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まきなのいる2765年はどんな時代?【太鼓の達人 世界観妄想】

 ゲームセンター版『太鼓の達人』のAIバトル演奏に登場する「まきな」は、2765年の未来からやってきたとされている。
 この記事では、彼女の出身である2765年の世界について、つらつらと妄想してみる。

1.2765年はどんな時代?

 2765年について、太鼓の達人の公式から提示されている情報は非常に少ない。せいぜい、「タイムトラベルが普及している」「AIはとっくに普及している」くらいの情報しかないのだ。

AIバトルナビゲーター「まきな」設定
画像:【BNAM公式】夏だ!太鼓だ!公式生配信より

 だが、もうひとつ、ある程度信用に足りると判断できる情報がある。それは、2022年のエイプリルフールにおける、太鼓チームのエトウ氏のツイートだ。

 この日の午前中は、「2765年からやってきたミライのタイコ職人」を自称する人物が、エトウ氏のアカウントで投稿をおこなっていた。
 これらのツイート群から、2765年の様相を少しばかりうかがい知ることができるのだ。

 もちろん、これはエイプリルフールのツイートなので、確実に信頼できる情報源ではない。それにそもそも、こちらのアカウントは、太鼓の達人公式とは関係のないエトウ氏個人のものである。

 しかし、この機会にしれっと設定開示をおこなったという可能性はじゅうぶんにある。
 ということで、今回はこのツイート群をもとに、妄想を進めていく。

 ミライのタイコ職人のツイートからわかることをざっとまとめると、以下の通りである。

・ミライタイコ局という組織が存在する
・タイコ職人はまきなを知っている
・2765年の技術をほかの時代に持ち込むことは禁止されている
・タイムパラドックスを引き起こすような発言も禁止されている
・2765年にもエトウとLindaAI-CUEがいる(なお、少なくともLindaAI-CUEのほうは生身ではない模様)
・特定の人物を増殖させる行為は倫理的に検討が必要(物理的に不可能とは言っていない)
・どんちゃんとかっちゃんは健在
・2765年にもドン魂は活き続けている

 タイムトラベルが普及しているだけあって、それに関するルールはしっかりと定められているようだ。

 タイコ職人がまきなを認知しているということは、彼女は未来ではそれなりに有名なのだろうか。もしくは、ミライタイコ局の関係者かもしれない。
 いずれにせよ、まきなはただの頭のいい女子高生ではなさそうだ。

この時代には生身のリンダサンがいるんですね」というツイートから、2765年には生身ではないLindaAI-CUE氏がいらっしゃることが推測できる。
 この時代では、元の身体に依存せずに存在を保つ方法が確立されていると思われる。タイムトラベルにも、その技術が使われているのかもしれない。

2.まきなへの疑念

 まきなに関する妄想は以前にもおこなったことがあるが、今回は、少し違う角度からまた妄想をしていく。

 まきなについて、不可解な点が二つある。

 ひとつめは、どんちゃんを無断で自分のラボに連れこんでいるにもかかわらず、「未来からきた」と主張している点だ。

むにゃ…ここはどこカッ?
は、はじめまして!わたしは「まきな」 未来からきた、ドンだー研究者です。

 公式情報によると、どんちゃんが迷いこんだのは、まきなが所有する研究所ラボであるとされている。
 彼女の言を信じるのなら、彼女は2765年から現代に来てわざわざラボを入手し、そこにどんちゃんを連れてきたことになる。

 そんな回りくどいことをするよりも、どんちゃんを直接未来に連れていくのではいけなかったのだろうか。
 そもそも、2765年にもどんかつは健在らしいので、タイムトラベル自体する必要がないようにも思える。

 このことから、まきなは嘘をついているか、AIバトル演奏が公にできないような後ろめたい実験である可能性がある。

 しかし、2765年にほかの時代の意識体を持ちこむのが、ルールとして禁じられている可能性もじゅうぶんにある。
 未来のどんかつに関しても、在り方が変容していたり、なんらかの理由で接触できなかったりしたのかもしれない。
 よって、この点だけでまきなに疑惑の目を向けるのは早計だろう。

