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お金が飛んでいく。

1月に突発性難聴になり、そこから体だけでなく心の状態も悪くなってしまった。少しでもよくなるために、いろんな方法を試した。今回は、私がこれまでに使ったお金の話をしたい。

まず、耳鼻科だけでも私は
・最初に行った近所の病院
・そこから紹介された総合病院
・さらに不安に駆られてセカンドオピニオン的におとずれた病院
と3つも行っている。総合病院では、月1回の聴力検査のたびに数千円かかった。

ほかに念のため受けた脳のMRIに、効いてんだか効いてないんだかわからない薬代(突発性難聴や耳鳴りの特効薬はないと言われているので、たぶん気休め程度)。セカンドオピニオンとして行った病院には補聴器外来があり、そこで補聴器を試した際の会計も高くついた。あとで他の人のブログなどを読んで知ったが、どうやら認定補聴器技能者が調整するぶんが診察代に加算されるようだ。

そして、改善を期待して足を運んだ鍼治療にマッサージ。鍼の先生にはいろいろなサプリメントを薦められ、即座にiHerbでビタミン剤やらマグネシウムやらを購入した。

耳鳴り、めまいなどから不眠、不安感に陥ったため、メンタルクリニックへ。睡眠薬と抗不安薬を処方された。

メンタルの不調は薬に頼るのではなく根本から治療すべきではと考え、心理カウンセリングも何度か受けた。

そして、これは突発性難聴とは直接的な関係はないので入れるべきかはわからないけれど、乳腺クリニックにも行った。突発性難聴になってから自分の体に対する信用がガラガラと崩れ去り、昨年、乳がん検診を受けなかったことが頭から離れなくなってしまい、心配になって区の検診の案内が来る前に自費で受けたのだ。もう一度書くけど、自費で受けた!!!

……とまぁ、突発性難聴になる前に比べたら膨大なる出費だ。しかも、体調不良で仕事をセーブして収入は減っているため、貯金の額がみるみる減っていくという有り様。

突発性難聴になって私の体と心はそれまでとガラリと変わってしまったが、お金についてもそれは言える。

もちろん、お金を出してやってよかったこともあるけれど、お金を出す必要がなかったと思うものもある(結果論でしかないけど)。厄介なのは、お金をかければかけるほどに何かよい結果が得られるに違いないといった希望を持ってしまうところだ。しかも、突発性難聴の確実な治療法はないと来ている。これじゃあいくらお金があったって足りるわけがない。

4月の終わりに、月1で行っている総合病院の診察に行き聴力検査をしたところ、「ここ数か月間見ていたけれど、聴力に変化がない。これ以上の治療ができないので、今日で来ていただくのは終わりです」と担当医師から宣言された。突発性難聴で落ちた聴力は3ヶ月程度で固定されてしまうことが多いそうだ。つまり、いったん落ちてしまった聴力が3ヶ月ほど経っても回復しなければ、その後改善する見込みは薄いということ。

私の気持ちがふっと変わったのは、このあたりからかもしれない。いろいろと手をつくしたけれど、聴力は戻っていない。おそらく今後も戻ることはないだろう。この現実をそろそろ受け入れていかなくてはならない。

じゃあ、どうする? よくなることに望みをかけて無闇にお金を費やすのはもうやめて、今後は片耳が難聴の自分とどう付き合っていくかを考えていこう。そう自分が「腹をくくった」ことで、うわーっと暴走していた心が少し冷静になれた気がした。


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