エッセイ 「ジャンプ」

初めてスポッチャなるものに行ってきた。

平日に行ったからか、人は少なく私にとってとても居心地の良い場所だった。

奥に、トランポリンもあった。幼き頃にオレンジ色の縁取りで真ん中が黒い色の、あのトランポリンを思い出した。

友達と、目を輝かせながらトランポリンの元へ行った。

トランポリンの上に乗る。ズン、と体が沈み込む。世界が沈んだ。

そして、足に勢いをつけてジャンプ!もっと、もっと

今度は腕を動かしながら、ジャンプ

調子に乗って、大きく尻餅をついた。ドン。

でも、痛くない。笑ってもらえる人がそばにいる幸せ。

また、飛び跳ねる、あの幼い私が、声を出して喜んでいる。

「わあーい!トランポリンだ!」

ジャンプ!ほら、ジャンプ!!

列車にジャンプするよりも、ビルからジャンプするよりも、ずっと良いじゃないか。

ここで、私は、体力が尽きるまで飛び跳ねて

そして、動悸が収まったら、またジャンプをし始めた。


次の日の筋肉痛も、お土産に貰った。予想通り。

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