 ふたつめの疑問点は、まきなの話題を出された際のタイコ職人の反応である。

 2765年にはタイムトラベルが普及している。まきなが2022年に来るのはおかしなことではないだろう。
 にもかかわらず、どうして彼(?)は、我々がまきなを知っていることに対し、このような反応をするのだろうか。

 考えられる理由として、「タイムトラベルには申請や資格取得が必要だが、まきなはそれらをおこなっていない」というものが挙げられる。
 要するに、まきなはAIバトル演奏にまつわる一連の出来事を、無断でやっている可能性があるのだ。
 この推測が正しければ、彼女は相当うしろ暗いことをやっている可能性も出てくる。

 しかしみなさん、考えていただきたい。もしまきなが、

「マーキマキマキ! オマエらはまんまと騙されたデウス! オマエらの怒鳴り声、コドモの泣き声──それも、サイコーの“音楽”でエクスねぇ……!」

などと言い出したら、よいこのドンだーがみんな泣いてしまう。商業的な問題も発生するかもしれない。
 よって、ここでは、まきなはあくまで善良な存在であると仮定して妄想を進める。

 タイコ職人がまきなのタイムトラベルを認知していなかった理由として、以下の二つが考えられる。

①不本意に飛ばされた
②2765年の世界がおかしい

2.1.不本意に飛ばされた

 まず、現代へのタイムトラベル自体がまきなの意思に反しておこなわれたという説だ。
 原因としては、

・タイムトラベル中の事故
・実験の失敗に巻き込まれた
・何者かによって飛ばされた

といったものが考えられる。

 事故であれば、まきながどの時代にワープしたのかが知られていなくても不思議ではない。
 後者ふたつであれば、隠蔽工作がおこなわれた可能性も高い。

 不本意に現代に飛ばされてきたまきなは、この時代の活動拠点としてラボを設立した。
 そして、未来へ帰るためにはどんちゃんが必要と判断し、呼び寄せた、といった流れが自然だろうか。

2.2.2765年の世界がおかしい

 次に、2765年の一般社会が大きな闇を抱えており、まきなはそれに対抗しようとしているという説だ。

 タイムトラベルにルールがあることや、人物の増殖に検討が必要とされることから、倫理観はある程度しっかりしていると思われる。
 しかし、一部が現代の常識とは致命的にズレていたり、特定の超巨大企業が暴虐をはたらいていたりといったことはありうる。

 まきなは、自分の考えはちゃんと言う性格であるとされている。未来の社会に闇の側面があるのであれば、それに対して意見や行動ができる女性とみていいだろう。
 それに、彼女は勝手にどんちゃんをラボに連れこんだり、太鼓の達人の生配信やTwitterをジャックしてくるような人物だ。必要とあらば、許可を得ずにタイムトラベルをおこなうくらいのやんちゃはやるだろう。

 まきなは2765年における諸問題を解決するためにAIバトル演奏を思いついたが、それが上にバレたら迫害される危険性がある。
 よって、無断で現代にタイムトラベルしてラボを建てた、という流れになるだろうか。

3.ミライタイコ局の思惑

 タイコ職人のツイートには、「ミライタイコ局」なる謎の組織が出てくる。

 ミライタイコ局についてはこのツイートで触れられたのみであり、詳細はまったくもって不明である。
 わかることは、タイムトラベラーに対して過去干渉への警告をおこなっていることだけだ。
 名称からして太鼓に関わる機関なのだろうが、どうしてタイムトラベル関連の業務があるのだろうか。まあ松屋だって松を売っているわけではないので、ミライタイコ局も太鼓に関わる組織であるという確証はないのだが。

 私は、2765年において、太鼓が非常に重要な要素となっているからではないかと考えている。
 それも、趣味などの立ち位置ではなく、下手したら資源やインフラというレベルにまで達している可能性がある。

 そもそも、2765年において「ミライタイコ局」という組織が存在すること。タイコ職人が時間を越えてまで我々に接触し、なんらかの情報を得ようとしていること。これらが、未来における太鼓の重要度の増加を意味しているのではないか。

