引き取られたときのことと、その後。
今回の件で1000人弱だったフォロワーが1400人になった。
その400人の方の多くは、猫のその後を心配してるんだろうなと思うのでここで報告しとく。
今回、私が関わった猫は全部で10匹。
人懐っこい子から攻撃的な子、存在感を完全に消してる「無」の子、大きいのから小さいのまで様々な猫がいた。
先に言っておくけど、私は決して猫が嫌いなわけではない。苦手なだけ。
私に直接関わってきた猫が総じて相性最悪だったから苦手意識が強いだけ。
小さくて人懐っこい子ならそこまで抵抗はない。
ただ、アレルギーなので無闇に触ると後々とんでもない後悔をすることになるので絶対に自分から触らないけど。
今回の猫たちに関して言えば、当初は「無関心」な気持ちが強く、その後背景を知っていくにつれ「同情心」が大きくなった。
猫可愛いから助けたい!とかって気持ちは多分最初から最後まで0だったと思う。
それでも、不思議なもので一度助けようって思って数日でも一緒に過ごすと、ちっぽけながらも情が湧くのも事実。
里親さんたちに迎えられる時や、その後新しい家で可愛がられている様子を見た時、なんだか少しうれしいと感じた。
そんな猫たちのその後の様子を少しだけ。
※ちなみに、当初猫のことを「しましま」「白黒」とか呼んでたが、のちにそれが「サバトラ」だとか「ハチワレ」だとか正式な名称があると知った。
多分だいたい覚えたので今後はその名称で記載する。
記念すべき一匹目。
メスのサバトラのハチワレ。(早速覚えた知識フル活用)
年齢的にも多分、みんなのお母さんでは?とのこと。
もともと人懐っこく、サポーターのお二人も「一番飼いやすいだろう」と言っていた。
里親さんが「この子にします!」とキャリーを置いたら自分から近寄ってきてキャリーの中にぴょんっと入った。連れて帰ってもらう気満々じゃん!!って笑った。
里親さんのおうちについた直後は少し緊張していたようだけど、今はのんびり過ごしているよう。自分から近寄ってきて撫でてもらうくらいには里親さんに心を許してるみたい!
二匹目は黒の丸い子だった。
私でもわかるくらい、おっとりとした優しい性格の子。
里親さんはもともと、私の天敵の「いちばんこわい」が気になっていたとのことだった。
…が、まだ当時「いちばんこわい」は人間不信絶頂期で、近寄るもの全てに攻撃的。その結果、捕まえようとした里親さんの同行者を容赦なく血祭りにした。
両手から血をダラダラ流して「大丈夫ですよ!保護猫ってこんな感じです!」ってニコニコ笑う里親同行者さんを見て、ネコ好きな人って痛みの感覚バグってるんじゃないかと本心で心配した。
もう私には「いちばんこわい」どころじゃなかった、あれは猛獣だ。
結局、「いちばんこわい」の確保が難しいと踏んで、里親さんの家にいる先住猫と相性のよさそうな黒の丸い子を連れて帰ることになった。
私もそれがいいと思った。「いちばんこわい」は人間の手に負える生き物ではない。
おっとりして優しいから、先住猫とも上手くやっていけるだろうと連れて帰られた黒の丸い子。
上手くやっていけるどころか、その家のボスばりにふんぞり返っているらしいw
言葉通り、猫をかぶってたんだろう。
3匹目はちょび髭。
誰が見てもわかるくらい立派なちょび髭のある子。よくも悪くも、温厚で目立たない子だった。
この子はサポーターさんの知り合いの保護活動家の方がもらってくれたので、確保→譲渡の流れは詳しくはわからない。
本当は黒猫を希望していたけど、まったく捕まる気配がなくちょび髭に変わったとだけ聞いてる。
今は猫のために作られた立派な猫ハウスで自由気ままに過ごしているよう。
4匹目は私の天敵、「いちばんこわい」。
男女二人組で迎えに来られて、男性の方は黒猫希望で名前まで決めたと言っている一方で、女性の方が「いちばんこわい」が気になっているとのこと。
当初男性の方が黒猫に熱心にアプローチしていたが、黒猫が逃げる。とても逃げる。
おそらく、生まれてから男性に接したことがなかったから怖がってるのでは?とサポーターさん。
「だったら私、あの子にチャレンジしたい!」と女性の方が「いちばんこわい」を触ってみると言い出す。
私は結構止めた。あれは猛獣だ。
こんなかわいい女性に万が一顔に傷がつくようなことがあったら申し訳が立たない。
それでもやってみると言うので見守ることにした。
するとどうだろう。私へのあの長年の挑発や先日の流血事件が嘘のように女性を受け入れる「いちばんこわい」猫。
少し抵抗はあったものの、割とすんなりキャリーに入った。
正直この子が一番最後まで手を焼くだろうと私もサポーターも思ってたのでみんな拍子抜けした。
今は、「銀慈」という新しい名前を貰って可愛がられてる様子。
里親さんの手からご飯を食べたり、夜中にキャットタワーを抜け出して探検したりしてるって。
私に見せてた凶暴な顔が嘘のように穏やかな顔つきになってる。
5匹目はサバトラの子猫。
ずっと屋上で逃げ回りみんなを困らせてた猫。
何故か私が奇跡的に確保できた子。
おちょくりまくりのいたずらっ子で、いかにも子猫!って感じのベタベタ具合。
案の定すぐ譲渡が決まり、来月去勢してお渡しすることになった。
現在はサポーターさんのお家で一時預かり中。
6匹目は外に逃げてしまった半野良の子。
