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病院って変な所でしょう?

退院しました。というか入院していました。初めて手術というのを体験して、慄きました。といっても急性虫垂炎でたいした病気ではないのですが、人工呼吸器や、麻酔や、お腹の腫瘍を切る等、全て初体験でオペ前は不安の固まりでした。

それもいろいろあって、ほとんど寝ていない状態で丸2日目の夜9時過ぎくらい。
救急車で運ばれて、いくつもの検査をして、どこの病院にいるのかも分からない状態で、オペを勧められて、
「はいやります。」
というより
「ちょっと休ませてー。」
という気分でした。今から1時間もかかる手術ムリムリ。

それでも先生は「今やった方がいい」と言う。

(先生の言う通りでした。あの時やってなかったら今も手術をやってなかった気がするし、結局通院を続けていたでしょう。退院する時、先生はこう言いました。「私を信じてくれてありがとう」それはこっちのセリフです。)

そうこうしていると、別のもう一人の担当医が僕の所に挨拶に来て、肩をぽんっと叩いて、

「病院って変な所でしょう?」

と言って笑いながら去っていったのです。その瞬間、何故か分からないけど、この名前も知らない病院が好きになりかけていました。なんだこの先生!

よく見たら医師も看護婦もみんな若い子たちばっかりです。なんかいいなここ。手術やるか。と何故かその瞬間、腹を括りました。なんかスタートアップ企業のような雰囲気を感じたのです。みんな明るくてノリがいいのです。病院が新しいせいもあったかもしれません。

でもその後、大量の同意書に何回も何回もサインしながら、不安は募ります。その不安を払拭してくれたのもある若い看護婦でした。

「私らは毎日のことやから慣れてるけど、もし私が同じ立場やったら絶対めっちゃ不安やわ。やから気持ちすごく分かるわ」と。

プロだなぁ。つくづく思いました。自分が逆の立場なら同じ言葉がかけられたかな?と思いました。サービス業に身を置く者として、我が身を振り返らざるを得ませんでした。

他の看護婦も自分の担当医もなんか友達のような感覚でした。今度また病院に行く時、「ただいま」とか言ってしまいそうです。いやいや、もう行きたくねぇ、、、、。





   










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