したカップルが人並みに押し流されながら手をつないだ瞬間とかそういう。それと同義。すごいんだよな。
 また、湯を沸かすっていう日常描写があるのがいいですよね。激情が日常の隣り合わせにあるっていうエロと、お湯を沸かすっていうことでも断ち切れなかった発情。だってその熱を断ち切る理由はミツギが与えてくれたけどそんなの完全に無視だったよアヅマ君。
 良かった、こういうのが見れるのが18禁BLなんだよ…これは男同士じゃなきゃダメだ。18禁BLを読む意義みたいなのを感じれて本当に良かった。もうこれだけで満足なんですよ。好き。

 BADについても語りたいけど長くなったので簡単に行きます。

お付き合いいただきありがとうございました。
お疲れさまでした。