見出し画像

競争で生まれるもの、そして失うもの

僕が大好きな会社クラシコムの青木耕平さんのコラムで「競争」について書かれていた。

クラシコムの思想的構造メモ
3)「非競争志向」で世界を捉えよう。競争志向は相対志向でもある。「上には上がいる」とか「下には下がいる」というものの見方からは「私には能力がある」「人々は私の仲間である」という楽観性は生まれない。と同時にそれぞれの「フィットする暮らしがある」という我々が証明したい価値観に反している。他社と比べる必要のない僕たちにフィットした生き方、ビジネスモデル、マーケットをつくる事に集中しよう。そしてそれが出来ていくプロセスそのものを楽しもう。

けれど、僕が今所属している組織は競争から生まれる力を信じている。

特に経営者にその志向が色濃く、世の中がここまで便利になったのは資本主義経済における競争がそうさせたのだと信じきっている。そのため社外に対してだけでなく、社内同士でもやたらと競争を煽る。

「他部署ではここまでがんばってるけど、このままでは負けてしまうぞ!」
「こんなショボイことしてると、あっという間に他の部門においてかれるな。」

などなどの言葉がほぼ毎日出てくる。
実際に部門が提供している価値が見える化される仕組みもいれているため、これは口だけの話ではなく、実評価にも影響してくる。

青木さんと当社は正反対のことを言っている。どっちが正しいのだろうか?きっと絶対的な甲乙はつけがたいのだと思うし、結局は好みの問題だと落ち着くのかもかもしれないが、それでも良い。とにかく僕は対社内については非競争志向の方が圧倒的にメリットが大きいと思っている。

なぜなら、
足し算成果は最大化されるが、掛け算効果の最大化が見込めない
からだ。

例えば、競争が生み出すメリットとしては、

自分や自部署で良い成果を出したい気持ちが働き、時に自らが持っている力の100%以上の力を発揮することがある。そして、進化スピードも早い。

ということがあげれるが、一方で下記のようなデメリットも大きい。

他者、他部門を敵と見てしまい協力意識が生まれにくい。自分を守らなければ足元をすくわれてしまうため、無意識のうちに自己防御反応が生まれ、他者、他部門を下に見る言動が多くなってしまう。

つまり、あくまでも個の世界であり足し算の世界なのだ。これが非競争志向の場合、個ではなくチームとして考えることができる。一人ひとりの力は競争よりも小さいかもしれないが掛け算にすることができればその可能性は圧倒的に大きくなると自分は思っている。

「また理想論言っちゃって〜」

と思うかもしれないが、前職と現職で「チームワーク重視」と「個人力重視」と正反対の組織を両方経験しているので感覚として正しいという自信もある。

どうやったらこの気持ち現組織でわかってもらえるかを試行錯誤しているのだけど、経験したことが無い人やそもそも信じていない人にわかってもらうのは難易度が高いなぁと感じる今日この頃。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?