【在宅ワーク詐欺】株式会社MATES(メイツ)の面談に行ってみた

在宅ワーク詐欺会社、株式会社メイツの面談(アルバイト面接)に行ってきたので、時間を無駄にしたくない人のためにレポートしたいと思います。

問題の求人は以下の画像。今日(2022年2月5日)現在もアルバイト求人サイトであるバイトルで求人募集を行ってうるようです。検索すると他媒体でも求人を出しているようでした。しかも「応募バロメーター」なるものが[応募集中!]と表示れているので、この表示が何を基準にして、どれだけ正確なものか、バイトルで求人を出した経験がない私には分かりませんが、それなりに応募が集まっている、ということが想像できます。

スクリーンショット 2022-02-05 21.35.15

私が本求人に応募したのが2022年1月5日のこと。とにかくリモートワークでの収入を少しでも増やしたいという思いから多数の求人に応募していたため、応募した当時は正直株式会社MATES(メイツ)に応募したという認識はありませんでした。なので応募後すぐに連絡が来なかったことにも気づいていませんでした。

そのまま時間は過ぎ2022年1月も終わろうという頃、私の携帯宛に電話がありました。株式会社MATESを名乗る女性からの電話。「弊社求人に応募いただいていた」という話だったが、全く記憶はなく「はぁそうですか」といった反応しか返せず。しかしその株式会社MATESの女性はそれでも問題ない様子で一方的に話を進めます。こちらが受け身な態度でいるのをいいことに、面談の話を進め、可能な日時をヒアリングし、決定する。その受け答え、勢いは営業のアポ取りそのもの。面談日時が決定すると株式会社MATESの女性は「1件獲得!」といった雰囲気で(もちろん口にしてはいませんが)電話を切ります。株式会社MATESにしてみれば求人への応募者=営業リストなのですから。

同日、以下のような面談予約のメールが届きます。

スクリーンショット 2022-02-05 21.56.41

まず、送信元がgmail。「mates202100@gmail.com」なので2021年からこの事業を開始し、複数の営業電話をかけるオペレーターに通し番号でgmailのメールアドレスを与えているのでしょうか。まあどうでもいいです。

面談の前日には予約確認の電話が来るという念の入れよう。立場から言うと、応募者である私が「仕事をください」と言っているのだから、常識的な社会人であるならばキャンセルするはずがありません。しかしこのメールからは「面談前日にも電話をする」と記載があり、よほどキャンセルされたくないと見えます。しかも所要時間90分。在宅ワークのアルバイトの面接で正社員の面接と同等それ以上の時間が必要でしょうか。謎です。

そして面談前日、予告通り電話があり「予定通り来れるか」といった確認の電話だったと思います。持ち物は「ペンと履歴書は準備できればでよい」ということ。履歴書はあっても無くても良い、「どういう事?」とは思いましたが必須ではなかったので準備しませんでした。そして夜に届いたのが以下のメール。

スクリーンショット 2022-02-05 22.11.19

ここで「面談の会場が変わった」との連絡。普通、アルバイトの面談(面接)前日の夜に面談の場所が変更になるでしょうか。段々と怪しさが出てきます。最初のメールでは新宿駅前だったのに、新宿三丁目に変更されている、、想像ですが元々新宿三丁目で実施予定だったのでは。この時点でレンタルオフィスやシェアオフィスでの面談であることは十分に予想できたので、前日連絡が取れた人数と時間で、コスト面を考えて場所を変更したのかもしれません。このあたりの真実は分かりませんがどうでも良いです。怪しさが伝われば。

面談当日、13時前くらいでしょうか。株式会社MATESらしき電話番号から連絡があり、「前の面談の方が遅延で遅れているので開始を15分遅らせてほしい」という連絡がありました。この時点でこの面談は複数人への説明会ではなく1対1なのだなとなんとなく想像できました。

と言うか、面接をする側の会社が応募者に対して、他の人の都合で「時間をずらして欲しい」って(笑)そんな会社聞いたことありません。応募者が遅延で来れないのであれば、仮に求人側が待ったとしても次の人の開始時刻までには面接は終わらせるのが普通でしょう。しかしそうではなく、株式会社MATESは、後の人の時間をずらしてまで1人90分の面談を成立させたい。そう、株式会社MATESにとっては重要なアポイントなのでちょっとやそっとの理由ではキャンセルするわけにいかないという事情があるのです。結局開始を15分遅らせることは了承しました。

そしてついに面談の時刻に。場所は予想通りシェアオフィス。対応するのは株式会社MATESの「後藤」という女性。

冒頭にアンケートに答え、簡単に志望動機と現在の仕事の状況を聞かれたり、なぜか「ネットで買物をしたことがあるか」「どれくらいの頻度で買い物をするか」といったことが聞かれました。聞かれた瞬間は特に気にしませんでしが、この質問が後々重要であることが分かるのです。株式会社MATESがこの時点で知りたかった情報は、ネットでの買い物の経験、頻度、サイトではなく、、

株式会社MATES後藤さんより、仕事は以下の3種類ある、と紹介を受けます。

1.データ入力
名刺やPDF、音声データなどをExcel、Wordに文字起こしするという内容。単価は3種類の中で最も安価。「ダンボールで書類を住所にお送りして入力してもらって着払いで返送してもらう」ということもあるとのこと。今どきそんなアナログな会社あるんだろうか、と思ったがひとまずスルー。ここでの株式会社MATESでの押しポイントは「在宅ワークなのに時給でお支払いする」ということ。一応求人募集内容にも時給に記載はあったので、その説明はしています。後々書きますが、株式会社MATESに実態として「データ入力」の仕事は存在するのかどうか分かりませんが、、

