桶田敬太郎さんから教わった事。

1つの才能があると1つの才能が失われる事があるのかもしれない。桶田敬太郎さんの苦手なことは笑いを教える事だったのかもしれない。勿論ある水準以上のレベルに達している芸人ならば桶田さんの言葉の1つ1つが重く染み渡るのだが。レベルの差が高すぎるとあまり低いところにいる人がその高さを見上げると高いところにいることすら確認できない事もある。私が桶田さん本人に直接お会いできたのは2017年2月ぐらいだと思います。当時桶田さんは個人事務所をかまえておりそこに属していたノートさんという若手コントのコンビがおり、桶田さんが積極的に教えていたのにも関わらず、全く成長せずに(全くというと多少語弊があるかもしれませんが。本人が見ていたら気を悪くしないで欲しいです)退社し解散した。ノートさんのネタは何度が拝見したが決してつまらないコンビでは無かった。センスが無いわけでも無かった。しかし桶田敬太郎さんが偉大すぎた。当時ノートさんと喋ったときは凄く桶田さんに笑いを教わる事へ感謝しており、凄くラッキーな事だと自覚していた。桶田さんに集まってくる人は結構なキャリアと功績がある人間が多い。その中に芸歴1年ぐらいの若手が飛び込んだのだから意味が分からなかったかもしれない。今考えるとノートさんは周りが凄すぎて理解したことは自分よりははるかに「凄い」という現象だったのかもしれない。どう凄いのかが理解しきれなかったのかもしれない。そもそもフォークダンスDE成子坂の凄さが理解しきれてるのかと自問自答すれば私もノートさんと大差ないのかもしれない。あくまでも外野からやりとりを見ていたから若干客観的にみれていただけなのかもしれない。実はデビュー当時のフォークダンスDE成子坂さんのネタには不快感があった。

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