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ドゥルーズ主義

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読み解くのが難しい哲学者、ドゥルーズに挑戦します。回数を重ねるにつれ、平易な言葉で案内できるようになるかと思いますが、当面の間は悪戦苦闘の痕跡としてお付き合い下さい。
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2022年5月の記事一覧

読書感想#32 【ジル・ドゥルーズ】「カントの批判哲学 (『実践理性批判』における諸能力の関係)」

欲求能力における最も理想的な形態は、快苦の感情によっては左右されず、ただ道徳法則にのみ従うような純粋形式です。それは決して、一時の感情都合に流されて揺れ動くようなものではありません。万人が何時なんどきも同様に採用するであろうものでなければならないのです。即ちそれは畢竟、普遍的立法的なものと一致するものでなければならないのです。 普遍的立法は、全ての感情や内容、感性的条件から独立なものに属しています。独立なものとは即ち、自己自身からある状態を創始する能力を持つもののことであっ

読書感想#31 【ジル・ドゥルーズ】「カントの批判哲学 (『純粋理性批判』における諸能力の関係)」

認識の事実問題、それは私たちに、アプリオリな諸表象が存在するということです。アプリオリとは何か、それは即ち、経験から独立なものであり、故に必然的並びに普遍的であるということです。 普遍的で必然的なものは、例え如何なるものであっても、経験によっては与えられません。経験によって与えられるものは、個別的で偶然的なものに限られるからです。故にそれは経験に適用されることはあっても、経験から由来して来ることはないのです。アプリオリは経験を超越しています。そして私たちが認識にあたり、この