2.ライティング
お題を出されて文書を書く仕事。SEOの記事だろうなとは想像できましたが、企業のブログの記事を書くこともあるとのこと。多分嘘です。企業が自社のブログの記事を掲載するのに、こんな単価の安いライターに依頼したりしません。

3.マーケティング
株式会社MATESが一押しでやって欲しいというのがこのマーケティングの案件。マーケティングとは名ばかりで、まぁ広くマーケティングと言えばマーケティングなのかもしれませんが、要は「アフィリエイトサイトを運営してみよう!」ということ。

流れはこうだ。まず、A8、アフィリエイトB、AccessTradeの3つのASPの会員登録を個人で行う(登録は無料)。そして株式会社MATESが提供するWordPressが個々に与えられ、Xサーバーなどに設定する(設定はXサーバーであれば株式会社MATESが支援してくれるとのこと)。WordPressは各ASPの広告の「タイトル」「広告のHTML」を入力すると自動的にページの最下部にその広告のボタンが表示されるようになっている。

「ページのコンテンツはどうするんですか?」と質問すると、広告ボタンの飛び先の広告主のページを丸っとスクショを撮り、その画像をWordPressで画像を指定すると先程のボタンの上に画像が表示され、「ほら、簡単にページが作れるんですよ」。

。。。

「いや、これでコンバージョン取れたら苦労はないですよ」と突っ込むと、今度はリスティング広告の話に。「この作ったページでGoogle AdWordsで広告を出して集客していただきます。Google AdWordsの運用のため、最初に10,000円は支援します」とのこと。「クリック単価が決められるので、1クリック10円で出せば云々」

。。。

アフィリエイトの支援は無料で1年間させていただきます、メールでも電話でも来社でも構わない、とのことでした。そこまで支援する背景として。株式会社MATESはアフィリエイターを育てる学校を作りたい(既に地方に2箇所あるとか無いとか言ってた気がするがこのあたりは定かではない)、そのためにはまず会社として「アフィリエイターを育成した実績を作りたい」という建て付けのもと、「稼げるアフィリエイターになるのを支援しますよ」ということらしい。

そして肝心のお金の話。

私:「でも仮にアフィリエイトで稼げるようになったとして、株式会社MATESさんの実績になるかもしれないが旨味が無いですよね?アフィリエイトの成果の何%か御社にお支払いするとかではないのですか?」

後藤さん:「アフィリエイトの成果のうちから、毎月1万円(税別)を弊社(株式会社MATES)にお支払いいただきます。」

私:「成果が無かった場合はどうするんですか?」

後藤さん:「成果が無かった場合も毎月1万円お支払いいただきます。期間は4年間です。」

私:「。。。(そういうことね。)」

まとめると、アフィリエイトの支援は最初の1年間してあげるよ、最初に広告運用費1万円あげるよ、支援すれば稼げるようになるよ、でも成果が上がっても上がらなくても毎月1万円を4年間、合計48万円いただきますよ、というお話。

後藤さんは自分の管理画面を私に見せ、毎月5万円〜10万円の実績が上がっている状況を確認させます(※これは株式会社MATESが作ったダミーページということではなく、ガチで誰かが上げた成果の画面だったと思われます。)。

「すぐに稼げるようになるので、大体少なくとも毎月3万円稼げれば、4年分の48万円も1年半で回収できますよ」と。

さらにエグいのがこちらから株式会社MATESへの支払い方法。後藤さん曰く「銀行引き落としはできない、クレジットカードで決済していただく」。そう、最初にネットで買物をするかどうか質問されたのは、おそらくですがクレジットカードを持っているかどうかを確認したかったのではないかと想像できます。しかも後藤さん「カードならポイントもつきますし。分割払いってご存知ですか?分割払いにすれば云々、、、」。

引き落としは残高を0円にされたら引き落としできないから、クレジットカードで支払うことを義務付け、さらにリボ払いまで薦める鬼っぷり。「自分も在宅で10万円稼げるようになりたい!」とか思って契約してしまう人がいるんだろうか。。

最終的にマーケティングのお仕事は当然お断りしましたが、「データ入力」や「ライティング」というごく普通の在宅ワークと同列で「マーケティング」という都合のいいワードを使用して合計48万円支払わせよう、とする株式会社MATES。

バイトルはじめ求人サイトで株式会社MATESの求人をご覧になった方が、応募した後でも良いのでこの記事を読んでいただけたら、無駄な時間を過ごさずに済むなと思い記事にしました。

株式会社MATESさん、早く成仏してください。そして株式会社MATESで働く後藤さん、早くまともな仕事に転職しましょう。こんな営業していても何の誇れる経験にもなりません。

そして最も悪いのは求人サイトバイトルさんです。御社求人サイトには(もちろん御社求人サイトに限った話ではないですが)こういった詐欺まがいの求人が掲載されています。掲載料で売上になれば御社はどんな求人でも掲載するのでしょうか。お金を稼ごうと思って仕事を探している人が詐欺の被害に遭うきっかけを与えることとなってしまっても、御社は無関係と言い切るのでしょうか。株式会社MATESのような手口に騙されるとは思えませんが、世の中分かりません。改めてバイトルさんの今後の姿勢を注視したいところです。

最後に、株式会社MATESとの面談で今回「マーケティング」の仕事はお断りしましたが、電話番号及びメールアドレスが知られてしまっている以上何かしらまたアクションがあると思われますので、随時本記事に追記していきたいと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?