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怖くないのよ媽祖廟案内

皆様ごきげんよう。媽祖廟の回し者、媽祖御嬢様の下僕、順風耳の舎弟でお馴染みシンスでございます。

といいつつこれは関帝廟。

激おこ雲長パイセンのお宿

朝9時。関帝廟の前をそそくさと通り過ぎようとした時。

来ました関帝様久しぶりに感じるガンたれモード。
なんやねんと。何がそんなに気に食わないんだと。
権威か。権威を見せびらかしたいお年頃なんかと。

パワースポット巡りが大好きな皆さんどうぞお越しください。
入れるもんなら入ってみな?
これがガチモンのパワースポットです。
あなたの都合には合わせません。
こういう化け物じゃないと中華街守れませんという事なんでしょうね。

さっさと退散。

午前9時なら人も少ない。そう考えてた時期が私にもありました。

今日は少し気になる事があり、色々な意味で私もガチモードで参拝しに来ました。
とり合えず蝋燭をば。

世界を照らす媽祖の蝋燭

①百円入れてろうそくを買います。(セルフ)たまに忙しい日にはろうそくが入ってない事もあります。その時は右横にある事務所でろうそくもらいましょう。「お金入れた?」と聞かれたら「はい!」と元気に答えましょう。
②ガラスの開きにくい扉を開けて、ろうそくに火をつけて中に刺します。
火が消えてないことを確認して、扉を閉めます。
③手を合わせ三礼します。担当神仙は恐らく高上玉皇大帝こうじょうぎょくこうたいてい、道教における最高神。名前の通り上空高いところより我々を見ておられます。
④名前住所生年月日を告げ、願い事があれば告げてください。このろうそくには「みんなを照らす灯り」という意味もあるので、可能なら私利私欲よりも「ともだちみんなが元気で過ごせますように☆」みたいなノリが良いでしょう。
⑤祈り終えたら再び三礼。

そして事務所でお線香500円を買います。
ついでに金紙やお守りなんかも買うなら買っちゃってください。
ここ大事。

階段登って右側に線香に火をつける七輪みたいなモノがあります。
その七輪に線香の先端を突っ込んで火がつくまでじっとしておくわけですが。
金紙やお守りを買っているあなた、そうそこのあなた。
あなたは取り合えず線香の事は忘れて、待ち構えている職員さんに「これ買いました!見てみて!お守り買いましたボク!!」とアピールしてください。
多分「中へどうぞ」と言われます。
必ず右側の入り口から入ります。
右が入り口専用、左が出口専用。これ覚えときましょ。

見にくいですが左のいかついのが順風耳 右の色男が千里眼

中央におられる美人さんが媽祖御嬢様。神仙有数の神通力を有した元仙人。
天上聖母、媽祖御嬢とはこのお方。人間だった頃の名前は黙娘もうにゃん。にゃんにゃん♡あらかわいい♡なんて思ってると「ああ?(# ゚Д゚)」と順風耳の視線を感じることでしょう。

ちょっと話が脱線しましたが。

中央に献花やお供え物やなんやかんやが乗っている台が見えますでしょうか。
そこに金紙やお守りを置いちゃってください。
①置いて三礼。②名前住所生年月日を告げて③置いたものはそのままで三礼。

んで再び外へ。お線香を七輪にぶっ刺して火をつけましょう。

担当神仙高上玉皇大帝。呼び方は様々。

五か所の線香を立てる場所がありますが、順番はちゃんと番号振ってあるんで安心安心。

①まずは三礼「よろしゅうたのんます」
②名前住所生年月日、願い事を告げる
③再び三例「あざっす」
④線香を左手で刺す
⑤三度目の三礼「うっす」

これがスタンダードな作法になりますが、色んな作法もありはします。
私の場合、観光客でごった返しの時とか、ざっくりやっちゃう時もあります。絶対にやめて欲しいですが①線香ぶっ刺して②三礼して逃げる。これ最悪なんで絶対に真似しないでください。