 また、まきなは「ドンだー研究者」を自称している。だが、以下のどんちゃんの反応を見る限り、現代にはそのような概念はないと思われる。

未来?ドンだー研究者? これは夢カッ?二度寝だドン…
かわいい

 もし現代にもドンだー研究者がいるのなら、太鼓そのものであるどんちゃんが名称すら知らないとは考えづらい。
 2765年にドンだー研究者がいるということは、未来のどこかの時点で必要になったのだと考えられるわけである。

 で、もし未来で太鼓にまつわる悪事を企むものがあれば、それはおそらくミライタイコ局である(理由なき風評被害)。
 とりあえず、数少ない情報から、ミライタイコ局の思惑を推測してみる。今回とりあげるのは、以下の二点だ。

①太鼓の兵器化
②過去からのドン魂の略奪

3.1.太鼓の兵器化

 お前はなにを言っているのカッ?と思われそうだが、よく考えていただきたい。
 一部の家庭用作品をプレイされたことのある方ならご存知の通り、太鼓のチカラは世界を救うほどのパワーを持つ。これを軍事に転用すれば、絶大な効果がのぞめることがおわかりいただけるだろう。

 軍事は攻撃手段であり、防御手段でもあり、外交の手段でもある。太鼓を利用して自軍を強化できるのであれば、やらない手はないのだ。
 悪辣なことを考えるなら、ほかの時代からどんかつたちを拉致して言葉巧みに騙し、戦争に加担させることも不可能ではないだろう。

 まきなが作ったとされるAIどんも、兵器利用を想定している可能性がある。
 たとえば、「まきなはどんちゃんたちを兵器に使うのに反対していた。そのため、プレイヤーの演奏をAIに学ばせることで、擬似的にどんちゃんの太鼓の力を再現させようとした」といった具合である。

3.2.過去からのドン魂の略奪

 以下は、タイコ職人の去り際のツイートである。

 問題は「みなさんのおかげで2765年にもドン魂は活き続けています」の部分だ。この箇所は、捉えようによっては「お前らの時代からドン魂吸い上げてるからな」と受けとることもできる(発想の飛躍)。

「ドン魂」とは、単語としてはちょくちょく出てくるわりに、具体的なことは毎度特に説明されない謎の概念である。ここではとりあえず、太鼓が生み出すエネルギーと仮定する。
 家庭用作品におけるどんかつのめざましい活躍からして、太鼓が生み出すエネルギーは莫大なものと思われる。これを資源にすることができれば、人々の暮らしは一気に豊かになることだろう。

 ヒトがタイムトラベルできるような時代において、魂やエネルギーがタイムトラベルできないとは考えづらい。
 ミライタイコ局はこちらの時代から勝手にドン魂を汲み上げており、まきなはそれを阻止しようとしているのではなかろうか。

 なぜミライタイコ局がほかの時代のドン魂を利用しているかについては、いろいろと理由が考えられる。
 ぱっと思いつく限りでは、

・2765年で生成できる分のみでは足りない
・なんらかの理由でドン魂が発生しなくなった
・ドン魂を引き出せる奏者(ドンだー?)がもういない
・そもそも太鼓自体が失伝している

といったところか。

 最後の説に関しては、うっすらと根拠がある。
 実は、タイコ職人は「太鼓」というワードを、一度も自発的に使用していないのである。

「太鼓」と発言したのは、ドンだーによる「太鼓チーム」という言葉に対し、「マツリ的な響き」と関心を示した時のみ。それ以外では、一貫して「タイコ」と表記されている。

 彼らにとっての「タイコ」は、我々のよく知る和太鼓ではない可能性がある。
 2765年をテーマにした楽曲『The Future of the 太鼓ドラム』でも、曲中に太鼓の音は聞こえなかった。
 もしかすると、まきなのいる未来の世界には、もう太鼓は存在しないのかもしれない。

4.まとめ

 最後に2765年についてまとめる。

①タイムトラベルが普及しており、ルールも決められている
②元の身体がなくとも存在を保つ方法が確立されている
③ミライタイコ局やドンだー研究者が存在し、太鼓が重要視されていると推測できる
④太鼓がすでに存在しない可能性も?
⑤まきなとミライタイコ局のうち、少なくとも片方はキナくさいことやってそう

 記事の内容は以上です。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
 まきなのストーリー、そのうち出ないかなぁ。

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