見出し画像

『Dragoon』の譜面の話をする

 ゲームセンター版の『太鼓の達人』では太鼓を叩くという動作自体が楽しいので、多少譜面がクソでも楽しくプレイできる。
 しかしスマートフォン版等、太鼓型コントローラーを介さないプレイ方法ではそこら辺でボロが出てしまう。よって、タッチ演奏でやってもハチャメチャに楽しい譜面こそが名譜面である、というのが自分の考えだった。

 その考えに待ったをかけたのが『Dragoon』おに譜面である。
 この譜面は正直、スマホでやってもそこまで楽しくはない(特別つまらないわけでもないが)。だが、アーケードでやると脳内がカーニバルになるレベルで楽しいのだ。


 まず冒頭。いかにもMassive New Krewらしいキック(あの音好き)に合わせてドンが配置されている。
 ここはスマホでも「おっ」と思ったところだ。キックに合わせて面を打つのが楽しいというのもあるが、例のキックと打音が重なり、新たな音を生み出しているのが面白い。

 少し速めにとんでくる風船のあとには、弩蚊怒夏ドカドカと八分音符を打つ地帯に入る。ここがめちゃくちゃ楽しい。スマホでやっても楽しい。ドカドカ交互打ちは楽しいんですよ(楽しいしか語彙ないのか)。曲と打音のシナジーもたいへんよいです。
 ドカドカ打ちといえば『わら得る2000』の序盤(マテマテ地帯~「いったい何が聞こえているんだ」)にもありましたね。あの曲にしてはめずらしく何も考えずに叩けるところなので好きです。

 そのあとはドカド、カカド、ドカド、カカド……という譜面がしばらく続く。
 スマホでやった時はここが楽しくなさすぎて、「良譜面なのにここだけ手抜きっぽくてもったいないなあ」と思っていた。
 ところがどっこい(?)アーケードではここが1、2を争うレベルで楽しいところだったのでビックリした。手抜きではなくちゃんと考えられていたんだなあ……。

 ドカド、カカド地帯が終わった連打のあとにはしばらくカッのみで構成されたところが続く。
 縁だけ地帯ってクールダウン感あって、ほかの譜面でもけっこう好きなんですよね。『Blessed Bouquet Buskers』の簡単なところとか。
 でもこの譜面の縁だけ地帯はクールダウン感に加え、次の展開への期待感が一気に跳ね上がる感じも持っていて大好きです。
 すぐにドンが入って縁だけ地帯は終わっちゃうんだけど、この短いのがいいんだろうな。

 そろそろサビか?と思ったらまさかの低速地帯っていうね。メロディはサビだけど。
 低速地帯、よくない? 低速地帯っていいよね(語彙力どこ行った?)。『真・画竜点睛』とか『Doom Noiz』とか『万戈イム-一ノ十』とか『Lightning Dance』とか大好き。
 なんだろうね、どの曲でも低速地帯好きなんだよな。太鼓を始めたての頃は『ボクハシンセ』くらいのスピード感がいちばん好きだったので(今も好きだけど)、自分のハートに刻みこまれているスピードと合致するのかもしれない。
 この曲って複雑な複合が皆無といっていいレベルなんだけど、低速地帯にはほんのちょっとだけ複雑なのがあるのがいいですね。順手でイケるやつなのでマジでほんのちょっとだけど。

 サビの連打の使い方、天才すぎる。
 連打の使い方がすばらしい譜面は名譜面だと有名な学会で発表されていた。『ヌムジカac.10』や『ドキドキ胸きゅん おまつりタイム』、『Donder Time』とかいいよね。

 サビの辺りは同じメロディでありながらも曲調が激しくなったりおだやかになったりいそがしいけど、ちゃんとゴーゴーが激しいところに合わせられているのがいい。
 いや当然のことなんだろうけどさ、やっぱりこういうメリハリって大事なんだなあと思いますね。

 終盤になるにつれて24分音符が増えてくる。
 24分って乱発すると楽しさよりも難しさが勝っちゃうんだけど、この譜面はちゃんと楽しいんだよな。やりすぎていない&キックに合っているのがいいのかもしれませんね。やっぱりMassive New Krewのキックっていいよね。あれに合わせて叩くの楽しいわ。

 で、ラスゴーの大音符ドンドコ特盛セールね。こんなにいらないよ!ってくらい大音符モリモリでいいよね(「くらい」なので実際はいる)。
 視認性にかかわらない大量大音符、よすぎる。全部ドンなので叩いていて楽しいし、譜面真っ赤で視覚的にも楽しいしテンションもアガる。「うおおおおおお!」ってなるよね。いい(さよなら語彙力)。


 こんな感じで(どんな感じ?)とてもよい名譜面なんですよ。曲もいいし。

 もうちょい原曲寄りな雰囲気のLongもください(強欲)。

 曲と打音のシナジーがすばらしく、しかも叩いていて楽しいのがいい。リズムを刻む楽しさの本質っていう感じがする。打音が入って完成する曲ってこういうことなんだと思うなあ。

 まだプレイしたことがないという方はぜひやってみてください。その際はぜひともゲームセンター版で!

 このnoteを書いている最中、譜面の確認のために実際に何回かプレイした。楽しかった。
 アーケードでの楽しさを知ると、スマホにもその補正が少し乗って楽しく感じることがよくある。

 で、これはところどころ止めながらやるつもりだったのに、終盤までミスが出なくて引き下がれなくなったやつ。もう少しでフルコンボできたのになあ。

 あと書くところがなかったのでここに書くけど、地味にナムコンボなのです。
 しっかり楽しい上にコンボ合わせまでしている譜面ってすさまじいなあと思います。『伝説の祭り』とか『イオシス秋の肉食祭2014』とかね。

お金! お金はすべてを解決する!