保護団体経由で里親の問い合わせが入ったとのことで、正式に決まれば捕獲器で捕まえて譲渡するということに。
それまでは無理に捕まえず、とりあえず室内の残りの子の譲渡を最優先にすると決まりました。
この子はちょっと色々イレギュラーがあったので最後に詳しく。
7匹目はサバトラのハチワレ。
多分一番賢い子。私の家まで助けを求めにきた猫。
おとなしく、人懐っこいほうなので何も心配してなかった。
黒猫が気になるけど、他の子も性格を見て決めたい!と来られた里親の方。
ちょうど来られたときに黒猫とセットで居たこの子とたくさん悩んで、先住猫との相性考えたらこの子かなぁ?と連れて帰られた。
もちろん、猫の方は全く抵抗なくおとなしくキャリーに…入らなかった。物理的に。
本人も嫌がらずキャリーにはするっと入ったのに、この子なかなかグラマラス体型でお尻がでかくてキャリーが閉まらないという事態が。
里親さんと「尻がおさまらん!!」と笑いながらなんとかキャリーに尻を収めましたw
新しい家でもすぐ探検はじめてるよう。
この子は性格的にどこでも誰とでもやっていけるだろうと全然心配してない。
8.9.10匹はまさかの三匹まとめて。
当初、1匹で希望をくれていた里親さんが、ご家族とたくさん話し合って2匹連れて帰ると言ってくれ、こちらもサポーターさんとどの組み合わせがおすすめかとか色々相談して考えてた。
結局、飼うのは里親さんなんだから里親さんに全部おまかせしようとお迎えした当日。
ご家族でこられた里親さんたちが、3匹を順番に見た結果、保護当時から一番仲の良かった黒猫とサバトラの二匹にすると決められ連れて帰ることに。
つれて帰る準備中、ふと同行してた里親さんのお母様が、「まだこれから希望の方はいらっしゃるの?」と。
「いえ、今の所この2匹のお迎えで最後です」とお伝えした所、
「じゃあこの残りの子は今日から一人でここで過ごすの?それはかわいそうだわ!よければうちに連れて帰らせて!」と、予想外すぎるお言葉が。
もちろんこちらとしては有り難い申し出だけど、他のご家族の意見もあるだろうし…ってどうしよう?と里親さんに目配せすると、里親さんも
「うんうん、うちは全然構わないです!4匹同時に飼ってたこともあるから!」とすごく肯定的で即決で最後の一匹の譲渡が決まった。
なんて優しい家族なんだろうって感動して言葉にならなった。
私は連れて帰られる子のことばっか考えてて、残された子が寂しいとか思ったこと1mmもなかったから、
そんなとこまで気にかけて、しかも負担も半端なくなるのにお迎えすると即決してくれる人がいるなんて。
二匹連れて帰る前提での準備しかされてなかったけど、タイミングを図ったかのようになぜか室内にはいただきものの予備のキャリーがあって3匹そのまま連れて帰れることに。
新しい家で、それぞれ「ゴロー」「牡丹」「コロン」と名前を貰ったようです。優しいご家族に見守られ、少しずつおうちに慣れてきてる様子。
さて、この時点で私は10匹の譲渡が終わったとツイートしてました。
これで終わり!!と思って安心してた翌日。
保護団体の方から6匹目の半野良の子の譲渡がなくなったと連絡が。
ひぇーーー!!!もう完了ツイートしたし!!!
しかも昨日の夜サポーターさんから「最後の一匹見つけたので捕まえて部屋に入れておきました!」とか連絡あったし!!
今更「一匹残ってました!」なんて言えないよ…
と、頭を抱えていたところ、偶然うちに来た知り合いのご夫婦が「猫まだ居るの?見てみたい!」と。
ダメ元で半野良と引き合わせたところ、すごく気に入ってくれてそのまま連れて帰ってくれることになりました。
なんという奇跡的なタイミング。
こうして、いろんな奇跡が重なりバタバタと10匹の譲渡が済み、慌ただしかった猫との生活もなんとか終わりました。
ちなみに、気になっている方がいると思うので書くけども。
今回の里親として迎え入れてくれた方は全員保護猫を育てた経験がある方でした。
白血病の検査とか、個人情報の交換だとか、引取後の去勢だとか私の何倍も詳しかったし、きちんと対応してくれています。
何よりも、みなさん先住猫が居るにも関わらず見捨てておけないと名乗り出てくれた本当に猫思いの方々です。
私がきちんとしていない分も、各里親さんがしっかりされているのでそこは安心してください。
あとはあんまダラダラと書いてもアレなんで、まとめは箇条書きで。
・猫の方が飼い主を選んでるというのが実感した
→みんな気になってる子と連れて帰る子が違ったし、猫も人によって対応が違ってた。なんだろう?「この人ならいいや」って感じで受け入れてたっぽい。
・前日に万馬券あててて本当に良かった!
→正直、懐に余裕があったからできた。猫たちはトルカータータッソに救われたといっても過言ではない。
・あずきバーは開封後少し時間を置いて食べたほうがいい
→全ての猫の譲渡が終わり安堵した直後に歯が欠けるのはなかなか精神的ダメージが大きい。
・猫たち、里親さん達がずっと幸せであるように願わずにはいられない
→こんな優しい人たちと、そこに貰われていった猫だもん、幸せにならないはずがない。
以上、10匹の猫のその後でした。
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