とりあえずこれを五か所。線香刺し終えたら中へ入ります。

中には三か所礼拝する場所があります。
順番は①真ん中②左側③右側 となります。

各場所での作法は大体こうです。

①まずは一礼
②跪き専用マットの上に膝をつきます
③三礼
④名前住所生年月日、あるなら願い事を告げます
⑤三礼
⑥立って一礼

これを三か所。

このあたりでもしかしたら「おみくじ引きますか?」と職員さんが話しかけてくるかも知れません。
確か200円だったと思います。好きな方はどうぞ。

ここで恐らく皆さんが見慣れない謎の道具が出てきます。

そうです。ポエです。

さてここで問題が発生します。

そうポエの作法の話になります。
が、ここで「ポエはこう『振らなければならない』」なんて事は言わない事にします。
媽祖廟のルールに乗っ取って振りましょう。

①「おみくじやりたいっす」と職員さんに告げ代金を払います。確か200円。
霊籤れいせんと呼ばれる竹のおみくじが沢山入ったやつを受け取って中央媽祖さんの前へ。
③跪いて霊籤は一旦置いといて三礼。名前住所生年月日、願い事をひとつだけ告げます。
④御籤が入った入れ物をカシャカシャと振ると、一本だけひょっこり出てきますので番号を確認します。
⑤ポエを両手で包み「この番号でいいですか?」と聞き、ポエを前方に投げます。
⑥裏表が両方でたらOK。表・表、裏・裏が出たらもう一度おみくじを引いて、また振ります。
裏・表と出るまでおみくじを引いてはポエを振ります。
⑦ポエがOKを出したらポエを片づけて、三礼しときましょう。
⑧職員さんにおみくじを返して番号を告げると、その番号の紙を渡されます。
⑨「これどういう意味っすか」等の談笑を職員さんとしてください。

さてさて。
忘れ物はないですか?

そうそうお守り。

お守りや金紙をお供えしていた時はそれを取って外に出ましょう。
左からね?

最初に線香を刺した五か所、その前に再び立ちます。
お守りを煙でいぶしましょう。

①お守りを両手で包んで三礼。
②名前住所生年月日を告げます。
③左手でお守りを持って、煙の上で左回りで三回クルクルします。
④お守りを両手で包んで三礼。

これを五か所でやってください。確かそれが正式な作法だった気がします。
私は一か所で済ませますが、どうだったか。
多分私のやることですから、十中八九邪道だと思います。

少し専門的なお話になりますが。

このような「道具をお清めする」行為を、魔術では「聖別」と呼んだりします。これは「私利私欲にまみれたおもちゃ」を「私利私欲を捨てた無の心で神と人との依り代としての道具にアップグレードさせる」という意味を持ちます。
別にそんな事いちいち考える必要ないんですが、一応おまもりを購入された方は、煙クルクル、やっといてください。

最後は熱い血潮をたぎらせに行きましょう。

そう、金紙です。

三途の川も金次第

①まずは三礼。
②金紙を札束グルングルン方式で広げて、あと指で広げて、ライターがあるのでそれで火をつけます。
燃え残りがないように、燃え方を想定しながら、紙の端っこにいい感じに火をつけます。
③いい感じだな!と思ったら、火傷する前に中へぶち込みます。
④手を合わせ名前住所生年月日を告げ、何か言いたい事あるならどうぞ。
⑤三礼して終わり。

金紙燃やす行為は天にお住いの神仙、ご先祖さん、特定の故人、または「あの世にいった時の自分自身の為に」、あの世専用貨幣を送金するシステムになります。

私の場合は特別な祈願がある時に金紙を燃やしに行っています。
別にやらなくても大丈夫です。

もっと言うなら、いや媽祖廟には儲かって欲しいんですけども。

500円の線香買って礼拝もやらなくても大丈夫なんです。

100円のろうそくだけでもいいし。

なんなら外から手を合わせるだけの地元民も大勢おります。

お気軽にお越しくだされば幸いです。



んで(*´Д`)

ちょっとした伏線回収します。

関帝ビンビン物語

はい。関帝廟。

媽祖さんとは違い、ビンビンの霊気を垂れ流す男でお馴染み関帝さん。
今日はまた一段とご機嫌斜めなようでと。
さっさと退散して媽祖廟に向かったわけなんですがね。

私が媽祖廟の券売機で線香を買っている時。

ひとりの観光客のかたが職員さんに色々質問されていました。
うんうん。そうだそうだもっと聞くんだと。なんだか嬉しいなあと思いながら、何を話しているんだろうと。

「なんかさっき関帝廟?ってとこに行ってきたんですけど、なんかよくわからなくて」

うんうん。そうでしょうそうでしょう。天下の関帝廟。庶民の味方媽祖廟とはそれはもう、職員さんの態度も違うことでし...

いや待って。

今何時?

9時10分。

あ...




えーっと。

宗教の東西問わず。


寺院さんというのはとても忙しいものです。

お庭を掃除したりだとか、場を清めたりだとか、念仏唱えたり、お経読んだり。

販売するものがあるならばそれを整理したり。

ここ媽祖廟においても、線香やろうそくは全て毎日清めます。
「どうか皆さんの御利益がありますように」と願いを込めて、毎朝毎朝、職員さんたちはお祈りしています。
ざっくばらんに入れられているように見えるあの小さなろうそくも。
線香を立てる場所も。
全てです。毎日。毎朝。

関帝廟も媽祖廟も、毎朝9時に開門されますが、この時間帯は確かに観光客は少ないです。

ただ日によっては、職員さんが廟を清める作業を見る事が出来るかもしれません。

青年よ。
たぶんあなた...

その最中に行ってね?((´∀`))
時間的に。
多分関帝廟の職員さん、忙しかったんだ。観光客はいなくても、やること沢山あるからさ朝は特に。
だから許してあげてつかーさい。悪気はなかったと思います。

ということで。

雲長パイセンが不機嫌だった理由がわかりましたところで。

本日はこのへんで。


真守流魔道のサポートは喜んでお受け致します👍