自分のために生きていけるということ
あなたは自分が誰かから必要とされていると思っていますか?
わたしは要らない人間なんです。だから終活しますという幼い子どもがいるお母さんから言われました。
要らない人間なんていないです。
わたしはそう答えました。
親から愛されたことはないです。父は暴力を振るったり暴言を吐いたりしていました。母は守ってはくれませんでした。
母も父から暴力を受けていたので父を恐れていたから。
DVを見て育つだけでも大きなトラウマになるのに父親から暴力を振るわれ誰も守ってくれない環境は女の子にとってはとても辛かったかと思います。
彼女は結婚後鬱病になったそうです。経済的問題が原因だそうです。わたし自身も結婚後経済的問題がありました。夫のギャンブル中毒(パチンコ)のせいです。結婚後渡された通帳の残高は2万円でした。月収手取り17万円で家賃会社が全額払ってくれていたのに何で貯金出来ないのかなと思いました。
何で残高が2万円なのかすぐにわかりました。新婚で料理を作って待っているのに10時過ぎの帰宅です。冷蔵庫にはチョコレートが入っていました。
朝出かけて行く時にお小遣いと手を出します。1万円いるそうです。でも毎日1万円の小遣いを渡していては家計が成り立ちません。わたしの貯金があったのと塾を経営していたので少しの収入はあり何とかなりました。
でも長男が生まれた2ヶ月後会社を辞めました。ノイローゼになっても困るからと承知しました。父の紹介で製図学校に通わせてもらい以前よりも収入のいい仕事に就きました。でも親元に帰りたいと言いだして引越し代はわたしが全額払って引越しました。
無職で借りられる家はなく義姉と一つ屋根の下に住むことになりました。貸してあげるから子どもに勉強を教えて欲しいと言われました。就職したものの週に3日は外で飲んで来て塾も閉じたので以前のようにわたしには収入がありません。年収で100万円下がりました。
義父が入院して電車を乗り継いで通いました。食料を購入して義母に食事を作りました。赤ちゃんの息子をおぶって通うのは大変でした。階段を10分以上上ったてっぺんにある実家なので。義実家のために毎月5万円使っていて家賃が5万円。収入は15万円になりました。残りの5万円で生活しなければならないのに外で飲んでこれる金銭感覚がわかりません。当時も家庭教師をしていました。
でもわたしがメンタルを病むことはなかったです。ストレスがメンタルではなく身体の不調となって現れるタイプのようです。義父の退院後目眩がするようになり脳外科に通院していました。
前置きが長くなりましたが、人は誰か他の人のために生きているわけではないです。
自分のために生きていけるということ
これは斎藤学氏の本の題名でもあります。
子どもはすぐに成長してわたしのことを必要しなくなるから来年の夏に大量服薬して死にますとそのため終活しますと彼女は言いました。
わたしに子どもがいたから生きてこられたのですかと訊かれました。
わたしは子どもは別の人格を持った一人の人間だと思って育てて来ましたと答えました。でも子どものためだから生きているという女性も少なからずいるのだと思います。
もしそういう生き方をしていると子どもが成長して巣立った時に『空の巣症候群』になってしまいます。でも保育園に通う幼い子どもがいるのに要らない人間だから死のうと思うのは薬の副作用もあるのかなと思います。
昔の女性は親に尽くし夫に仕え老いては子に従うという生き方をしていた時代もありました。でも今では結婚していても働く女性が過半数です。でも労働条件は男性に比べて良いとは言えません。
そんな中でも起業して成功する女性も少なからずいます。娘が中学生の頃わたしは上野千寿子さんの本をたくさん読みました。娘が東大に入学して図書館に行ってみました。彼女の本が色々あるかなと思いましたが一冊もなかったです。
理科一類のクラスには女子が2人しかいませんでした。理数系が得意な女子は実際にはたくさんいると思いますがまだまだ日本では男女格差があるように思います。
共依存という言葉があります。誰かの世話をすることに生きる価値が見出せるという人は共依存かも知れません。自分を必要とする人を絶えず追い求める生き方をします。
ダメンズしか好きになれないという女性に『自分のために生きていけるということ』と信田さよ子の『共依存・からめとる愛』を読むように勧めました。
購入して読んでダメンズの彼と別れると言って来ました。でも自立した男は好きになれないと書いていました。誰かに必要とされないと生きていけないと真に幸せになるのは難しいと思います。一緒になったり別れたり5回繰り返してやっぱり彼がいないと駄目だと結論しました。
夢を叶えて生きている人は魅力的です。そこで終わるのではなくたえず新しい夢を追いかけて実現していきます。失敗しても失敗から学んで諦めるのではなく前に向かって進みます。そういう生き方をしていきたいと思います。
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