見出し画像

【死】によって人間は昇華されていいのか?

こんばんは、墓です。
最近は暑かったり寒かったり冷房の効いた部屋が気持ちよかったり寒かったり、忙しいですね。

今回はふと思い至ったことについて語ろうかと思います。
これは私が数年前に祖父の葬儀に出た時に悶々と考えていたことなのですが、「死んだ人を悪く言うのは良くない」という言葉は本当なのかな?……と。

『亡くなった方は死後どんなに悪く言われてもそれに対抗できる術がないからこそ、悪く言うのは良くない。それは生きてる人からの一方的な行為だから』

という主張はご尤もですし、理解出来ます。
虐めとほぼ同じですからね。
ですが、「死んだからといって生前の評価が清算されるのか?」とふと疑問に思ったわけです。

これは祖父の葬儀という体験がきっかけだっただけで、私の祖父がどんな人物だったかはあまり関係がないのですが、少なくともどうでしょう。
身近な人でも、芸能人でも、「死んだから」という言葉がついていいものなのでしょうか…。

自分自身がその人のことをどう思っていたかは、結局のところ生死という境で隔てる必要は無いのだと思います。

【死】を隔てたからと言ってその人のことを良く言う必要も無いし、悪かったところは素直に悪かったと思っていてもバチは当たらないんじゃないかなあ。 

ただひとつ私の中で腑に落ちないのは、
「亡くなった人に対して生前は悪口ばかり言ってた人が、いざその人が亡くなると悪いと思っていたことに蓋をして途端に褒めまくる」
というのだけは、歪で恐ろしいということです。

悪く言うな=良いと言え
では無いですからね………

これを私は一口に『死後評価』と名付けて恐れています。
たとえば私のことを嫌いな人がいたとして、私が死んだからという理由で突然私のことを褒めてきたらそれはもう身が震える思いで天に昇りますよ。
いや!私のこと嫌いだったんでしょ!いいよ!無理しないで!って思いますからね。

結論としては、【死】を隔てたからといってその人への印象を改める必要なんてないし、無理に良い思い出で上塗りしようなんて思わなくていい…ということです。

亡くなったバンドのボーカルが好きだったならそれでいいし、嫌いだったならそれでいいんですよね……
ただ今はインターネットが活発な時代ですから、それを口にする場所だけには気をつけましょう。

私は本当に本当に好きな方が亡くなったとき、インターネットで一切話題に触れられないくらいショックを受けて一心不乱に過去の作品に縋りついたような人間です……

そんな人間のお話でした。
おわり。