静かに悼みたい
どうかご冥福を。
誰かを悼む、もとい、思うのは、残った人のためだという
割れてしまった砂時計から流れ続ける砂を見て、もう返らないのだと、その時になって初めて知りました
喧騒から身を遠ざけて、山奥の大きな湖にボートを浮かべて、誰も居ない中で、一人で静かに悼みたい
何も知らなかった私ですが、今となっては知ってしまったから
雨が降った後に踏まれて、小石や雑草とないまぜに、ぐちゃぐちゃに滲んだ泥のような気持ちを、書かずにはいられませんでした
夜淵に風吹かぬまま、漣さえも立たぬまま、月さえ沈んだ静かな湖畔で
どうか、どうか安らかに
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