読書感想#27 【ジル・ドゥルーズ】「スピノザ−実践の哲学−」
体(例:身体や心など)というのは、普通考えられているように、形や諸々の機能によって規定されるのではありません。全体の形状も、種に固有の形態も、諸々の器官機能も、また形態の成長さえも、全ては微粒子間の速さと遅さとの複合関係より決定されるのです。故に体が無数なる微粒子をもって成立するといわれるのは、かくの如く、微粒子間の運動と静止、速さと遅さとの複合関係という意味に於いてでなければなりません。
また同時に、体というのは、その変様能力によって規定されるのでなければなりません。